東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

「刺絡(しらく)」という方法論

2012.07.11

wp-1583759454835.jpg

 

 

**********************************************************************************************
人気ブログランキングへ
      にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    ↑↑↑          ↑↑↑
読者の皆様、 この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************



東洋医学には、古来から「刺絡(しらく)」という方法論があります。


なんかこの問題って、業界内では「タブー視」ってほどでもないんだけど、あまり語る人がいないんで、であれば語っちゃいます。


(笑・・・例によって、思いつきです。)


刺絡は、あらゆる病に応用可能な、大変有効な方法論であり、考え方です。


ですが、よく法律上、医師のみに認められた「瀉血(しゃけつ)療法」と、この「刺絡」が混同されて、鍼灸師が「医師法違反」とか言われて逮捕されたりする、

面白くない(というか笑えない)事例が、たま~にあります。(+_+)


「瀉血」「刺絡」は、概念も手法も違います。


まずここが大事。


「瀉血」は西洋医学的な治療法で、”血液を抜き去る”ことを目的とし、多血症など、いくつかの特殊な病気の治療に使われる手法であり、

これが出来るのは医師のみです。

 

(まあ要は”輸血”の逆ですね。)

「瀉血(wiki)」 参照


「刺絡」は東洋医学の伝統的な手法で、目的はあくまでも”「血絡」と呼ばれる反応点(経穴)に鍼を刺すこと”であり、結果的に微量に出血することが多い手法であり、

現在でも、あらゆる病に応用する鍼灸師は多く、これを鍼灸師がやるのは、まったくの合法であります。


・・・まあ、患者さんや警察や裁判所から、この2者を混同されるようなやり方をしていた鍼灸師の側にも「説明不足」という問題はあると思いますが、

逮捕や書類送検されても、結局不起訴という事例がほとんどであり、現在においても法律的には迷走状態、ハッキリしていない、というのが実情のようです。


まー、これは現場サイドとして、大変、迷惑な話です。


ちなみに2006年に東京で、有罪判決となった事例がありましたが、この事例の場合は患者さんに「毒を抜く」と宣伝し、明らかに”血液を抜き去る”ことを目的として行っていたようですし、

 

それ以外にも、保健所から何度も注意されていたにもかかわらず、虚偽の診断をしたり、診断書を発行していたりと、目に余る違法行為が多かった治療院のようです。


ちなみにちなみに、2005年、小泉総理の時に、参議院議員の谷博之さんという人の国会質問でも、刺絡に関する問題は、よく分からない結論に至っています。

第162 国会質問主意書第26号 参照


・・・とはいえ、これを見ると分かるように、

「刺絡は鍼施術に含まれるが、刺絡鍼法による出血が、瀉血と判断されるかについては、個々の事例によって判断される」

ということは、鍼灸師による適切な説明と、それを受けての、患者さんの納得の上でなら、まったく問題なく成立するもの、と考えていいでしょう。


先ほど挙げた有罪事例のように、明らかに瀉血治療と認定されうるような行為を行っていた場合や、事前に何も説明せず、同意も得ずにいきなりやった場合、

あるいは、やったものの、かえって悪化した、とかいう場合には、訴訟問題になる可能性もある、しかし、だからと言って必ず有罪になるかというと、

それは微妙、というワケです。


けどこんなんは、何も「刺絡」という手法に限ったことではなく、誰が何をやったって、そうですよね。





・・・まーなんだか、ややこしーネー!!(゜o゜)


「刺絡療法」にまつわるこの「ややこしさ」を嫌って、せっかく有効な手法であるこの「刺絡」を使わず、敬遠する鍼灸師や、否定的に教育する鍼灸学校も多いのです。


学校としては、卒業生に逮捕者が出た、なんてことになったら、人聞きが悪いですからネ。


でも、そういう鍼灸学校が考えてるのって、患者さんの健康や鍼灸師の技術の向上とかではなく、自身の保身でしかないようにも思えますがネ・・・。


法律に基づいて、冷静に考えて、まったく問題の無い話なのに・・・。


だからこの問題は早いトコ、「個々の事例」とか言ってないで、法律をスッキリハッキリと、論理的に整備してもらって、鍼灸学校でも積極的に教育し、

 

各流派や、学術団体の勉強会でもキチッと教育し、多くの鍼灸師がこの方法論を、「自在に」「有効に」操れる状態にした方が、患者さんのために益すること大である、

 

と考えています。


ちなみに、僕は今はどうかというと、場合によっては(刺絡の方が早いと判断した場合は)当然やります。


「最高の鍼灸を追求」してるんでネ。(笑)


・・・なんか長くなっちゃったから、次回もうちょい、補足します。



読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ


清明院オフィシャルホームページ(PC)



清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

関連記事: 「鍼灸」について

ブログ記事関連タグ

この記事に関するコメント

“「刺絡(しらく)」という方法論” への2件のフィードバック

  1. より:

    『せっかく有効な手法であるこの「刺絡」を使わず、敬遠する鍼灸師や、否定的に教育する鍼灸学校も多いのです』とは、何ともモッタイナイ話しですね~(ーー;)

  2. いんちょう より:

    楽さん
    > 何ともモッタイナイ話しですね~(ーー;)
    そうなんです。早いトコ、スッキリさせてもらいたいものですね。(;一_一)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です



:上の図のアルファベットと数字を、左のボックスに御記入ください。 (迷惑コメント対策ですので、お手数おかけしますがよろしくお願い致します。)

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿