東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「痩せる鍼ってないですか?」

2012.10.02

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いまだに、たま~に聞かれるこの質問。


「先生、”痩せる鍼”ってないんですか??」

・・・こないだ、かなり久しぶりに聞かれて、妙に懐かしい気持ちになってしまいました。



この業界に入った頃、患者さんから同じ質問をされ、

「よし、やってみましょう。」

なんていって、一生懸命患者さんの耳に鍼をしていた頃を思い出しました。(苦笑)



残念ながら、これで結果が出た、という経験はありませんでした。


(あっても、ごく一時的で、”ホントに鍼の効果だったのか?”と思うことなら何度かありましたが。)



・・・その後、僕の勉強も進み、今では答えは当然、

「ないっすよ。もしそれがあったら、この世に肥満の人なんていないと思いませんか?」

です。(笑)

 


そうするとさらに、

「じゃあどうすれば痩せれるんですか?」

と、ムキになって食い下がってくる人がいますが、これに対しても、

「今より運動するようにして、食べる量を減らせばいんじゃないですか?」

で終了です。(苦笑)

 

 

でもさらに、

「じゃあ何を食べれば!?」

ときたら、

「旬のものを、野菜中心にバランスよく食べたらいんじゃないでしょうか。」

だし、

「どんな運動を!?」

ときたら、

「無理なく、習慣的に何カ月も、何年も続けられるような、歩く、走る、泳ぐなどの有酸素系の無理のない全身運動がイイです。」

です。


まあこれって要は「自助努力の大事」という話しなんです。


いつまでたっても、サプリメント会社が、若くて美しいタレントさんを広告塔に使って「〇〇ダイエット!」とかCMを打ってますが、

ダイエットするのに鉄則があるとすれば、上記が究極だと思います。


若いタレントさんの体づくり、美容への自助努力のレベルは、生活がかかってる分、並みじゃないはずですよね。


普通のOLさんや主婦の方が、それと同じモチベーションでやろうと思ったら、相当な意識改革が必要になるでしょう。



まー、いつの時代もいる、誰にもある、「他力本願」という考え方に付け込んで、お金もうけをしようというヤカラに騙されないよう、気を付けましょう。



数年前に騒がれた、「耳の特定のツボに鍼をすると痩せる」という話は、僕は今ではあまり信じておらず、それよりも、病的な肥満や病的な痩せ(羸痩るいそう)の人には、

 

東洋医学的なキチッとした診断・治療が重要だ、という立場、考え方でおります。


標準体重よりも若干多いくらいなのに「痩せたい痩せたい!」と声高に騒ぐ方に対しては、「どうぞ。」と優しく微笑みかけるようにしています。(笑)



ちなみに、ここで変なカン違いをされないように付け加えておきますが、当然、最近の栄養補助食品やサプリメントの中にも、使い方によっては、

 

いいものはあると思っております。



僕はああいうものも、全否定する立場ではありません。






鍼をしていて、患者さんの体重に変化があることはあります。


でもこれは、

「体重を減らしたり、増やしたりすることを目的とした鍼」

をした結果なのではなく、キチッと東洋医学の理論に基づいて、カラダをめぐる「気・血・津液・精・神」を動かし、五臓六腑の不調和を正した結果なのです。



消化機能が弱く、痩せ過ぎの人に食欲が出て、結果的に体重が増えてくることはあります。



ストレス食いで太り過ぎの人がドカ食いしなくなり、結果的に体重が減ってくることはあります。



東洋医学は医学であり、魔法ではないのです。

 



最近では、巷に掃いて捨てるほどある、「東洋医学」というものの「質」を上げようと思ったら、消費者である患者さん自身が賢くならないと。

 




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この記事に関するコメント

“「痩せる鍼ってないですか?」” への4件のフィードバック

  1. アパチャイ より:

    まあ、確かによく言われることですよね。
    でも、本当にこういうツボが存在してたら、自分のように階級制の競技をしている者は、何か月も減量なんかしないで済むわけですからね。

  2. いんちょう より:

    アパチャイさん
    コメント、ありがとう!ヽ(^o^)丿
    > でも、本当にこういうツボが存在してたら、自分のように階級制の競技をしている者は、何か月も減量なんかしないで済むわけですからね。
    ホントだね。そんなものが存在したら、ボクシングの選手の減量なんか、何の苦でもなくなるわな。(笑)
    鍼って、「気」や「陰陽」といった、現代科学が証明できないものを相手にしてるので、たまに「魔法」や「呪術」みたなものと思ってる人がいるけど、それは面倒でも、いちいち説明しなければならないと思います。
    現代の東洋医学家の宿命だろうね。

  3. アパチャイ より:

    竹下さん>
    >鍼って、「気」や「陰陽」といった、現代科学が証明できないものを相手にしてるので、たまに「魔法」や「呪術」みたなものと思ってる人がいるけど、それは面倒でも、いちいち説明しなければならないと思います。
    最近、土地柄のせいか?外国人の方を施術する機会が増えました。
    確かに日本語ができる人が多いとはいえ、アメリカ人やイギリス人に色々説明しても、半信半疑で聴いてますよ(笑)
    ただ、ここで面白いのが東洋の文化を含めた、芸術に敏感なフランス人なんです。実際フランス人は五臓について言うと「フィフスエレメント!!」と言って喜ぶ方が多いです。
    まあ、そのせいか分かりませんが東洋武術の世界でも柔道世界一ですし、ムエタイで日本人以外に王者になったのはフランス人ですからね。
    実際妹の友達のフランス人を、川越にある和菓子屋に連れて行ったら、作っているところを見たいと言って職人さんに見せてもらってました。

  4. いんちょう より:

    アパチャイさん
    コメント、ありがとう!ヽ(^o^)丿
    フィフスエレメント!!(苦笑)・・・まあ、頑張って下さい。

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