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2021.04.28
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4.25(日)の夜は、日本中医薬学会のセミナーに、いつもお世話になっているご近所さんでもある、頼クリニックの頼建守先生とともに、ゲストコメンテーターとして参加してきました!!
今回の講演テーマは「奇効李氏舌診法」の第二回の講演でした。
「李氏舌診法」というのは、中国の李芳祥先生という先生が提唱しておられる舌診の考え方で、舌の形態に非常に着眼した舌診法です。
まだお若い先生とお見受けする(御年齢は伺いませんでした)のですが、とてもユニークで発展性もある考え方であると感じましたし、何より、
自身の学説を紹介した、聴き取りやすい女性の声の日本語ナレーション付きの動画のクオリティーが素晴らしかったです。
プロが作った映像作品のようでした。(゜o゜)
(どうやって作成したのか、伺いたかったぐらいです。)
ああやって綺麗で纏まった、本格的な動画を作って、ネットを使って流せば、自身の考え方を英語圏や中国語圏にもアピールしやすいですね。
(これからは確実にそういう時代になることを予感しました。)
・・・まあこうやって、李先生のように、舌診などなど、これまで伝統的に伝えられてきた、東洋医学のあらゆる診断法も、現代の色々な知見も併せて、
臨床事実に基づいて、自分なりに再解釈を重ねていくというのはいいことだと思います。
李先生の主張の中で印象的だったのは、必ず『黄帝内経』や『金匱要略』などの原典に書かれていること、「気一元」「左昇右降」など、
東洋医学固有の世界観をしっかりと踏まえよう、という気概があったことです。
伝統医学である東洋医学が、その原典たる古典や、古代中国の哲学、世界観を度外視して発展するというのは、僕にとっては無味乾燥なものに感じますので、
李先生のこの姿勢は「我が意を得たり」で嬉しかったですね。
また、以前このブログにも書いたような、「肝の臓」を重視し、肝を中心とした病理観を非常に重要視しているところも、個人的には大いにシンパシーを感じました。
まだまだ色々話したい、聞いてみたいと思いましたが、時間の関係であまりお話しできなかったことが残念です。(T_T)
・・・まあ、コロナが終息して、そのうちお会いできることがあったら、また色々聞いてみたいと思います。
世界にも、まだまだ色々な才能がいるなあー。。。
〇
2013.06.27
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昨日は、東洋鍼灸専門学校にて、学生のリクエストに応えて「舌診・脈診」について喋ってきました!!
今回は、いつものように”ある症状”を取り上げて講義するのではなく、「特別編」として、東洋医学の超重要な診察法である
「舌診・脈診」
について簡単に、歴史を踏まえた、俯瞰的な内容の講義をさせていただきました!!
なぜいきなり「特別編」をやったかというと、リクエストがあったこともあるんですが、どうも以前から学生さんに聞いていると、「舌診」についてまとまった講義を聞いたことがないとか・・・、
「脈診」についても、その先生独特の、その先生の流派独特、独自のやり方についての講義や実技は受けたことがあるけども、
「脈診」そのものに対する俯瞰的な内容については、受けたことがない・・・、とかいう意見を聞き、
”それはイカンなー!!”
と思ったから、喋らせてもらった次第です。(笑)
私は、(一社)日本東洋医学会という、医師を中心とした東洋医学の学会にも所属しておりますが、そこの勉強会でも、鍼灸業界に対する、
医師から見た印象として、鍼灸の先生はどの先生も、みんな
”俺が正しい!”
とか、
”俺の言うことだけ聞いてりゃ間違いない!”
みたいな言い方をするから、誰の話を基本に据えたらいいのかわからないので、勉強の仕方が難しく、とっつきにくい、という話を聞いたことがあります。(苦笑)
・・・まあ、もちろん治療家なんてのは、理論の筋が通っていて、結果がついてきているなら、ある程度独善的だって構わないと思うし、
”それを知らない人のために広めよう”
という、100%の善意からの自己主張合戦であれば結構だけれども、教育の場で、それをやられたら、教わる側はいい迷惑かもしれません。(^^;
東洋医学には、その診察法や治療理論も含めて、きちんとした”普遍的で客観的な歴史”というものがあって、それを正確にとらえ、踏まえたうえで、
「じゃあ自分はどうするか」
ということを考えていかなくてはいけません。
患者さんのために。
誰かの個人的な見解や方法論を、盲目的に絶対視する姿勢は危険。
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2013.05.16
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昨日、学生から、「講義の中で”舌診”についてやって欲しい!」と言われた。
なんでも、これまでの2年間の中で、ほとんど舌診について学ぶ機会がなかったんだそうだ。
こういうことではよくない。
せっかく先人が残してくれた、極めて有用な診察法を。
もちろん快諾した。
〇
今現在は、授業の中の、余った時間を使って、「脈診」の練習をしている。
脈診については、このブログにも何度となく書いている。
上手い(基本的なことはすぐに理解し、すぐに実践できる)人もいれば、なかなか上手く出来ない人もいる。
技術というのはそういうものだ。
向き不向き、得手不得手があるのは当たり前。
運動神経のようなもの。
そもそも、手首の脈の打ち方から、全身の状態を伺おうとするなんて、非常に高度な技術に思えるから、それだけで尻込みするのも分かる。
まるで神業のような気がしてね。
しかし、この技術は、2500年も前から、現在まで、一度も途切れることなく、東洋医学の医者によって実践されてきた、ある意味、基本中の基本の診察法。
ド基本からド応用、さらにはスーパー名人芸まで、習得のプロセスや考え方は「これでもかというぐらい」きちんと示されている。
だから、きちんと基本からやれば、F1ドライバーにはなれなくたって、公道を安全に走れるぐらいにはなる。
真面目にやれば。
誰だって。
では、舌診の場合はどうだろうか。
「見りゃわかる」んだから、脈診よりも簡単か?
・・・さあ、果たして。
そーいえばこのブログで、舌診についてはまだ書いてなかったから、そろそろ書きます!!
〇
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2024.02.04
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またまた告知です!!笑
もはや、告知板にしましょう!(゚∀゚)
来たる3.10(日)、群馬県前橋市にある育英メディカル専門学校にて行われる(公社)群馬県鍼灸師会、学術講習会にて、「北辰の医学を求めて」と題して講演します。
今回、私とはちょっとした奇縁のある、現会長である田中一行先生からご依頼いただき、実現の運びになった訳ですが、個人的に、この講演会には思い入れがあります。
僕は昭和56年(1981年)3月に、父の故郷である静岡県伊東市で生まれましたが、物心つかないうちに母の故郷である群馬県前橋市に移り、19歳まで群馬におりました。
で、19歳で鍼灸医を目指して上京し、23年の歳月が流れ、今に至る訳ですが、23年前の当時は、群馬から東京に、何かを目指して出ていっても、
当然都会の荒波は厳しいですから、なかなかうまくいかずに、ある意味「負けて」「諦めて」帰ってくる人が多くいました。
そういう脱落者の先輩方の話を聞くたびに、僕は何としても初志貫徹で結果を出して、そういう人達とは違って、大好きな群馬には「勝って」「成し遂げて」帰って来たい、と、常々思っていました。
そんなわけで、まあ今回は、群馬での初の講演だし、少しはそういう思いで帰れるのかな、と思っています。
(まだまだ全然成し遂げてないけどね。苦笑)
また、私の鍼灸師人生の運命を変えた研究会と言っていい「北辰会関東支部」ですが、これを創ったのは、群馬の中村順一先生(1948-1997)と、その周辺の先生方でした。
中村先生は、かつて群馬県鍼灸師会でも青年部長、学術部長を務めた先生であり、全日本鍼灸学会の群馬県地方会の会長でもありました。
そして、その中村先生が昭和58年(1983年)に、藤本蓮風先生の『針灸舌診アトラス』を読んで衝撃を受け、その後も他の北辰会の書籍で勉強を継続し、
平成2年(1990年)の5月に、蓮風先生に「ぜひともお会いしたい!」と熱烈な手紙を書いたのが、全ての始まりです。
(北辰会機関誌『ほくと』7号「群馬の同志からの手紙」参照)
その後、1990年代前半に、群馬県鍼灸師会に請われて、蓮風先生が奈良から出向いていって行った講義のタイトルが「北辰の医学を求めて」でした。
(残念なことにこの講義の内容は残っていないようですが、概ね『鍼灸医学における実践から理論へ①』(絶版本)の内容だと聞いています。)
そして、その後も何回か関東での講演を重ね、その動きが、1996年(平成8年)の北辰会関東支部の旗揚げへと繋がっていきます。
旗揚げメンバーは、群馬県鍼灸師会の先生方の他に、当時「北関東中医学研究会」と名乗って活動していた群馬、埼玉、栃木の先生方が中心となりました。
その旗揚げメンバーの一人が、私の父、竹下謙でもあります。
そして、なんと旗揚げの翌年の平成9年(1997年)、惜しくも中村先生は亡くなられました。
今回、そういう歴史的経緯を振り返ると、約30年の時を経て、群馬にて、この演題で講義させて頂けることが、とても嬉しいです。
中村先生が、大変な情熱で興し、その命と引き換えにこの世に残したようにも思える北辰会関東支部で勉強させて頂き、その話を出来ることが、大変有難いですね。
群馬の鍼灸師の先生方と、もう一つは天に向かって、気合い入れて喋ってこようと思います。
〇
2023.03.05
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2.12(日)は、順天堂東医研主催、第4回特別公開セミナーに登壇してきました!!
この日はしかも、午前中から医歯薬学生を集めて「医歯薬学生のための東洋医学セミナー」を同時開催しようということで、午前中は私から脈診、舌診、腹診のキホンの講義をし、
その後長瀬先生と友岡先生に手伝って頂いて実技講座、午後は長瀬眞彦先生からコロナ後遺症の症例を提示して頂き、学生さんと一緒に症例検討会を行いました。
これが非常に、素晴らしかったです。
4つの大学から、症例に関して自分たちの考え方を述べる発表があり、皆さんの弁証論治の推論の完成度に驚きました。
学生の時点であそこまで出来ていれば、10年もすれば恐ろしいことになるでしょう。
ただでさえ普段の西洋医学の勉強も忙しい筈なのに、まったく大したもんです。
圧倒的インテリジェンス。(^^)
夜は今年も順天堂の谷川武教授を座長にお迎えし、独立行政法人 労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所過労死等防止調査研究センター センター長の高橋正也先生、
長瀬先生と私で、「睡眠の生理と改善策~西洋医学と東洋医学の知見から~」というタイトルでシンポジウムを行いました。
高橋先生から最新の睡眠医学の知見を御講義いただき、東洋医学しか知らない私にとっては、非常に刺激的でした。
質問も何個も出て、非常に盛り上がったと思います。
本シンポジウムはオンデマンド配信があり、まだ申し込み可能だそうです。
ご興味のある方はこちらからどうぞ。
2018年に始まった順天堂東医研、はや4周年を迎え、来月はついに50回目の講義になります。
講師は私ですので、気合い入れていこうと思います。
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2023.01.30
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1.21(土)の夜は、再び医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」さんにて喋らせて頂きました!!
今回は「尺膚診・人体各所の望診」ということで、我々が普段行っている、前腕の皮膚の特殊な診方と、これまでに講義していない、全身各所の望診のやり方を提示しました。
尺膚診については、以前このブログに書きました。
今回も、拍手ボタンとかハートボタンとか、凄いねボタンとか、押して下さった先生方、たいへん有難う御座います!
あれ、意外と嬉しいですね。笑
顔は見えないけど、喋ってて励みになります!!<m(__)m>
前腕で全身状態を窺う触診(尺膚診)については、東洋医学をやっている人でも、聞いたことない人が多いくらい、マニアックっちゃマニアックな診方です。
でも、我々北辰会では非常に重宝する診方ですし、これをやらない日はありません。
人体の前後左右上下、どこに邪気の実や正気の虚が偏っているかが分かり、診断の参考になります。
また今回はそれに加え、髪、耳、歯などなど、人体各所の、外から見えるあらゆる部位を、東洋医学ではどのように評価するか、のお話もしました。
望診といえば、普通は舌診と顔面診に偏ってしまって、それ以外はけっこう軽視されがちなんですが、実は非常に重要であり、常に人体各所を東洋医学的な目線で患者さんを診ていないと分からないこと、気付けないことというのが、臨床上は多々あります。
今回も75名以上もの医師が聴講して下さり、嬉しい限りです。
来月についてはまた告知しようと思いますが、2.25(土)の18時半~、これまでのまとめをやります!!
医師、医学生の皆様、お楽しみに!!
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2023.01.29
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来たる2.12(日)に、順天堂東医研毎年恒例の、第4回 順天堂東医研特別公開シンポジウム「睡眠の生理と改善策」が行われます!!
このシンポジウムは、特別にどなたでも参加できます。
因みに過去の3回は
2019年冬「東洋医学における予防医学の現状と課題」
2021年春「COVID-19と東洋医学」
2022年春「東洋医学の学び方~伝統医学とどう向き合っていくか~」
というテーマでした!
どの回も参加者100名越えの、大変盛り上がるイベントです。
今回は、いつも順天堂東医研でお世話になっている長瀬眞彦先生、谷川武教授に加え、特別ゲストとして、睡眠衛生のエキスパートである、独立行政法人、労働者健康安全機構、労働安全衛生総合研究所、過労死等防止調査研究センター、センター長である高橋正也先生にもご登壇頂きます。
実は谷川教授も睡眠医学に関してはエキスパートであり、このお二人から睡眠医学の最前線の話が聴けるのが、今から非常に楽しみです。
僕はというと、基本的に「寝ること」の専門家なんですが(笑)、東洋医学、特に鍼灸の側面から見た、睡眠の生理と病理、簡単な養生法や治療に関して、一般の方にも分かるように語らせて頂こうかな、と思っております。
こちらのリンクから、ぜひドシドシとお申し込み下さい。
オンライン(zoom)で行われ、事後のオンデマンド配信もあります。
一般は受講費2000円、医療系学生(鍼灸学生含む)は無料となります。
さらに今回は、同日2.12(日)の昼間にも、「医歯薬学生限定」で、「医歯薬学生のための順天堂大学東洋医学セミナー」を行います!!
こちらは、
午前中の11:00~12:30は東洋医学的診察法の実技指導「脈診・舌診・腹診」、
午後13:30~16:30は大学対抗症例検討会「コロナ後遺症」、
16:30からは漢方の試飲会
を行います!!
医歯薬学生の皆様、是非奮ってご参加ください!!
そのまま大学に残って頂ければ、夜に行われるシンポジウムにも、対面でご参加いただけます!!
お申し込みはこちらから、ドシドシどうぞ!!
順天堂東医研も、2018年に創立して早4年が経ちました。
こうして大規模で発展的なイベントが打てていることが、とても嬉しく、学生さんの頑張りを見ていると、頼もしい限りです。
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2022.12.16
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今日は告知です!!
来週、12.20(火)の15時半から16時半、医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」さんにて、再び喋らせて頂きます!!
(後述しますが、私の講義は鍼灸師、鍼灸学生その他の方も、録画版の視聴はOKです!)
内容は、東洋医学における「爪甲診・井穴診」のお話を致します。
指先をちょっと診るだけで、どれほどのことが分かるのか、それをお伝えできれば、と思います。
〇
これまでにやってきた「脈診」「舌診」「腹診」「背候診」「経穴診」「顔面気色診」「眼診」同様、東洋医学の「井穴診・爪甲診」は、当然ながら西洋医学の身体診察とは、全く異なる世界です。
東洋医学の診察法は「四診」と呼ばれます。
「四診」の「四」の内訳は「望診(ぼうしん)・聞診(ぶんしん)・問診(もんしん)・切診(せっしん)」です。(『難経』61難 参照)
よく学生さんに言うのですが、これは必ず
「望(ぼう)→聞(ぶん)→問(もん)→切(せつ)」
の順番で覚えてね、と教えています。
(実際『難経』にもこの順番で出てきます。)
患者さんを東洋医学の目で診る時に、
まずは少し引いた位置から「望診」で、望み診る、つまり、術者が主体性と目的意識をもって、大きく全体像を把握します。
次に「聞診」で、その患者さんが発する音が聞こえる、臭いが分かるくらいの位置まで近づきます。
(因みに、匂いを”聞く”という言い方は、お香の世界にも「聞香(もんこう)」として残っていますね。これも、感じ取る側の主体性、目的意識が重視された言い方です。)
次に「問診」で、いよいよ会話ができる距離まで近づきます。
最後に「切診」で、ピタッと密着するように、手が触れられる位置まで近づく、という流れです。
(※切診の”切”はピタッと密着するという意味)
パッと「望診」しただけで患者さんのことが全て分かってしまえば、それはまさに神業だけど、普通の医者ではなかなかそうはいかないから、「四診」でもって、
医師の五感をフル活用して診察、診断しましょうね、というのが、現代にまで連なる、東洋医学的診察法のキホンです。
今回お話しする「井穴診・爪甲診」は、その四診の中の「切診」「望診」の一つです。
東洋医学では、患者さんの指先にある「井穴」という経穴の周辺を触診したり、爪の状態を丁寧に望診することによって、十二経絡や五臓六腑や気血津液その他、
東洋医学独特の生体観において、「なにがどう」「どこがどう」おかしくなっているのかを、判断していくわけです。
数千年の伝統を持つ東洋医学では、そこから得られた所見をもとに、患者さん1人1人の病態を慎重に考え、鍼灸を配穴したり、漢方を処方したりするのです。
また、この「井穴診・爪甲診」というものは、近代日本では鍼灸家によって重視されてきた考え方と言えます。
昭和初期、宇和川義瑞先生の『不問診断学』や、柳谷素霊先生の『簡明不問診察法』、平成に入っては藤本蓮風先生の『体表観察学』に纏まっています。
我々、現代を生きる鍼灸師、東洋医学を実践する者は、先輩方が守ってきたこの伝統を継承し、発展させていかなくてはなりません。
まあ、この講義において私がいつも心掛けているのは、西洋医学的な診察(身体診察)と、東洋医学的な診察(体表観察)、この二者にどういう違いがあるか、
医師の先生方にそれをよくよく考えて頂くことで、東西の医学の良さ、違い、協力すべき点、に思いを馳せて頂ければ、と思っています。
なかなか貴重な機会だと思いますので、全国の医師、医学生の皆様、お申込みはこちらからぜひ!!
※なお、Dr’s Prime Academiaは、医師、医学生限定の勉強会であり、内容もそれにアジャストした内容になっているのですが、私の講義に関しては、
多くの鍼灸師の方や鍼灸学生の方から「視たい!」という要望をこれまでに多数頂いたため、別途こちらから申し込んでいただければ、特別に後日、録画版を視聴できるということになりました。
東洋医学で救われる可能性のある患者さんのため、一生懸命やりますので、皆様ぜひ、御視聴下さい。<m(__)m>
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2022.11.24
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今週末、11.26(土)の18時半から19時半、医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」にて、再び喋らせて頂きます!!
(後述しますが、私の講義は鍼灸師、鍼灸学生その他の方も、録画版の視聴はOKだそうです!)
内容は、東洋医学における「顔面診・眼診」のお話を致します。
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これまでにやってきた「脈診」「舌診」「腹診」「背候診」「経穴診」同様、東洋医学の「顔面診・眼診」は、当然ながら西洋医学の診察とは全く異なる世界です。
東洋医学の診察法は「四診」と言われます。
「四診」の「四」の内訳は「望診(ぼうしん)・聞診(ぶんしん)・問診(もんしん)・切診(せっしん)」です。(『難経』61難 参照)
よく学生さんに言うのですが、これは必ず
「望(ぼう)→聞(ぶん)→問(もん)→切(せつ)」
の順番で覚えてね、と教えています。
(実際『難経』にもこの順番で出てきます。)
患者さんを東洋医学の目で診る時に、
まずは引いた位置から「望診」で、望み診る、つまり、大きく全体像を把握します。
次に「聞診」で、その患者さんが発する音が聞こえる、臭いが分かるくらいの位置まで近づきます。
次に「問診」で、いよいよ会話ができる距離まで近づきます。
最後に「切診」で、ピタッと密着するように、手が触れられる位置まで近づく、という流れです。
(※切診の”切”はピタッと密着するという意味)
「望診」しただけで患者さんのことが全て分かってしまえば、それは神業だけど、普通の医者ではなかなかそうはいかないから、「四診」でもって、医師の五感をフル活用して診察、診断しましょうね、というのが、現代にまで連なる、東洋医学的診察法のキホンです。
今回お話しする「顔面診・眼診」は、その四診の中の「望診」の一つです。
しかも、望診の代表的な診察法である「舌診」が舌や舌苔の「色」を中心に診るのに対して、北辰会では「顔面”気色”診」と呼んで、「気色(きしょく)」を中心に診る診察法である、と強調しています。
「気色」という用語は色々な古典に出てくるのですが、この「気色」というものについて、蓮風先生は「色なき色」というレトリックを使って説明しておられます。
(因みに”気色”の診方については中国清代、汪広庵『望診遵経』に記載。『体表観察学』P32)
なかなか難しいですが、まあ要は、少し薄暗くした時にかえって浮かび上がったり、沈んだように見えて、目立って見える色のことを言います。
東洋医学では、患者さんの顔面の気色を丁寧に望診することによって、十二経絡や五臓六腑や気血津液その他、東洋医学独特の生体観において、
「なにがどう」「どこがどう」おかしくなっているのかを、判断していくわけです。
数千年の伝統を持つ東洋医学では、そこから得られた所見をもとに、患者さん1人1人の病態を考え、鍼灸を配穴し、漢方を処方するのです。
また、この「顔面気色診・眼診」というものは、日中を問わず、観相学、人相見の先生方によって重視されてきた考え方と言えます。
観相学も非常に奥の深い学問だと思いますので、講義の中では、軽く触れます。
まあ、私がいつも心掛けているのは、西洋医学的な診察(身体診察)と、東洋医学的な診察(体表観察)、この二者にどういう違いがあるか、医師の先生方にそれをよくよく考えて頂くことで、東西の医学の良さ、違い、協力すべき点、に思いを馳せて頂ければ、と思っています。
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2022.10.15
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来週末、10.22(土)の18時半から、医師、医学生のための勉強会「Dr’s Prime Academia」にて、再び喋らせて頂きます!!
(後述しますが、私の講義は鍼灸師、鍼灸学生その他の方も、録画版の視聴はOKだそうです!)
内容は東洋医学における「経穴診」のお話を中心に、「経穴診の実際」の実技動画もお見せします。
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これまでにやってきた「脈診」「舌診」「腹診」「背候診」同様、東洋医学の「経穴診」は、当然ながら西洋医学の診察とは全く異なる世界です。
「経穴」は、世間一般ではよく”ツボ”と呼称され、有名な”足三里(あしさんり)”や”百会(ひゃくえ)”などなど、一般の方でも知っている経穴もあったりします。
現状の学校教育では、2008年に日本、中国、韓国の有識者ででコンセンサスを得て、WHOが定め、統一された全身の361穴が、全身の正当な経穴(正穴)と言われています。
その中で、臨床上特に重要な経穴を「要穴」と呼び、経穴の教科書には必ず「要穴表」という表に纏められているのですが、実はこの「要穴」のほとんどは手足、それも肘から先、膝から先に集中しているのです。
さらに、手首、足首の周囲には「原穴」「八脈交会八穴」と言われる、要穴の中でも特に重要な”超”重要経穴が存在し、これらの反応を診て、鍼灸をすることで、我々は日々治療にあたっています。
これらの経穴の状態を診ない日はないし、これらの経穴に鍼灸しない日はありません。
東洋医学では、患者さんの手足の重要な経穴を丁寧に触診することによって、十二経絡や五臓六腑や気血津液その他、東洋医学独特の生体観において、
「なにがどう」「どこがどう」おかしくなっているのかを、判断していくわけです。
数千年の伝統を持つ東洋医学では、そこから得られた所見をもとに、患者さん1人1人の病態を考え、鍼灸を配穴し、漢方を処方するのです。
また、これまでに何度も書いていますが、この「経穴診」というものは、とりわけ日本において非常に重用され、発展してきた診察法です。
西洋医学的な診察(身体診察)と、東洋医学的な診察(体表観察)、この二者にどういう違いがあるか。
また、東洋医学の経穴診と言っても、そのやり方、考え方には色々なバリエーションがあります。
今回は、我々北辰会がベースに置いている、江戸期から伝わる「経穴診」の考え方を中心に説明し、動画で実際の様子をお見せしたいと思います。
なかなか貴重な機会だと思いますので、全国の医師、医学生の皆様、お申込みはこちらからぜひ!!
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多くの鍼灸師の方や鍼灸学生の方から「視たい!」という要望をこれまでに多数頂いたため、別途こちらから申し込んでいただければ、特別に後日、録画版を視聴できるということになりました。
東洋医学で救われる可能性のある患者さんのため、一生懸命やりますので、皆様ぜひ、御視聴下さい。<m(__)m>
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!