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腹診における逆証所見 まとめ

2018.12.14

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

腹診における逆証所見 5

腹診における逆証所見 6

 

 

・・・さて、ではそろそろまとめましょう。

 

 

まあ一口に「逆証」「順証」といっても、それはあくまでも術者のレベルによって変わってくるものである、ということを知っておいた方がいいですね。

 

 

けっこう、「逆証」という言葉は、「キツイ虚証」とか「キツイ実証」、つまり「単に重症のもの」と混同して使われたりする場合があるので、注意が必要です。

 

 

正しくは、「逆証」は東洋医学のものさしで診て予後不良の疾患、「順証」は同じく予後良好の疾患、という理解でいいと思います。

 

 

ただ、この「順逆」には幅があります。

 

 

つまり、僕にとっては逆証の症例であっても、もっとうまい先生にとっては順証のものがある、ということです。

 

 

『黄帝内経霊枢』九鍼十二原(1)のいう

 

「言不可治者.未得其術也.(治すべからざると言うは、未だその術を得ざるなり)」

 

ですね。

 

 

今回、石原保秀先生『死生要訣』の中から紹介した、あらゆる重症の腹部所見は、確かに生命予後に関わるような重篤な場合に呈される所見であることは確かですが、

 

これとて、それがあったから絶対に誰にも治せない所見、と単純に斬ってしまうことは危険です。

 

 

臨床ではあくまでも脈、舌などの他の所見と参伍して、慎重に判断するべきですし、自信がなかったらまず触らないのが一番賢明です。

 

 

蓮風先生の話の中で、先生が30歳くらいの頃は、癌などの難しい疾患の相談は、しょっちゅう断っていた、というのがあります。

 

 

これは臨床家として非常に重要な考え方だと思います。

 

 

そのためには、キチッとしたものさしを持つことですね。

 

 

 

おわり

 

 

 

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腹診における逆証所見 6

2018.12.13

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

腹診における逆証所見 5

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

1.煩渇吐逆腹脹(はんかつとぎゃくふくちょう)

 

黄疸煩渇、吐逆腹脹+不眠、煩躁熱渇するものは2、3日で死す。

 

(浅田宗伯(1815-1894)『先哲医話』に福井楓亭(1725-1792)の言として紹介)

 

 

2.凸臍移動臍(とつさい いどうさい)

 

水腫で腹滿し、凸出するもの、臍を按じて、あちらこちらに移動するもの

 

(原南陽(1753-1820)『叢桂亭医事小言』)

 

水腫の腹、按じて臍が左右に移動するもの

 

(畑金鷄(1767-1809)『金鷄医談』)

 

 

1.黄疸+煩渇、吐逆不眠+煩渇は、何度か診たことがありますが、実に可哀想な状態です。

 

 

鍼しても、薬入れても、まさに焼け石に水、といった感じで、非常にキツイ思い出がよみがえりますね。

 

 

でも、鍼して、その場だけでもスーッと一時的にでも楽になる感覚は、亡くなる寸前の患者さんにとって、大きな救いになるのはなるようです。

 

 

まるで神仏にでも拝むかのようにして、感謝して頂いたことを、今でも鮮明に覚えています。

 

 

2.の臍の位置が不安定になるパターンも、たまに診ますが、これに関しても、最近、(一社)北辰会奥村裕一先生が最近の研究論文で深く掘り下げて下さいました。

 

「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」2016『伝統鍼灸』43巻1号、および「日本鍼灸古流派の研究―腹診および腹部刺鍼を中心として―」1997『全日本鍼灸学会雑誌』47巻4号

 

 

奥村先生の論文は短い文章の中に、圧倒的な研究量、知識量が凝縮されています。

 

 

何度も何度も読んで、少しづつ理解しましょう。

 

 

また(一社)北辰会では、約40年前の発足以前より、江戸期の夢分流の腹診を参考に、臍には非常に注目しており、以前の蓮風先生の症例でも、

 

事故で意識不明になった患者さんを、臍の際に鍼をして蘇生させた話を聞いたことがあります。

 

 

生命予後に関わるような重症疾患や、ここ一番の時に臍周を使う印象がありますね。

 

 

・・・まあ、人間も、胎児のうちは臍から栄養を受ける。

 

 

人間を果物に例えれば、蔕(ヘタ)のようなものです。

 

 

出生後も、西洋医学的に、解剖学的に何もないから、そこには何もない、とは考えません。

 

 

逆証の患者でなくても、臍が浅いか深いか、歪んでいないか、臍周囲の色や緊張や膨隆の具合などはどうか、これらは東洋医学に非常に大事な所見です。

 

 

 

続く

 

 

 

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腹診における逆証所見 5

2018.12.12

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

腹診における逆証所見 4

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

◆積聚癥瘕関格(しゃくじゅちょうかかんかく)

 

1.積聚癥瘕が転動しない者(『東医宝鑑』に張仲景の言として紹介)

 

2.関格の病(※)で尿閉があるもので、頭汗がないものは生きる、頭汗があるものは死す『東医宝鑑』

 

 (※関格・・・小便が通じない病を関、嘔吐が止まないのを格、西洋医学的には腸閉塞等の重い病のことを指す)

 

3.平素疝瘕(ここでは腹背の痛みを伴う腹皮の隆起)があり、大病の後にこれの位置が変わるもの(浅田宗伯『先哲医話』に和田東郭の言として紹介)

 

 

・・・今日は有名な「積聚モノ」です。

 

 

しかも李氏朝鮮時代の許俊(ホジュン 1546-1615)の、有名な『東医宝鑑』の話が出てきます。

 

(あ、『東医宝鑑』の話、そういえばしてなかったなあ・・・。そのうち書こう☆)

 

 

東洋医学では、腹部に出来る塊や、気の停滞のキツイもののことを「積(しゃく)」「聚(じゅ)」、合わせて「積聚(しゃくじゅ)」と呼ぶことがあります。

 

 

この根拠は『黄帝内経霊枢』五変(46)『難経』55難、56難に出てきます。

 

 

いずれにせよ、腹部に腫塊があり、これが動かないものは良くない、あるいは、大病の後に変に動くものは良くない、と書かれてあります。

 

 

ここでは、特に2.頭汗の話は面白いですね。

 

 

「頭汗」という現象については、以前取り上げました。

 

頭から汗が出る人 まとめ  参照

 

 

この場合は、頭汗がある場合は特によくない所見、と捉えるようです。

 

 

・・・さて、これをどう考えるか。

 

 

関格は、腸閉塞、尿閉(癃閉)の重いものですから、胃腸、つまり穀道、溺孔の閉鎖(不通)が主要病理です。

 

 

これ+頭汗ということは、頭汗に関しては無汗(汗孔の閉鎖)とは逆の現象です。

 

 

こういう、浅いところと深いところで、主要病理とは逆の現象をみた場合に、「逆証」の可能性が高くなるのだと思います。

 

 

動く筈のものが動かない、動かない筈のものが動く、セオリー通りいかない、こういうものが極めて危ないのだと思います。

 

 

いずれにせよ、多面的観察が大事なんですがね。。。

 

 

 

続く

 

 

 

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腹診における逆証所見 4

2018.12.11

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これまでのお話し

 

腹診における逆証所見 1

腹診における逆証所見 2

腹診における逆証所見 3

 

参照

 

 

さて、続きいきましょう。

 

 

石原保秀先生『死生要訣』には、まだまだ色々な「逆証の腹診所見」が紹介されています。

 

 

1.脇肋呼吸

 

 ☞肋骨を大きく扇のように動かして呼吸するもの(原南陽(1753-1820) 『叢桂亭医事小言』)

 

2.脇肋露出

 

 ☞肋骨が露出している者(多紀元簡(1754?-1810) →浅田宗伯『先哲医話』下巻に記載)

 

3.胸腹白疹

 

 ☞結核の末期で、喘鳴、浮腫、鼻翼呼吸、胸腹白疹、嗄声の者は10日前後で死す(香川修庵(1683-1755) 『一本堂行余医言』)

 

 

・・・だそうです。

 

 

皆、墓マイラーで紹介した先生ばかりですね。

 

墓マイラー 42 原南陽先生

「原南陽(はらなんよう)」という人物

 

墓マイラー10  

多紀元簡という人物

 

墓マイラー 9

香川修庵という人物           参照

 

 

 

 

・・・上記の腹は、どれも診たことがありますが、3.「白疹」というのが、ちょっと分かりません。

 

 

もしかしたらこれのことを言っているのかもしれませんが、詳細は香川修庵先生に直接聞いてみないと分かりませんね。。。

 

 

今日紹介した腹は、呼吸と相まっており、鼻翼呼吸など、西洋医学の教科書でも死戦期の所見として、似たような記載が出てきますね。

 

 

 

続く

 

 

 

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腹診における逆証所見 3

2018.12.10

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「逆証の腹診所見」に関して、以前紹介した石原保秀先生の著作『死生要訣』に再び学んでみましょう。

 

墓マイラー 27(番外編) 張仲景先生   参照

 

 

ここでは、東洋医学の代表的な古典である『千金方』『脈経』『儒門事親』から持ってきて、百病死生訣とし、

 

1.胸腹積聚+脈虚弱、脈沈、

 

2.腹腫大+脈長大+四肢逆冷

 

3.腹腸満便血+脈小 

 

の3つを挙げて下さっています。

 

 

腹に腫塊が出来たり、便に出血をみるパターンです。

 

 

数ある病気の中でも、腫塊は、どこに出来ても、たとえ西洋医学的に良性であっても、東洋医学的には、あまりいい状況ではありませんね。

 

 

「気の停滞」の結果の最たるものといっていいでしょう。

 

 

現代では何と言っても癌や動脈瘤なんかが有名ですね。

 

 

出血も、場合によっては怖いものも多いです。

 

 

昔の東洋医学の医者も、当然こういう「ヤバい所見・症状」を観察していました。

 

 

ここで面白いのは、「腹と脈」などを組み合わせて判断しているところです。

 

 

腹が邪実なのに脈は正気虚、とか、これが一致してても、全身の気血の偏在と一致してない、とか、こういう、「不可解な不一致」はヤバい、と考えます。

 

七死の脈⑩ 附録 形気の不和について   参照

 

 

これ、非常に参考になるところですね。

 

 

 

続く

 

 

 

 

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腹診における逆証所見 2

2018.12.09

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藤本蓮風先生が1993年に発刊したシリーズ著書『鍼灸医学における実践から理論へ パートⅡ』の中に、腹診における逆証所見が語られています。

 

(今から約30年前、1989年の講義をテープ起こししたものを採録している)

 

 

箇条書きでまとめると、ここには、

 

1.胃土(中脘穴、上脘穴、下脘穴、梁門穴を中心とした上腹部の広い部分)を中心に並板状に凸凹が触れるもの。

(鍼してもそれが動かないものは完全に悪い)

 

2.腹部の緊張が沈みきってベラベラのもの(虚虚の腹)

 

3.腹部全体的に邪が遍満している者(実実の腹)

 

4.腹水+冷感のキツイもの

 

5.臍下に割り箸様の索状の硬結があるもの(中心部は虚軟)

 

6.右脾募(不容穴周辺)、両腎(大巨穴、水道穴周辺)、胃土の冷えがなかなか取れないもの

 

・・・以上が、逆証の腹診所見であると示されています。

 

 

1.~5.までは古典にも記載があるのですが、6.は蓮風先生の臨床経験で得た診方だと思います。

 

 

現在でも、蓮風先生は体表上の異常な冷え、取れにくい冷えには非常に注目しておられます。

 

 

死んだら冷たくなる。

 

 

鍼しても温まらないものは怖いのです。

 

 

しかもそれが腹だと、なお恐ろしい。

 

 

しかもここで、「右脾募」を入れているところも、非常に興味深い。

 

 

最近、(一社)北辰会の学術部長である奥村裕一先生が、その研究論文の中で「脾募」つまり「不容穴」の意味を掘り下げて下さいました。

 

「江戸期鍼灸諸流派における膏之原・肓之原ー膈膜・募原・心包・三焦との関わりー」奥村裕一 2016『伝統鍼灸』43巻1号)

 

 

「脾募(特に右)の冷えが取れない」というのは、重い意味があるんだと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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腹診における逆証所見 1

2018.12.08

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以前、「七死の脈」について書いた。

 

七死の脈⑪ 附録 損至脈について   参照

 

 

我々は、問診をしてから、脈を診て、舌を診て、腹を診て、背中を診て・・・、と、十二分に多面的観察をして、その患者さんの陰陽の不調和を正すのに、

 

最良の一手を考えるのが流儀。

 

 

で、その「多面的観察所見」の中に、「ヤバい所見」というのがある。

 

 

それがあると、「逆証」、つまり、「予後不良」と考えられる所見だ。

 

 

これに関しては、脈にも舌にもある。

 

 

脈で言うと、「七死の脈」が代表的。

 

 

そしてその「逆証所見」は、これから述べる「腹診」にもある。

 

 

・・・以前、蓮風先生も著書の中で述べて下さっている。

 

 

 

続く

 

 

 

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「腹診」について喋ってきました!!

2013.09.18

清明院では現在、スタッフを急募しております!!

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今日は、学校で「腹診」について喋ってきました!!

何故腹診について喋ってきたかというと、学生さんからリクエストがあったからです。

こないだ、超甘々のテストを終え、あとの2コマは、言わば消化試合。

こうやって、リクエストがあったテーマについては、積極的に答えております。

日本では、江戸時代を中心に、わりかし積極的に、腹診に関する研究がなされました。

たくさんの貴重で優れた文献が残っております。

その中の一つに、

『針道秘訣集(しんどうひけつしゅう)』

という本があります。

これは素晴らしい本です。

今日はこの本に書いてある内容について講義しました。

また、この本を解釈し、実際の症例も交えて解説した本に、藤本蓮風先生

『弁釈針道秘訣集(べんしゃくしんどうひけつしゅう)』

という本があります。

僕は20代の頃、これを読み、蓮風先生が20代の頃にこの本の原稿を書き上げていたと聞き、ビビったというか、嫉妬したというか。。。(笑)

スゴイ人がいるもんだと。

・・・まあとにかく、今日も楽しかったです。

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「腹診(ふくしん)」で何が分かるの?

2009.12.16

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今日は、「四診」シリーズの一つとして、「腹診」について書こうと思います。

 

 


詳しく述べたらキリがなさすぎる診察法なので、簡単に紹介しますね。

 


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・・・たまーに、初めて当院に来られた患者さんのおなかを診ていると、

「おなかの状態と私の症状と、何か関係あるんですか?」

という質問をいただくことがあります。

(苦笑・・滅多にいませんけどね。)

 

 


・・・まあでも、肩が悪けりゃ肩だけ、腰が悪けりゃ腰しか診ない医療に慣れている患者さんからすれば、当然の疑問でもありますよね。

 


東洋医学では、どこの病気であろうと、「全身の状態を調える」ことに主眼を置きます。

 


ですので、すべての内臓をしまっている「胸腹部、特に腹部」という部位は、重要な情報源であり、「腹診」は我々にとって欠かすことのできない診察法です。

 


まず、「脈診」で述べたのと同じように、東洋医学の腹診と西洋医学の腹診はこれまた診ている「モノ」が違います。

 

 


東洋医学の腹診で
は・・・

 


1.内臓の状況

(どの内臓(東洋医学的な“五臓六腑”)が弱っているか)

 


2.全身の前後、左右、上下のアンバランス

(体全体の大きな傾き、捻じれ、血行の偏り)

 


3.病気の程度、勢い

(病気そのものの進行状況、これからどうなっていくかetc..)

 


4.その患者さんの生活習慣の中で何が一番問題か

(飲食の不摂生なのか、精神的なストレスなのか、睡眠不足等の疲労なのか、あるいは冷えか、など)

 

 


・・・他にも挙げればキリがないんですが、「腹診」というのは、大体これぐらいの情報を、おなかを触ることによって一遍にキャッチします。

 


鋭い人は気付くと思いますが、上記1.~4.は、「脈診」で挙げた内容とほぼ同じですよね?

 

 


・・・そうなんです。

 

 


東洋医学の診察では、色々な診察法を、「合目的的に」重ね合わせて用いることによって、

 

「現段階で最も正すべき、東洋医学的なアンバランスの起こっている部分」

 

をより絞り込んでいくのです。

 

 


それらによってはじき出された、「今、一番戻さなきゃいけない全身的なアンバランスの根幹部分」つまり“現時点における病気の東洋医学的な本質、病態”を指して、
「証(しょう)」と呼ぶわけです。

 

 


ちなみに、東洋医学における「腹診」は、歴史的には中国よりも、むしろ日本において、江戸時代を中心に、盛んに研究されてきました。

 

 


(一社)北辰会代表理事 藤本蓮風先生曰く、

「まさに、日本人は相手のハラを探ろうとしたわけや。」

腹部を触ることによって患者さんの深層心理を探ろうとした日本人・・・。

 

 


この藤本先生の考え方、大変面白いですね。

 

 

 

 

 

 


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(一社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!

2023.06.12

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清明院では現在、求人募集しております。

 

本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?

 

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

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5.28(日)は、新宿で行われた(一社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!!

 

 

関東支部もいよいよ定例会再開です。

 

 

今回も、1日通じて実技。

 

 

脈診、腹診をメインテーマに、午後は打鍼を使って指導。

 

 

私は中級版を担当しましたが、皆さん熱心で、素晴らしかったです。

 

 

また、前回あたりから、指導の際にあえて自分の道具を使わず、受講生の道具を使って治療して見せる、というのを裏テーマとしてやっております。

 

(自分の道具、忘れた訳じゃないんですよ 笑)

 

 

こうやって、人の道具に自分の手を合わせる、というのも、なかなか乙なトレーニングになるな、と思いながらやっていました。

 

(同じ道具なのにここまで変化が違う、ってのも見せたいしね。)

 

 

また、あえて少し苦言を呈せば、皆さん熱心なのは良いのですが、一部、基本的な理論が頭に入ってないのは残念でした。

 

 

定例会のテーマはもちろん実技の練習ですが、事前の基礎理論に対する認識が甘いと、その意義は半減します。

 

 

北辰会の旗印は発足以来「実践から理論へ」ですので、まずしっかりとした心持での、絶え間ない実践、実技練習は大事なんですが、色々と患者さんが変化するものに対して「それがなぜそうなるのか」が理論的に分かっていなければ、

 

同じ失敗を何度も繰り返すだけだし、そこからの反省、発展も期待できません。

 

 

北辰会の体表観察をある程度やってくると、「何となく治ってしまった」みたいな症例を経験することはあると思いますが、そこできちんと、

 

自分なりに「なぜそうなったのか」を深く考察するようにすることが大事だと思います。

 

 

まあ何はともあれ、定例会が無事再開したのは良いこと。(*‘∀‘)

 

 

 

 

 

 

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