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2019.05.25
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これまでのお話し
中国の宇宙論 ① イントロ
中国の宇宙論 ② 蓋天説 参照
◆渾天説とは。
古代中国で、「蓋天説」の後に出てきた、もう一つの有名な宇宙構造論が「渾天(こんてん)説」です。
「渾天」とは、大きく丸い天、というほどの意味です。
これは、宇宙を卵のようなものと捉え、黄身が大地、殻が天、上半分は空気、下半分は水、と考え、殻である天が動いているとする、いわば
「素朴な天動説」
です。(笑)
これまた、こちらのサイト様の図示とご説明がたいへん分かりやすかったです。<m(__)m>
これで、二十八宿(星座の動き)や二至二分(夏至・冬至・春分・秋分)など、色々なことが説明できるようになったのですが、天が水中に潜るという説、
天地が水に浮かんでいるという説は、前漢の当時に「蓋天説支持派」から、かなり論難されたようです。(苦笑)
蓋天渾天論争では、前漢末期の揚雄さんと桓譚さんという人がずいぶん激しく論争したことが知られているそうです。
しかしまあ、結果的には渾天説の方が実際の現象と合致するため、徐々に渾天説が優勢となっていったという経緯があるらしく、現代的な球面天文学からみても、
蓋天説から渾天説への変遷は、科学の進歩、ととれます。
渾天説を大成したと言われる人物に、後漢の科学者、政治家である張衡(78-139)という人物がいます。
彼は紀元前4世紀からある「渾天儀」という天球モデルを完成させた人物として有名であり、その著書の中で「渾天説」を明確に述べたことで知られています。
渾天儀に関してはこちらのサイト様の解説が、実に詳しくて参考になります。
彼が作った渾天儀は、水時計の水の流れを応用して水流で動き、二十八宿の位置など、現実の現象、位置と悉く一致したといいます。
(・・・なんかそれ、欲しいな。。(゜o゜))
この渾天説と人体観、医学の関わりですが、僕としては真っ先に李時珍(1518-1593)の説が思い浮かびます。
李時珍の『奇経八脈考』冒頭の「八脈」の部分に、
「陽維脉は表、陰維脈は裏で乾坤を言い、陽蹻脉は左右の陽、陰蹻脉は左右の陰で東西を言い、督脈は後ろの陽、任脈衝脈は前の陰で南北を言い、帯脈は諸脈を束ねる、六合を言うなり。」
とあります。
(文章はかなり省略意訳しています。)
渾天説における天球の、赤道にあたる部分が帯脈、上下(天地、転じて表裏)は維脈、左右(東西)は蹻脈、前後(南北)は任督衝と、奇経八脈それぞれで、
球体としての人体(六合、つまり宇宙)の気のバランスをとっている、と考える説です。
因みに”宇宙”という単語の出典は『尸子』あるいは『淮南子』であります。
(”宇”が空間を意味し、”宙”が時間を意味します。つまり宇宙とは時空のことであります。)
李時珍は恐らく、天文学についても相当深く理解していたことでしょう。
彼が、小宇宙である人体を、球体(三次元空間における空間物体)として考えた時に、奇経八脉を用いてこのような論を説いたのは、鍼灸臨床家としては非常に面白い説だと感じます。
続く
【参考文献】
『中国古代天文学簡史 日訳版』浅見遼訳 近代出版
『中国天文学研究』小沢賢二著 汲古書院
『東洋天文学史論叢』能田忠亮著 恒星社
『中国天文学・数学集』薮内清 編 朝日出版社
『古代中国の宇宙論』浅野裕一 岩波出版
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2019.02.19
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清明院では女性の患者さんが多い、「股関節痛」。
これは、外側に出るもの、内側に出るもの、動作時に出るもの、動作開始時にのみに出るもの、安静時にも出るもの、大腿部にまで放散するものなどなど、痛みの出方は実に様々。
整形外科で、股関節の変形を指摘されているものも、ないものもある。
この部位の疼痛は、膝関節と同じく、毎日歩行する以上、安静が保てず、症状が遷延しやすい。
また、一時的に疼痛が緩解しても、再発を繰り返しやすい。
鍼灸臨床サイドでは、如何に「人工股関節」という最終手段にさせないか、筋力低下、歩行困難を食い止めるか、がポイントになる。
(もちろん無理、無茶はしません。)
即効性が得られ、なおかついい状態が持続するものの多くは軽症であり、正気の虚が関与しているものであれば、治療に時間がかかることが多い。
しかし、三歩進んで二歩下がるような地味な治療であるが、キチッとやると、キチッとした効果が期待でき、患者さんから非常に感謝される症状でもある。
それくらい、歩行時の腰下肢の疼痛というのは嫌なものだ。
股関節(周辺も含む)に流注する経絡は、ザっと
足陽明胃経(経脈(気衝)、経別(髀関)、経筋(髀枢))
足太陰脾経(経脈(衝門)、経別(髀)、経筋(髀))
足太陽膀胱経(経脈(八髎穴、髀枢、会陽穴)、経筋(会陽))
足少陰腎経(経脈(長強、会陰))
足少陽胆経(経脈(環跳、居髎、気衝)、経別(髀枢)、経筋(髀枢、長強、伏兎))
足厥陰肝経(経脈(衝門、府舍)、経別(前陰部で足少陽と会合))
となり、
(笑・・・足の三陰三陽全部じゃんか!)
奇経では、
任脈(会陰)
督脈(会陰、会陽)
衝脈(会陰、気衝、陰股の内廉)
帯脈(五枢、維道)
陽蹻脉(居髎、環跳、股外の前廉)
陰蹻脉(陰股)
陽維脉(居髎、環跳)
陰維脈(股の内廉、府舍、会陰の傍ら)
となる。
(笑・・・これも全部じゃんか!)
絵が下手だから書かないけど、上記を股関節にズームして図に起こすと、股関節の経絡学的な立体構造が見えてくる。
それを疼痛部位、可動障害の起こっている方向と照らし合わせれば、経絡学をキチッとやっている人であれば、色々な配穴や診どころが浮かぶ筈。
まあ、臨床上多いと感じるのは、脾経胃経、肝経胆経から起こるもの。
それらを勘案して、上手に調整すれば、イケるものはイケる。
つい最近もイケた。
今まさにイケつつある症例もある。
腎の関与がキツイものだと、難しいのかな、という気もする。
【参考文献】
『臓腑経絡学』藤本蓮風他 アルテミシア
『現代語訳 奇経八脈考』李時珍著 勝田正泰訳 東洋学術出版社
『奇経八脈考全釈』李時珍著 小林次郎訳 燎原
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2018.11.28
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前回のお話し
さて、1日目ですが、一般口演を4題聴いた後は、メインホールへ。
今回楽しみしていた、気口九道脈診のシンポジウムです。
最初に司会の利川鉄漢先生から気口九道脈診の歴史沿革が述べられ、その後、実際に日々の臨床で気口九道脈診を運用しておられる3人の先生が登壇し、
それぞれの気口九道脈診の運用方法を解説する、という内容。
3人の先生の中では、鍼道五経会の足立繁久先生の説明がスライド、講演ともに、やり慣れている感じがして非常に聴きやすかったです。
(ただ、奇経に関するご見解が聴けなかったのが少し残念でした。。。(苦笑))
また、司会の利川先生の歴史沿革のまとめが、分かりやすくて細かくて、素晴らしかったです。
僕が知らない内容もいくつかありました。
この「気口九道脈診」は、以前にもこのブログで何度か紹介してきましたが、僕の好きな李時珍(1518-1593)先生が、3世紀半ばの、
最古の脈診の専門書である『脈経』の内容を参考に残した、秘伝のような、伝説のような脈診法です。
『素問』脉要精微論(17)における「脈の内外上下」 2 参照
しかも、近代日本で、この脈診法を行っていたのが、藤本蓮風先生の御尊父である藤本和風先生であったことから、関西を中心に、伝統鍼灸をやっている先生方の間では有名な脈診法でした。
昔、蓮風先生にこの脈診をどう思うか質問したことがありますが、
「俺はやらんよ。」
の一言でしたね。
(笑・・・もちろんその後、ちょっとだけコメントに続きがありますが、それは秘密です☆)
その和風先生が生前、現北辰会代表理事である若き日の新風先生に、この脈診法を手ほどきしたことがあるそうで、今後、新風先生から何か発言があるかもしれませんね。
西洋医学では、不整脈がないか、早さはどうか、くらいしか診ない「脈診」ですが、東洋医学では非常に重要視し、非常に多くの診方考え方があります。
(因みに鍼灸の世界でも、”脈診不要論”というのがブチ上がり、大論争になったこともあります。)
この診察法はまさに
「水穀の精微と宗気が胃の気(生命力)の源」
「局所が全体を投影する」
という東洋医学の特長的な考え方を象徴するような診察法だと思います。
今後、伝統鍼灸学会でも、あらゆる流派の脈の診方考え方をぶつけ合う機会があってもいいと思いました。
まあ、どの診方でも一定の結果が出るわけですから、ものごとには多様性がある、ということを考える、いい機会になるんじゃないかと思いますね。
続く
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2018.11.18
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毎年、まあこの時期になると、一気に年末な感じがしてきます。。。
来週末は大阪で日本伝統鍼灸学会があります。
今回も、もちろん北辰会の先生方はたくさん出ます。
日本伝統鍼灸の特長である打鍼といい、李時珍以来の伝説の脈診法である「気口九道脈診」の臨床応用の話だったり、刺絡あり、症例あり、流派紹介あり、と、
「日本伝統鍼灸」に興味のある医療人にとっては、絶対に欠席できない、素晴らしい内容になったと思います。
ただ、僕以外の北辰会の先生方はみんな土曜日に出てしまい、僕だけが日曜日に座長として行くことに。。。(苦笑)
それも苦手な朝一に。。。(苦笑)
寝坊かまして、主催者に大目玉くらわないように気を付けます。( ゚Д゚)
このブログの読者で申し込んでない人はそうそういないと思うけど、これは行かないと損ですよ☆
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2018.10.18
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患者さんには大変ご迷惑おかけしますが、来月、11月24~25日の土日と二日間、大阪の茨木市で行われる日本伝統鍼灸学会学術大会に参加してきます!!
(因みに今回、清明院元副院長の松木宣嘉先生が副実行委員長だったりします。あいつは副が得意だ。)
・・・かつては、
「へっ 学会なんてめんどくせー あんなもん目立ちたがり屋のエライさんの集まりだろ?(*´Д`) それより臨床なんだよ俺はよー!!( ゚Д゚)」
とか思って、全然出ていなかったし、見向きもしなかった「学会」ですが、ここ数年、おとなしく毎年参加しております。(爆)
しかも今では、上記の僕のような雰囲気の、クソ態度の悪い鍼灸学生にも、笑顔で
「学会には出ましょうね、勉強になりますからね~~(^^)/」
なんて、勧めてすらいます。(爆)
・・・なぜ、このような変化が起こったのか。
数年前から、何度か学会で発表して気付いたのは、学会というところは、
”ヤル気のある人”、”意識の高い人”
の集まりだからです。
話していて気分がいい。
このブログに何度も書いているように、鍼灸治療の受療率は国民のたった5%。
しかもそのほとんどは、慰安的なマッサージの延長としての、気休め的な鍼ではないでしょうか。
この僕ですら、伝統的な東洋医学理論に基づいた鍼への、あまりの無理解に、テンションが下がる時もあります。
(年取ったんかな。。。)
でも学会に行くと、全国各地で奮闘している先生方にお会いして、
「あー、俺ももっと頑張らないと。」
と、いい刺激をもらえます。
自分の勉強不足に気づく。
自分とは違う視点の存在に気づく。
・・・で、結果的に明日からの臨床の糧になる。
まあ、こういう刺激を本気で欲するようになるまでには、けっこう色々な段階を経る必要があるのかもね。。。(苦笑)
今年は、あの李時珍が残した伝説の脈診法である気口九道脈診や、北辰会の代名詞的になっている打鍼術など、興味深い内容が目白押し!!
そして今回も、(一社)北辰会の先生方がたくさん出ます!!
私も、今回は日曜日に初の座長として参加します!!
気合い入れていきますよ~~☆(ΦωΦ)
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2018.07.20
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前回のお話
『素問』脉要精微論(17)における「脈の内外上下」 1 参照
◆脈の内外上下
前回、「気口九道脈診」というものを少し紹介しました。
↑↑この図は、私が尊敬する李時珍(1518-1593)『奇経八脈考』の最後の方に、こんな図で描かれ、説明されている脈診法であります。
(岡本一抱(1655-1716)『経穴密語集』より)
患者さんや、西洋医学の医療者の方など、東洋医学のまったくの素人の方も多く読んで下さっているこのブログですから、この脈診法の専門的で詳細な解説はしませんが、
最近になって、中国の明代に李時珍(1518-1593)が唱えた、この脈診法を、現代の日本の鍼灸臨床で実践しよう、という先生方が出てきているようです。
今年の11月に大阪で行われる日本伝統鍼灸学会の学術大会では、この脈診法に関して、シンポジウムが行われるとか・・・。
実は、この脈診法を、昭和の時代にすでに日本鍼灸界で臨床実践していた鏑矢は、蓮風先生のご尊父である藤本和風先生です。
和風先生以外の有名な先生で、この脈診法を臨床実践していた先生がいたという話は、僕は聞いたことがありません。
(もし誰か知っていたら、教えて下さい。<m(__)m>)
最近になって、「気口九道脈診」を臨床で実践しておられる先生方も、もともとは和風先生自身や、和風先生の主宰していた「無極会」という勉強会で教わっていた先生方の影響を受けているのではないかと思います。
・・・で、この脈診法はどういうものかというのを、ここに簡単に述べますと、他の脈診法と同じように、手首にある橈骨動脈の拍動部位を診るのですが、
拍動部位を外側から診るのと、内側から診るのと、真上から診るのとで、
橈骨動脈を3方向から診て、それぞれの部位で、十二経絡と奇経八脈の変動を同時に窺うという、ちょっと変わった脈診法なのです。
経絡(奇経八脈) 参照
この脈診法は、十二経絡はともかくとして、同時に奇経八脉の変動をも窺うことが出来ると言われる、貴重な脈診法であります。
「奇経八脈が病んでいるのかどうかを窺い知る簡便な方法」というのは、古典の中には、意外とないのです。
(いや、あるぞ!!という方、おられましたらぜひ教えて下さい。<m(__)m>)
まあ、この脈診のルーツは、李時珍が急に言い出したというよりは、その親父さんの李言聞が書いた『四言挙要』という著書の中に出てくるようで、
そのさらに淵源は、そこからさらに1000年ほど遡って、有名な王叔和(3世紀)の『脈経』にあると言われます。
そもそも、あんなに小さい部位である、手首の橈骨動脈の拍動部位を、寸関尺、浮中沈の三部九候に分けて診るのすら十分細かいのに、さらに外側、内側、真上と3つに分けて診るだなんて、
細かすぎるよそんなん・・・、と思う人が多いかもしれません。
でもこういう考え方は、すでに『黄帝内経』にあります。
ふう、やっと今回のタイトルに寄ってきた。。。
脈診の話をし出すと、取っ散らかっちゃって、キリがない。(苦笑)
言いたいことが色々あり過ぎる。(*‘∀‘)
【参考文献】
『埋もれている脈診の技術 気口九道』平口昌幹 燎原
『現代語訳 奇経八脈考』李時珍著 勝田正泰訳 東洋学術出版社
『奇経八脈攷全釈』李時珍著 小林次郎訳 燎原
『経穴密語集』岡本一抱
続く
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2018.07.19
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「東洋医学的な鍼灸治療」をなさる、あるいは標榜している先生方は、ほぼ皆さん「脈診」をします。
「脈」で何が分かるの? 参照
まず、そもそも治療のたびに「脈診」を行う鍼灸師自体が、この日本では少数派でしょう。(苦笑)
しかも「脈診」には、東洋医学と同じだけ歴史がありますので、現代では、この「脈」の診方考え方が、各流派によって異なっていたりします。
(一社)北辰会では、東洋医学の歴史と伝統、さらには日本鍼灸界の現状を踏まえた上で、北辰会方式にとってより有用性の高い脈診法として、
「胃の気の脈診」と「脈状診(張景岳の十六脈を基本に)」
という考え方でもって、脈を診ています。
日本の鍼灸学校なんかで、主に教育されている脈診法は、「六部定位脈診(ろくぶじょういみゃくしん)」と言います。
「六部定位脈診」の根拠 参照
この脈診法は、昭和の時代に、柳谷素霊先生のお弟子さんたちが、世に広めたと言われる脈診法です。
柳谷素霊という人物 参照
もちろん、臨床上有用な脈診法です。
さらに最近では、『本草綱目』で有名な、明代の李時珍(1518-1593)先生が残した「気口九道脈診」という脈診法を主張する先生方も出てきました。
学ぶ側にしてみれば、よく言えば非常に多種多様、悪く言えば何が何だか分からない状況であるわけです。(^^;)
なんか話が長くなってきたんで、次回に続く。。。
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2017.11.19
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いやー、奇経八脈、面白くてたまらん。(゚∀゚)
奇経の世界 参照
日本における奇経八脈の解説書は、意外と少ない。
有名なのは江戸期、岡本一抱の『経穴密語集』。
墓マイラー 6 岡本為竹先生 参照
これは中国明代の、李時珍の『奇経八脈考』の解釈本だ。
流れの医者 参照
かつて蓮風先生もこの『経穴密語集』を北辰会機関誌『ほくと』の中で解説しておられるし、一元流鍼灸術の、伴尚志先生のサイトには全現代語訳がアップされている。
僕もこの書には、奇経の勉強を進めていく中で、どれほどお世話になったか分からない。
実は江戸期に、もう一冊奇経について述べている書がある。
それが夏井透玄『経脈図説』だ。
この人物は生没年含め、謎に包まれているのだが、この本の跋文を書いたのが、なんとあの北山寿安だ。( ゚Д゚)
江戸期の医家の中では珍しく、奇経を重視した夏井透玄と、北山寿安には親交があったらしい。
・・・いやー、これを知った時は、鳥肌が立ったよ。(゚∀゚)
奇経、やっぱたまらん☆
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2017.07.09
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これまでのお話
では続きいきます!!
◆もち米、東洋医学的にはどうか。
これまで書いてきたように、もち米のことを東洋医学では「糯米(だべい)」と呼びます。
糯米は、古くは単に「稲(イネ)」と呼ばれ、春秋戦国時代には、かの孔子が食養生に薦めたことで有名なようです。
そして、糯米の根やとぎ汁、ぬか、発芽した糯米にもそれぞれ薬効があると考えられており、重視されてきました。
ただ、前回述べたように、糯米は粘りが強く、消化に負荷がかかるため、小児や老人等、消化機能の低下した人には常食はあまりお勧めできません。
常食すると動悸、皮膚炎、眠気、酒とともに摂ると酔いが抜けにくくなるなどと、僕の好きな李時珍先生の『本草綱目』に書いてあります。
(上記の症状への解釈はまあ、熱化する、脾胃をいためる、というほどでいいんじゃないでしょうか。)
性味は温で甘、苦、臓腑では脾肺を養うといわれ、効能としては補中益気、温中止痢、止消渇、止汗とあります。
(肺を養うのが意外な気がしますが、経絡や東洋医学的な肺の生理を知っていると、なるほど、と分かります。)
脾虚による慢性の下利や脱肛、軽い貧血なんかには、お粥にして摂るといいようです。
(ただし、陰虚内熱型にはダメですよ☆)
温性であるため、内熱や陰虚のきつい人が食べてしまうと、状態を悪化させる恐れがありますね。
現代の研究では白濁尿の原因であるフィラリアや象皮病の原因であるマレー糸状虫(いずれも寄生虫の一種)に効くとか。
ちなみに、有名な漢方薬である「小建中湯」に含まれる重要な生薬である「膠飴(こうい)」、つまり水あめの原料は糯米粉(あるいは粳米粉や小麦粉)であり、
糯米から作った膠飴が一番いい、といわれているようです。
(温性、粘り気の観点で、他をリードしているのでしょう。)
桂枝湯の中の芍薬を倍にしたら桂枝加芍薬湯、それに膠飴(水あめ)を加えたら小建中湯、という、『傷寒論』を勉強していると良く出てくる言い回しがありますが、
膠飴は中焦と肺を温め潤しつつ、症状を緩和し、一部の毒を解毒してくれるわけですね。
続く
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2013.11.23
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今日はちょっと難しいけど、楽しい話。
中国、宋の時代に、こんなことを述べた人がいる。
「八脈は、衝脈は風府穴の下に在り、
督脈は臍の後に在り、
任脈は臍の前に在り、
帯脈は腰に在り、
陰蹻脈は尾閭(尾骶骨の意)の前、陰嚢の下に在り、
陽蹻脈は尾閭(尾骶骨の意)の後の二筋に在り、
陰維脈は頂の前一寸三分に在り、
陽維脈は頂の後一寸三分に在り。
凡そ人に此の八脈在り、供に陰神(普通の人が感じられない八脈の通路)に属し、閉じて開かず。
惟だ神仙は陽気を以って衝開す、故に能く道を得る。
八脈は先天大道の根、一気の祖なり。
之を采(と)るは惟だ陰蹻に在るを先と為す、此の脈纔(わずか)に動けば、諸脈皆通ず。
次いで督、任、衝の三脈は、総て経脈造化の源と為す。」
・・・と。
(by張紫陽(別名 張伯端 984~1082))
上記の文章は、中国明代、あの李時珍(1518-1593)の『奇経八脈考』に引用されています。
李時珍は、張紫陽の説は医家の説と違うけども、一定の評価は出来る、と認めているようです。
これを述べた張紫陽という人物は、道教の内丹術の世界では、知らない人がいないような、大家中の大家なんだそうです。
この人が著した『悟真篇』という書物は、後漢に書かれたとされる『周易参同契』と並んで、内丹書のバイブルの一つと言われます。
この人の説によれば、胎児には奇経八脈が生じているが、出生後、臍帯を切られたことで任督が切れて、奇経八脈が周流しなくなる、ただし、仙人は、陰蹻脈を動かすことで、
奇経八脈を通じさせることが出来る、と、主張しております。
で、奇経八脈を通じさせることが出来ると、体の中に薬(内丹)を作り出すことが出来、不老長寿になる、という話です。
奇経八脈と不老長寿。。。
時間をコントロールできるって意味か。。。
内丹と奇経八脈。。。
物質と気の動きの話か。。。
胎児と奇経八脈。。。
腎精と脳髄海と奇経の関わり。。。
陰蹻脈と照海という経穴。。。
腎ー骨ー髄ー脳ー精。。。
「八」の神秘性。。。
森羅万象(宇宙)と「八」。。。
臨床と重ね合わせると、色々、興味深い。(笑)
スイマセン、最後は妄想ブログになってしまいました。<m(__)m>
因みに、張紫陽先生の奇経八脈に対する見解は、李時珍先生も言うように、一般的な東洋医学の成書から見るとかなり独創的であり、東洋医学の一般論とはかけ離れてるので、初学者の方はご注意ください。
最初は基本的な内容をきちんと押さえるべきです。
要は、道教と東洋医学では、奇経八脈のとらえ方に違いがあるわけですね。
これも、医学医療に応用可能でしょう。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
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(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
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2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!