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Search Results for: 曲直瀬道三

「史跡 足利学校跡」へ

2018.04.10

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先週末は、前々から行きたかった「史跡 足利学校跡」へ。

 

 

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まあここは、東洋医学の関係者であれば知らない人はいないでしょう。

 

 

あの田代三喜(1465-1544)、初代曲直瀬道三(1507-1594)が勉強していたことで有名な、「日本最古の学校」です。

 

田代三喜(たしろさんき)という人物

曲直瀬道三(まなせどうさん)について   参照

 

 

ここは以前、清明院の往診事業部長の樫山先生が訪れ、ブログに挙げてくれていました。

 

日本最古の学校 参照

 

 

僕もそのうち行きたいなー、と思っていたんですが、今回、少し時間があったので、いつもの弾丸ツアーでいってきました!!

 

 

DSC_2208.JPG 

 

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↑↑「学校」「入徳」と、立派な門が出迎えます。

 

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↑↑入り口を入るとすぐに孔子像が。

 

 

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↑↑孔子の座像と、その横には創始者である小野篁(おののたかむら)の座像も。

 

 

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↑↑孔子の座像がある「孔子廟」の庭には、なんとあの東郷平八郎元帥が手で植えた木が。(゜レ゜)

 

 

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↑↑「中庸の学」を教える「宥座の器(ゆうざのき)」

 

 

水をちょうどいいところまで入れるとぶら下がっている容器が水平になりますが、それ以上に入れると容器がひっくり返って水がこぼれてしまいます。

 

 

何事も孔子の説く「中庸」がいいのだ、ということを教える、面白い器具です。

 

中庸の学  参照

 

 

20180408_202901.JPG

 

 

↑↑そして図書館には、これまでに足利学校を訪れた有名人のリストが。

 

 

吉田松陰先生、嘉納治五郎先生、サスガです。<m(__)m>

 

 

皆さんはこの中の何人知っていますか??

 

 

いやー、やっと行けて嬉しかったね。

 

 

しかし何故かこの日は、足利学校の中にコスプレイヤーがたくさん居ました。(苦笑)

 

 

栃木県は、コスプレイヤーのイベントを積極的に受け入れているようです。(・ω・)ノ

 

 

まあ、それはそれで、いんじゃないすかね。(゚∀゚)

 

 

 

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「察証弁治」と「弁証論治」 2

2016.11.30

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前回のお話

 

「察証弁治」と「弁証論治」  参照

 

 

 

◆「察証弁治」と「方証相対」

 

 

「弁証論治」と言えば、「証を弁えて、論理的に治療する」一連の過程を言い、それは、現代中医学の基本になっています。

 

 

その現代中医学は、今や世界の東洋医学教育のスタンダードになってきました。

 

(というか、なっています。)

 

 

1840年のアヘン戦争以降、1955年くらいまで、約百年かけて、それまでの長ーい歴史をよく踏まえつつ、「弁証論治」という考え方が中国国内で形成されていくときに、

 

日本の医学の影響はなかったかと言うと、僕は少なからず「あったのではないか」と思っています。

 

 

◆参考 

 

「現代中医鍼灸学の形成に与えた日本の貢献」真柳誠

「中医学から見た日本漢方」平馬直樹

「曲直瀬道三の察証弁治」熊野弘子

「曲直瀬道三の察証弁治と中国医学の受容」熊野弘子

 

 

 

中国では戦乱の度に重要な医学書が散逸するのに対し、日本には重要な医学文献がいい保存状態で多く残っており、幕末の日本の医学者たちの文献学が世界最高峰であったのは、

 

森立之しかり、渋江抽斎しかり、このブログで紹介した通りです。

 

森立之という人物

墓マイラー10

渋江抽斎という人物

墓マイラー 25 渋江抽斎先生   参照

 

 

 

もともと、「弁証論治」と似たような考え方で、日本にあったのが曲直瀬道三(1507-1594)の「察証弁治」という考え方です。

 

 

でもまあ、曲直瀬道三の師匠である田代三喜(1465-1544)の、そのさらに師匠は中国人と言われています。

 

(諸説あるようですが。。)

 

曲直瀬道三(まなせどうさん)について

NHKに曲直瀬道三が参上!!

田代三喜(たしろさんき)という人物  

ツムラメディカルトゥデイ「漢方医人列伝 田代三喜」遠藤次郎 参照

 

 

要は、日本と中国は昔から、お互いに影響を与え合いながら、日本の医者も、中国の医者も、臨床現場、医学教育現場において、よりよいものを作ろうと工夫してきた歴史があります。

 

 

ところが、曲直瀬道三「察証弁治」は、難解であったのか、あまり日本の医家には定着せず、その後登場する医学界の革命児、吉益東洞(1702-1773)あたりから始まる、

 

「古方派」という学派の「方証相対」という考え方の方が、一般的には定着していったような歴史があります。

 

吉益東洞(よしますとうどう)について 参照

 

 

漢方家でない私が語るのは僭越なんですが、この「方証相対」という考え方は、要するに

 

「〇〇湯で〇〇という症状が治せる」

 

あるいは

 

「〇〇という症状が揃えば〇〇湯が効く」

 

という考え方だそうで、悪く言えば短絡的であり、今日よく批判の対象として問題になる

 

「症状漢方、病名漢方、症状配穴、病名配穴」

 

の根本的な原因である、という批判もある考え方ですが、一方で、分かりやすい、現場で運用しやすい、ピタッとハマれば特大ホームラン!

 

という側面もあるようで、現場の医師に好まれた歴史があるのでしょう。

 

 

この「弁証論治派」「方証相対派」の対立は、中国でも日本でも、未だに”一部では”続いていると言ってもいいと思います。

 

 

・・・うーん。

 

 

どうなんだろう。

 

 

 

仲良くやった方がいんじゃないすかね。。。(苦笑)

 

 

 

 

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「察証弁治」と「弁証論治」

2016.11.26

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明日、「弁証論治」について話します。

 

 

「弁証論治」というのは、「整体観(念)」と並んで、中医学の基本です。

 

「弁証論治」って何ですか?

全てにおいて弁証論治

やること為すこと弁証論治

「整体観」って何ですか? 参照

 

 

この「弁証」という言葉ですが、中医学ではなく、哲学用語としての「弁証」という言葉をネットなんか調べていくと、実に果てしない、難解な学問が待っています。(笑)

 

 

まあかつて、このブログ上で、哲学者であるヘーゲルやマルクスについて書きました。

 

ヘーゲルの弁証法 5

マルクスの弁証法 5   参照

 

 

東洋医学で「弁証」という言葉を使う時は、

 

「証を弁(わきま)えること」

 

というほどの意味です。

 

 

「証」とは、その時点における、病態の本質、メインとなる病理状態のことです。

 

 

つまり「弁証論治」とは、

 

「証を弁(わきま)えて、論理的に治療すること」

 

です。

 

 

これが今では、「整体観」と並んで、巨大な「中医学」という学問の基本となっています。

 

 

ところで、この考え方が生まれる全然前、日本の江戸時代に、「察証弁治(さっしょうべんち)」という考え方がありました。

 

 

この考え方を唱えたのは、以前このブログでも紹介した曲直瀬道三(1507-1594)です。

 

曲直瀬道三(まなせどうさん)について

NHKに曲直瀬道三が参上!!        参照

 

 

 

長くなったので続く

 

 

 

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北里大学教員勉強会感想 2

2016.08.09

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これまでのお話・・・

 

北里大学に行ってきます☆

北里大学の教員勉強会に行ってきました!!

北里大学教員勉強会感想 1          参照

 

 

さて、続き行きましょう。

 

 

二日目です。

 

 

朝一は帝京平成大学鈴木達彦先生による講義でした。

 

 

このブログでも以前紹介した、田代三喜、曲直瀬道三についてのお話でした。

 

田代三喜(たしろさんき)という人物

曲直瀬道三(まなせどうさん)について

墓マイラー3

NHKに曲直瀬道三が参上!!       参照

 

 

この二人は、日本の医学史を語る上では外せない二人なんですが、今回、新知見を得ましたので、またこのブログで紹介しようと思います。

 

 

田代三喜、曲直瀬道三についての理解が深まりましたネ。

 

 

2コマ目は姫路の小林健二先生

 

 

この先生は、非常に貴重な資料の数々をWeb上に上げてくれている、業界の勉強家にとっては、縁の下の力持ち的な先生です。(笑)

 

 

僕もこの先生の資料を、何度勉強に使わせてもらったか分かりません。

 

 

講義でも、古典をまとめる際のPCソフトの使い方の説明をされていましたが、PCに疎い私は、正直ほぼついていけませんでした。。。(苦笑)

 

 

3コマ目は加畑聡子先生による講義。

 

 

加畑先生は伝統鍼灸、東洋医学の古典の研究者として、若手の有望株です。

 

 

今回は、江戸期以降の経穴人形について詳しく調べてくださっており、今後が楽しみだと思いました。

 

 

臨床家もそうだけど、研究者、教育者にも、鍼灸、東洋医学の業界に、どんどん若手が出てくるべきですね。

 

 

4コマ目は内経医学会の会長である宮川浩也先生による講義。

 

 

私も、以前から学会等でよくして頂いている先生です。

 

 

今回は東洋医学における感情と気の動きの問題を、非常に分かりやすく講義して頂きました。

 

 

そして最後は京大の武田時昌先生による講義。

 

 

・・・武田先生の講義を聴いたのって初めてなんですが、あんな感じなんですね。。。(笑)

 

 

今回の勉強会に行く前に、とある教員の先生が、

 

「武田先生の講義は面白いよー!」

 

と言っていた意味が分かりました。(笑)

 

 

非常に関西弁の話術が冴え渡る中、重要な指摘が散りばめられていたと思います。

 

 

 

 

うーんまあ、総じて、行ってよかったと思います。

 

 

次回、飲み会の感想も含めて、まとめましょう。

 

 

 

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補瀉 33

2016.03.25

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉

補瀉 32     日本における補瀉の受容          参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

いよいよ日本における補瀉の変遷、いきましょう!

 

 

◆『針道秘訣集』における補瀉

 

 

曲直瀬道三(1507-1594)の少し後の時代、御薗意斎(1557-1616)の門人である奥田意伯(17世紀)という人物が、『針道秘訣集』(1685)という本を出版しました。

 

 

これは我々北辰会とも、非常に関係の深い本です。

 

 

我々が主に使い、今では全国的に他の流派の先生方も多く使うようになった”夢分流打針術”のことが書かれた本です。

 

 

弱冠30代前半の時に蓮風先生が書いた、この『針道秘訣集』の解説書である『弁釈針道秘訣集』は、その後の鍼灸界に非常に大きな影響を与えた、

 

不朽の名著と言っていいでしょう。

 

 

現代日本で、腹部打鍼術を行う鍼灸臨床家で、これを読んでいない人はいないでしょう。

 

 

 

この本に、「補瀉の大事」という項があります。

 

 

ここには、

 

「『素問』『難経』『針灸聚英』等の本に、補瀉迎随の事が色々書かれてるけど、うちの流派では”補は瀉なり、瀉は補なり”と考えてるんですよ~~。」

 

と、書いてあります。

 

 

この本を書いたのは奥田意伯ですが、彼は、この本は夢分流の創始者である夢分斎の伝書として、発刊しています。

 

 

夢分斎という人は、京都の大徳寺の禅僧で、僧医です。

 

 

ですのでここの文章は、サスガ禅僧、って感じの言い方ですね。(笑)

 

 

これについて、蓮風先生は、最近でも2010.7.24のブログで、

 

「・・・腹部体表の状況を手掌で感知し邪気と正気をかみ分け、刻々と変化する腹壁に対応して鍼を施すのだ。

 

真に感性そのものの対応だ。これも「補瀉」の一つのありようなのである。」

 

と、述べておられます。

 

第43回 鍼の「補瀉」法にみる中国と日本 ―試みの論― 参照

 

 

まあ要は、正気と邪気を噛み分けて、自在に鍼を施し、結果的に臓腑経絡の虚実を調えて、全身の陰陽のバランスを整えて、生体の”治る力”を最大化する、

 

これが達成できれば、必ずしも形式的な手技にこだわる必要はなく、感性そのもので対応してもOK、ということです。

 

 

ただここで、個人的に危険だと思うのは、こういう考え方を盾に、全く意味不明な、破綻した論理に基づいて治療したり、

 

”意念”だの”愛”だの、そればかり主張して、全然医学理論を勉強しない輩が現れる可能性があることです。

 

 

夢分斎が、どれほどの勉強の上にこれを主張しているか。

 

 

蓮風先生が、どれほどの勉強の上にこれを主張しているか。

 

 

まずそれをきちんと踏まえるべきだと、僕は思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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補瀉 32

2016.03.24

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これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ

補瀉 17 『難経』71難における補瀉

補瀉 18 『難経』76難における補瀉

補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き

補瀉 20 『難経』78難における補瀉

補瀉 21 『難経』79難における補瀉

補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ

補瀉 23    孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉

補瀉 24   金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉

補瀉 25     金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉

補瀉 26     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉

補瀉 27     明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2

補瀉 28   明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3

補瀉 29     明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉

補瀉 30   明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉

補瀉 31   現代中医学における補瀉         参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

いよいよ日本における補瀉の変遷、いきましょう!

 

 

◆日本における補瀉の受容

 

 

中国では、医学の歴史といったら2500年前の『黄帝内経』から、歴史的変遷を考えていくんですが、日本では、医学といったら、

 

約1500年前、朝鮮半島や中国大陸から伝わった、ということになっています。

 

(by『日本書紀』

 

 

そして、以前このブログでも紹介した丹波康頼(912-995)による『医心方』が、内容を確認できる最古の医学書、ということになっています。

 

(因みに『大同類聚方』(808年)も、一応確認できます。)

 

「丹波康頼」を含む記事 参照

 

 

いずれにせよ、日本での医学の歴史となると、文献的には約1000年前から、となり、中国よりもかなり歴史は浅いようですが、

 

まあ、中国医学が伝来する以前から、おそらく土着の医療行為は行われていたわけで、それと、大陸から伝わった学術が合わさって、

 

独自の医学、医術が形成されていった側面がある訳です。

 

(日本は宗教にせよ何にせよ、それが面白い。)

 

 

約1000年前から、これらの書籍が登場する中で、刺鍼の際の技術が詳細に記載されているもので、日本最古のもの、となると、

 

その約500年後、このブログにも何度か登場している曲直瀬道三(1507-1594)の『鍼灸集要』なんだそうです。

 

曲直瀬道三を含む記事 参照

 

 

彼は『鍼灸聚英』『鍼灸大全』など、それまでの中国の鍼灸の専門書を十分に勉強して、その上で自分の意見を加えてまとめたのが『鍼灸集要』なんだそうです。

 

 

それまでの医学書の中にも、刺鍼に関してはチラホラ記載があるものの、『黄帝内経』から明の時代に至るまでの、

 

刺鍼技術をまるっと紹介したのは、彼が初なんだそうで。

 

 

偉大ですねー、曲直瀬道三。

 

 

そりゃあNHKで特集組まれるわー。(笑)

 

 

 

続く

 

 

 

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研究家と臨床家

2016.01.14

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昨日告知した、

 

歴史秘話ヒストリア【曲直瀬道三】

 

皆さん見ましたか!?

 

 

東洋医学をやっている者で、これを見てない、興味もない、という人は、サッサと荷物をまとめて、田舎に帰りましょう。(笑)

 

 

まあ、見てない人は再放送があるようなので、必ず見ましょう。

 

(・・・というか、ネットに動画が上がってますけどね。。。(苦笑))

 

 

なかなか面白かったですね。

 

 

番組中のインタビューに、史実の面で、研究家の小曽戸先生や長野先生が出ていました。

 

 

臨床家では谷岡先生が出ていました。

 

 

3先生とも、業界では非常に有名な先生です。

 

 

臨床家には、学者肌の先生とか、職人肌の先生とか、色々います。

 

 

毎日毎日何十人も患者さんをやっていたら、研究や論文執筆に時間を割くのは、なかなか難しい。

 

 

1日に何冊も本を読んで、机に向かおうと思ったら、患者さんをやっている場合じゃない。

 

 

だから、素晴らしい臨床家と、確かな研究者が、力を合わせる必要が、すごくあると思います。

 

 

東洋医学の発展、普及のために。

 

 

 

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