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2017.03.29
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昨日は新月でした。
以前も書いていますが、こういう時の「迂闊な」瀉法は注意です。
月齢と補瀉 参照
もちろん、瀉法自体がダメ、という意味ではないです。
こないだ藤本漢祥院研修の時に、何人かの先生と、ふとカレンダーに目が行き、
「あー、今週は新月か。気を付けないとですね。」
というやり取りをしたところです。
普段はこういうやり取りをすることは少ないですが、何気なくこういうやり取りをした時には、気を付けなくてはなりません。
何か大きな意味があることが少なくありません。
・・・で、今週見えた患者さんと、臨床中に「ん?」と思った末の選穴、補瀉を振り返るに、実に恐ろしい気持ちになりますね。
補瀉 目次 参照
月齢、大事です。
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2015.05.19
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東京新宿、外はスゴイ湿気です。
風が吹いている時はいいのですが、風が止むと、部屋の中はどんよりと湿気が沈んだ感じになり、患者さんはベタベタの汗をかき始めます。
(因みに僕も。(苦笑))
もともと体内に水邪の停滞を持っている人は、、自然界の湿気がキツくなると、内と外の邪気が結び付き、
湿邪、水邪による病を起こします。
これを「内外合邪」と言います。
意外と、水邪の影響というのは多岐に渡っており、水分の停滞だから、下痢だの浮腫みだの、倦怠感だの冷えだの、
というのは分かりやすい話ですが、それ以外にも、精神的に沈鬱な気分になったり、不安感や不眠、動悸、咳、こういうものも、
水邪の影響で起こる場合があります。
そういう時、理論的には、水邪をバサッと散らしたい。
ネチネチした、湿邪の反応を示す経穴に鍼を打って、ガンガン捻鍼して散らしたい。
そうすると脈が浮いてきて、症状が楽になり、めでたしめでたし、かというと、そんなに甘くない。
全然甘くない。(笑)
迂闊な瀉法、危ないです。
特に今週は。
月齢と補瀉 参照。
しかも、相対的であれ、上焦の虚がある患者さん、これは十二分に気を付けたい。
最近、久々に3.11の津波の映像を見ましたが、水って、場合によっては非常に恐ろしいです。
”まだ全然使えるモノ”を、一気に破壊しますな。
あれが人体で起こったら・・・、実に怖い。
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2019.03.01
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昨日、四君子湯と六君子湯という記事を書きました。
ついでなんで、比較的有名にして、「六君子湯」と似ているところのある「平胃散」についても書いておこうと思います。
・・・まあ、僕は鍼灸の臨床家でありますので、これらの薬の、より臨床的な解説は、漢方家の先生のサイトにお任せするとして、これらの方剤の使い分けの際に考えるような内容が、
我々の臨床においても、微妙に配穴や補瀉やその評価に関わってくるんだよ、という話でも書いておこうと思います。
「平胃散」の出典も、「四君子湯」と同じく、宋代の国定処方集である『和剤局方』であります。
この『和剤局方』は、以前紹介した森道伯先生の臨床にも出てくる、大変重要な処方集ですね。
『中医臨床のための方剤学』によれば、平胃散は「袪湿剤」のグループであり、処方構成は蒼朮15g、厚朴9g、陳皮9g、甘草4gとあり(生姜、大棗を含める場合もあり)、
効能は燥湿運脾、行気和胃、主治は湿困脾胃とあります。
四君子湯や六君子湯と違って、人参、白朮、茯苓ではなく、蒼朮を多めにドーンと入れてあることで、「燥湿(湿邪を乾かす)」の効果を主に狙っている訳ですね。
つまり、湿邪の邪気実によって、脾胃の働きが抑えられているものに対する処方な訳です。
脾・胃 参照
四君子湯、六君子湯の”補法(補気)”をベースとした世界とは違う、”瀉法(袪湿)”の世界ですね。
中国清代の傳山(1607~1684)の『傳青主女科』では、この処方に朴硝(含水硫酸ナトリウム)を加えて、死胎の娩出に使っているというから、興味深い。
清明院もここ最近、二十四節気では「雨水」に入り、「啓蟄」の前であり、月齢では新月に向かい、こないだの雨で気温がガクンと下がり・・・、
という流れの中で、まさに「平胃散証」、という患者さんがチラホラ見えました。
これは鍼でやるなら、足三里や豊隆を瀉法か?あるいは太白を瀉法か??
それとも脾兪や胃兪か?
あるいはお灸でやるか??
どれが一番、平胃散チックか??
こう考えながらやるってのも、楽しいもんだねー(゚∀゚)
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2016.03.09
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これまでのお話
「衛気(えき)」って何ですか?
「衛気」って何ですか? その2
「衛気」って何ですか? その3
「衛気」って何ですか? その4
「衛気」って何ですか? その5
「衛気」って何ですか? その6
「衛気」って何ですか? その7
「衛気」って何ですか? その8
「浮く」の意味 まとめ 参照
こないだの北辰会の勉強会で、このシリーズの内容と関わる話が出たので、ちょっと補足しておきます。
『黄帝内経 素問 八正神明論(26)』に、
「凡刺之法、必候日月星辰四時八正之気、気定乃刺之。是故天温日明、則人血淖液、而衛気浮。故血易写、気易行。天寒日陰、則人血凝泣、而衛気沈。月始生、則血気始精、衛気始行。」
と、出てきます。
簡単に意訳しますと、
「鍼をする時の法則は、昼夜、天体、季節など、自然界の法則に則るべきです。温かくて太陽サンサンの時は、衛気が浮き、
血の流れもスムーズ、だから血は瀉しやすく、気もよく巡る。逆に寒くて曇ってる時は、衛気が沈んで、血も凝滞する。」
と、なります。
八正神明論ではここから、満月の日には補法するなとか、新月の日には瀉法するなとか、そういう有名な話が出てきます。
内外合邪と新月と 参照
・・・まあ、「浮く」の意味 まとめ にも述べたように、”衛気が浮く”、”衛気が沈む”という表現があるように、衛気は、体表面のみならず、体表から離れた部分をも流れている、とも考えられます。
(というか考えています。)
ここ(体表から離れて浮いている衛気)を”上手に”操作することで、大きな効果を得ることが出来ます。
ただこの”上手に”というのが難しい。(笑)
そこの術式をある程度明確にするのは、今後の北辰会の仕事の一つでしょうね。
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2015.05.15
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ここんとこ、色々な繋がりで、初めて会う人が増えている。
面白いもんで、どんどん連鎖的に繋がっていきますね。
こういう時はちょっと疲れたりはするけど、色んな人に会ってみたらいい、と思っています。
楽しかったり、楽しくなかったり。(笑)
面白いもんですねえ。
〇
さて、鍼灸師の皆様、補瀉する時に、月齢を意識していますか?
僕は意識しています。
かなり意識するようになりました。
面白いもんですねえ。
来週の前半は新月です。
迂闊な瀉法、気を付けましょう。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
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2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
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2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
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清明院14周年!!2023.10.04
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第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
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