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伝統鍼灸系の人たちって閉鎖的!?

2018.11.10

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この業界へのマイナス評価の一つに、「閉鎖的」というのがある。

 

 

要するに、話の分かる自分たちだけで小さく固まって、よそ様を批判ばっかりしている感じで、近寄りがたい、何を考えているか分からないので関わりたくない、みたいなやつね。(苦笑)

 

 

特に「伝統鍼灸」を謳っている先生方への批判として、このきらいは強いようだ。

 

 

けっこう、最近の若い鍼灸師の人たちの活動や発言を観察していると、鍼灸界のその雰囲気に嫌気がさしている人が少なくないようだ。

 

 

だから自分からは「伝統系」に関わりを持たず(というか避けて)、美容鍼灸、不妊鍼灸、スポーツ鍼灸、小児鍼灸とか、

 

「何かに特化した鍼灸院」

 

あるいは

 

「ヨガ、ピラティス、ファスティング」

 

など、今流行っている健康法と鍼灸を組み合わせたりしてやり、それを、SNS、ネットなどをフル活用して

 

”今風に”

 

”スタイリッシュに”

 

やる、見せる、といった傾向にあるようだ。

 

 

別にこれはこれでいい。

 

 

みんな頑張れば、みんないい。(゚∀゚)

 

 

ただ我々「伝統鍼灸」を謳っている人間からすれば、最近のイケてる感じの若い子がなかなか入ってきてくれないのは、残念な現状であるが、

 

「伝統系」への、こういう評価や、若い鍼灸師の行動に関して、分からないではない自分もいる。

 

(かくいう僕も、19歳の時、今では美容鍼灸のパイオニアといわれる先生の治療院に見学に行ったことがあるしね。(笑))

 

 

伝統鍼灸の臨床の世界は、本当に素晴らしい世界なので、優秀な若い人にどんどん参入してきてもらって、真摯に学び、大いに実践してもらいたい。

 

 

そうなりにくい今の状況は、改善すべき状況であり、憂慮すべき現状、であると見ています。

 

 

ですので今後、ドンドンそういう、「見えない壁」「見えない敷居」の破壊工作を続けようと思います。

 

 

こないだも、ある意味伝統鍼灸界の未来を担う、歴史的なメンツで飲みました。(笑)

 

 

今後も、ガンガンそういうの、やっていこうと思います。(゚∀゚)

 

 

伝統鍼灸の先生方は、超オープンです。

 

(少なくとも僕ら世代は)

 

 

まずは平場の交流から、どんどん広げていきたいですね。

 

 

 

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ローズマリーティー??

2018.10.26

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患者さん自身が良かれと思って行っている健康法が、東洋医学的に診たら明らかに間違っており、場合によっては逆効果になっていることは少なくない。

 

 

これは意外と、重症、難病、難治性疾患の患者さんに多かったりする。

 

 

現代はインターネット社会。

 

 

自分が病院で告げられた病名を、スマホで打ち込めば、

 

「〇〇を食べたら〇〇が治った!!」

 

とか、

 

「△△を飲んだら△△が治った!!」

 

とかいう、ウソのような本当のような情報が、画面狭しと溢れかえっている。

 

 

あるいは、親しい友人に自分の病名を告げれば、その病気に効くと言われる食品がドッサリと届いたりする。(苦笑)

 

 

・・・で、医師に言われるがままに、病院での標準的な治療をしながらも、病院の先生に対してなかなか信頼感を持てず、あるいは信頼感を持っていても、

 

予後への不安感、恐怖感に勝てず、そういった雑多な健康法を片っ端からやりまくり、結局はいい結果が得られず、もはや何が何だか分からなくなっているという、

 

気の毒な患者さんを、よく目にすることがある。

 

 

こういう問題、少し前に著名人の難病の際にもずいぶん話題になりましたかね。

 

 

まあ有名人が亡くなったりすると、こういう話題が出ることがあります。

 

 

今日も患者さんから、

 

「”ローズマリー茶”を飲んでもいいでしょうか?」

 

と問われました。

 

 

漢方ならばともかく、こういったハーブ系はちょっと記憶があいまいだったので、

 

「すぐ調べますので、少々お待ちください。」

 

と返しました。

 

 

ローズマリーティーの情報は、ネットにはメチャメチャ溢れかえっていますが、僕が持っている本ではなかなかヒットしませんでした。

 

 

 

長くなったんで続く

 

 

 

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「ヨガ教室行ってもいいですか?」 3

2017.04.21

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これまでのお話

 

「ヨガ教室行ってもいいですか?」 

「ヨガ教室行ってもいいですか?」 2         参照

 

 

では続きいきます。

 

 

◆プラーナ、ナーディ、チャクラ

 

 

僕ら東洋医学が、人体における「気」の通り道として「経絡」を設定し、体表面における「気」の反応点として「経穴」を設定するように、

 

古代インドの考え方にも似たようなものがありました。

 

経絡(十二正経)

経絡(奇経八脈)

経穴         参照

 

 

ヨガの世界では、体を流れるのはプラーナ(気息)と呼ばれ、それが流れる道をナーディ(川、神経)と呼び、ナーディの大きな交差点をチャクラ(輪)と呼ぶそうです。

 

 

まあ、東洋医学から見たら

 

「似てるナー。。。」

 

って感じです。(*‘∀‘)

 

 

人体にチャクラは6つか7つあるそうで、またこのチャクラの位置が面白い。

 

 

東洋医学的に重要な位置ばっかです。

 

 

・・・で、そのチャクラを活性化すると、色々といいことがあるよ、というのがヨガの修行なんだそうです。

 

 

でもここら辺を間違えて、そういう修行で得られる体験をもって、霊力開発だとか、超能力開発だとかいう方向に行くと、おかしな話になるようです。

 

 

まあでも、ちゃんとした人たちのチャクラ活性化の方法なんてのは、鍼とも何らかのコラボができそうな話ですね。

 

 

また逆に、鍼をして、あり得ないような変化が体に起こるのは、ヨガの人達なりの説明が出来るんじゃないかと思います。

 

 

そのうちコラボしても面白いかもしれないね。(笑)

 

 

今回、ヨガのことを調べ始めたら、メチャメチャ奥が深くて、とてもまとめきれないことに気付きました・・・。

 

 

ただやっぱり調べて思ったのは、健康法としてヨガをやるのはいいけれど、しっかりとした指導者につかないと、危ない気がかなりする、ということですね。

 

 

何でも、餅は餅屋。(^^;)

 

 

・・・以下、今回覗かせていただいた参考文献を挙げておきます。

 

 

『ヨーガの思想』山下博司 講談社選書メチエ

『講座東洋思想1 インド思想』宇野精一他 東京大学出版会

『図説ヨーガ大全』伊藤武 佼成出版社

『ヨガが丸ごとわかる本』Yogini編集部 枻出版社

『ヨーガの宗教理念』佐保田鶴治 平河出版社

 

 

 

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間違った養生法(水分多飲+ホットヨガ)

2017.01.21

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随分前に、けっこうしつこく書いてたんだけど、

 

「なんか、キリがねえや(‘Д’)」

 

と思って止めた経験のある、養生法に関する話題。

 

 

まあ、ネットを中心とした情報化社会である昨今、実にキャッチーな

 

「〇〇すれば健康美人!」

 

「〇〇で美ボディーゲット!」

 

などなど、メディアの美辞麗句の毒牙にかかって、深刻な病になっている患者さんを、清明院ではよく診ます。

 

 

よくあるのが、

 

「日頃から水分をガンガンとって、休日はホットヨガで大汗をかく。」

 

という健康法のようなものを一生懸命続けている患者さん。

 

 

しかもこれ、20代後半から30代の女性で、管理職などのハードワーカーの方に多かったりします。

 

 

これは非常に危なっかしいです。

 

(全否定はしませんが。)

 

 

東洋医学的には、水分を必要以上にたくさん取ることによって、脾にも腎にも無用な負担がかかります。

 

(もちろん膀胱にも三焦にも胃にも小腸にも大腸にも、場合によっては肝胆にも心肺にも、無用な負担がかかります。)

 

 

そして、捌ききれない水分は、余った水となり、体内に停滞し、「湿痰(しったん)」という病理産物になります。

 

 

・・・で、ホットヨガに行くとこの「湿痰」が排出されて、それとともに他の毒も出る、という、まるでマッチポンプのような健康法なんですが(苦笑)、

 

それでスッキリしてめでたしめでたしかと言うと、そうでもない人が多い。

 

 

人間は水道管じゃないし、水は排水管洗浄剤じゃない。(苦笑)

 

 

日頃のハードワークで、飲み会も多い、睡眠不足も多い、ストレスも多い、運動不足、そういう生活習慣によって、主に脾腎による、

 

水分の出納調整機能が極端に減退しているところに持ってきて、「デトックス」とか称して過剰に水分を取り、しかも暑い部屋で一定時間体操させて、

 

無理やり発汗させることで、必要な津液(有用な水分)を失い、疲労を助長する。

 

 

このメカニズムによって、耳鳴り、突発性難聴、ニキビや皮膚炎、生理痛や生理不順などなど、起こりうる病、症状は数知れずです。

 

(もちろん、水分の調整機能が十分な人は大丈夫ですが。)

 

 

各人がよくよく考えて、自分の体は自分で守らないと。

 

 

流行っているからとか、テレビや雑誌で取り上げられてるからとかじゃなくて、「自分自身の体質と生活習慣にあった養生法」というのを真剣に考えないと、

 

10年後、20年後を考えたとき、大きなマイナスになる可能性があるということを、よく考えた方が良いと思います。

 

 

 

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頻尿のメカニズム

2013.03.06

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「頻尿」という症状がある。

妊娠中や膀胱炎の時など、比較的女性に多い症状ではないだろうか。

東洋医学では、「小便頻数(しょうべんひんさく)」と呼んで、病的な症状として対処する。

ちなみに、小便が薄くて透明で量が多いのは「小便清長(しょうべんせいちょう)」

夜間のみに小便の回数が増加するのは「夜間多尿(やかんたにょう)」と呼んで、

「小便頻数」とはまた違った概念として、区別している。

これは、「膀胱の腑」「腎の臓」「脾の臓」「肺の臓」「肝の臓」の異常や、「湿熱」といった病理産物によって成ることが多く、よく診る症状であるが、発症プロセスは比較的煩雑である。

正気の弱りが直接的、あるいは間接的に関与しているものは、治りが悪いという印象がある。

尿のもとは飲食物に含まれる水分の中の余剰のもの。

これが、「小腸の腑」から、「脾の臓」「腎の臓」の力を借りて浸み出し、「膀胱の腑」に溜まっていく。

この濁水は、一定程度たまると、「肺の臓」「心の臓」の働きによって、あの独特の切迫感、つまり「尿意」として感知、認識され、

「肺の臓」の気を引き下ろす力、「肝の臓」の発散する力を借りて、体外に排出される。

上記のメカニズムにおいて、「小便頻数」になるということは、

”大して膀胱の腑に溜まってないのに”

あるいは、

”何らかの原因で、すぐに濁水が膀胱の腑に溜まってしまって”

あるいは、

”膀胱の腑そのものの動き(要は伸び縮み)が悪くて”

小便が近くなる状態である。

これを考えて治療すると、大体よくなる。

ちなみに、呑み会でビールを飲み過ぎて、小便が近くなるのは、むしろ正常で、生理的である。

 

呑み会で、かえってトイレが遠くなるものはあまり良くない。

よく分からん健康法とかなんとかいって、意識して1日数リットル多飲していて、小便が近くなるのは問題。

術者が騙されてはいけないし、患者さん自身にも、「自分の場合の病理」を、よく理解してもらう必要がある。

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冷え取りソックスブーム!?

2013.01.10

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今日、患者さんから聞かれました。

「冷え取りソックスブームって知ってますか??」

とのこと。

まったく知らなかったので、

「いやあ~、知らないなあ。どういうもの??」

と聞くと、

「ナイロンとか、シルクで出来てる5本指ソックスを、決まった順番で何枚か重ね履きする健康法で、上手くいくと、

冷えがとれて、色々な症状にイイらしいんですけど、メンケン(※)として、手に湿疹が出たりすることがあるらしいんです~・・・。」

とのこと。

(※メンケンについては「メンケン」って何ですか?参照

「冷え取り健康法」についてはこちら 参照

この健康法を試された、この方のご友人は、実際に手に湿疹が出て、非常に痒そうなんだけれども、ご友人ご本人は

”毒素が出てきたから、これでいい”

とおっしゃって、喜んでおられたそうです。

ほお~。。。

こういうの、興味深い。

さっそくネットで調べてみると、無印良品なんかからも”それ”専用のソックスが出ていて、今、けっこう若い女性の間で流行っているそうです。

僕的な、こういう特定の健康法ブームみたいなものに対する、基本的態度は、

「それをやって非常によくなった、という人がいるんだから、悪化するリスクの軽い健康法なんであれば、やってみる価値はあるんじゃない??」

という感じ(スタンス)です。(笑)

テキトーな見解なようだけど、そうではなく、こういうものに対する盲目的、頭ごなしな否定、というのがキライなんです。

(・・・かと言って、積極的に勧めることもしません。)

色々な素材を、ある順番で重ね履きする、そこに何らかの意味があるかもしれないじゃないですか。

あらゆる交通手段が発達し、人類始まって以来と言っていいくらい、今が最高に「歩いていない時代」かもしれません。

しかも、近代西洋化の影響で、日本人としてはそれまで履いたことのないハイヒールや革靴を履いている日本人にとって、

足の血行不良は、あらゆる病気のもとになる、大問題だろうと思います。

「冷え取り健康法」、今後どうなっていくか、注目してみたいと思います。

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冷えにも色々種類がある

2012.11.29

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「冷えは万病のもと」ということを言う人がいる。

別にこれには反対しない。

一面、当たっている部分もあるだろう。

ただ、

 

「それってどういう冷え?」

 

と聞きたい。

こういう、単純な見出しに反応し、妙に熱狂的に同調しやすいのは、世の常。

「冷えは万病のもと」と言ってしまうと、さも、温めることこそが全ての治療の根幹であり、もっと言えば、特定の手段で温めることにより、

 

万病が予防できる、という荒唐無稽な論理に繋がる。

(恐れがある。)

だから、温める性質のある食物をたくさん摂ろうとか、あの手この手で温めまくって、とか、そういう短絡的な発想の健康法が後を絶たない。

以前、現代の難病である”アトピー性皮膚炎”の患者さんに対して、あれを飲めば治る、これを食べれば治る、というような、


”アトピービジネス”

 

と揶揄されるような問題が起こったことがあります。

 

(今でも少なからずあるか。)

こういった、困っている人の弱みに付け込んで、興味を引くこと自体が目標になったような、誤ったシンプル化は、大変危険だと思います。

(手段の目的化なのか、そもそもの目的が患者さんの健康ではなく、お金なのか。。。)

もちろんそれでも、一定の成果を生む可能性もあるでしょうが、被害を生む可能性も高いと思います。

「温める」って、ナニで?どこを??どうやって??どういう人に???

・・・で、それがその人の体にとって、どういう作用をもたらすの??

 

それはどうやって検証、評価するの??

そもそも、そこでいう「冷え」の原因てナニ??

 

疑問が無数に頭に浮かんできます。

 


東洋医学では、自覚的、他覚的にどこかが冷える、ということは、その部位における

1.気の停滞

2.気の不足

です。

・・・で、1.2.ともに、患者さんによって、病気によって、無数に原因がありますし、それに対する適切な東洋医学的な鑑別法もあります。

こういうことを考えずに、ただやみくもに物理的に温めたり、温める食材を摂ってても、かえって弊害を起こす可能性は高いのです。

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このブログに初めて訪れた方へ

2012.07.08

はじめまして。

東京都、新宿駅の近くで「清明院(せいめいいん)」という鍼灸院を営んでおります、竹下有(たけしたゆう)と申します。

このブログは、清明院を開業した2009年の10月から「ほぼ毎日」更新し続けているものです。

東洋医学、鍼灸医学のお話を中心に、日々感じる、様々なことを書いております。

現在、日本の国民の医療といえば「西洋医学」の独壇場です。

西洋医学が素晴らしい面はもちろんありますが、患者さんのことを考えた時、この現状は、偏っているように思えます。

一方、多くの日本国民の、東洋医学、鍼灸に対する認識はどうかというと、単なる慰安的行為の延長であったり、せいぜい雑多な健康法の一種として、認知されている程度ではないでしょうか。

そうではないのです。

私は、このことを、声を大にして世に訴えたいと、常々思っています。

東洋医学、鍼灸医学は、中国、韓国、日本を中心に、数千年もの間、病に苦しむ多くの人々に支持され続け、現在でも、現実の病に対して効果を上げ続けているものであります。

 

 

東アジアから、全世界に誇るべき、また守り、発展させるべき、れっきとした伝統医学、伝統医術であると、私は認識し、理解しています。

ですので、上記のような、現代の多くの日本国民の認識があるとすれば、それは間違っていると思います。

日本では、江戸時代の後期に蘭学が伝来する前までは、医療の主役は東洋医学、すなわち鍼灸と漢方薬でした。

蘭学が伝来する以前の医者には、なにも治せていなかったかというと、そんな筈はありません。

明治時代に入り、当時の政府の富国強兵政策のもと、日本は何でもかんでも、近代化という名の西洋化に舵を切りました。

この時に、国民の健康を守る、医師に関する法制度をも変えてしまい、なんと、

「西洋医学”のみ”を修めたものを医師とする。」

と定めてしまいました。

(明治7年(1874年)の政令通達)

これは、事実上の東洋医学廃止政策です。

これにより、それまで代々東洋医学をやっていた医師の家も、ほとんどが西洋医学に看板を掛け替え、以来、日本では西洋医学が主役となりました。

 

 

東洋医学は過去の遺物扱いとなってしまいました。

その、約150年前の日本国家が定めた基軸の延長線上にあるのが、現代日本の医療です。

明治初期の国内事情と、現代の国内事情はまったく違いますから、国民の生活状況も、かかる病気も、西洋医学に対する認識も、当時とはまったく違います。

アトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などのアレルギー疾患、また、三大成人病、あるいはうつ病に代表される精神疾患などなど、西洋医学の医療機関の治療で治らずに、さまよう病人は、むしろ増えている現状があります。

現代日本の医療は、今や明らかな制度疲労を起こしているようにみえます。

時代がどう変遷しようとも、いくら西洋医学が発展しようとも、「病気」「病人」に対する「東洋医学」そのものの価値は、本質的には全く失われません。

だから、基本からしっかりと東洋医学を学び、しっかりと経験を積んだ東洋医学の医者は、当然ながら、太古の昔からやってきたように、多くの病が治せるようになります。

中には、西洋医学が苦手とするような病気さえも、です。

そこにこそ、現代における、我々鍼灸師の、大きな存在意義があるのではないか、と思っております。

ブログ記事は、テーマごとにカテゴリーで分類してありますので、興味のあるものからお読みいただければ幸いです。

読者の方の、このブログとの出会いが、数千年の歴史を持つ、東洋医学の無限の可能性に気付かれるきっかけになることを、願ってやみません。

                              2012.7.8 大安吉日 清明院 院長 竹下有

 

 

 

 

※2020年1月、読者の方から有難いご指摘を頂き、一度更新をお休みし、本ブログの内容を点検し、見直すことといたしました。

 

再開までお時間を頂きますが、何卒宜しくお願い致します。

 

 

院長ブログに関してお知らせ 参照

 

 

 

 

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