東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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合掌の意味

2017.04.30

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先週、先々週と、学生さんに「脈診」を説きました。

 

 

たまに聞かれるのが、

 

「北辰会では、脈診をする時に患者さんの手を合わせさせて診ますが、あれはお祈りをさせているのですか??」

 

という質問。

 

 

・・・違います。(笑)

 

 

毎回毎回、患者さんの手首を同じ角度にし、術者の指の当たる位置にバラつきが出ないための工夫です。

 

 

また、患者さんの合掌した手がちょうど患者さんのおへその下あたりに来ることによって、へその下(丹田)に意識が向き、

 

結果的にのぼせが下がりやすく、精神的肉体的な安定が得やすい、という意味もあります。

 

 

ですので、「お祈り」という意味はないです。(笑)

 

 

宗教じゃないっつーの。

 

宗教と東洋医学 参照

 

 

でも、そういう意見が出るくらい、この「合掌」というポーズは、全世界的に「お祈り」のポーズとして浸透しています。

 

 

仏教では、左手は衆生、つまり自分自身であり、右手は仏性、つまり仏さんという意味があるそうです。

 

wikipedia「合掌」 参照

 

 

つまり合掌することによって自分と仏が一体になるという意味があり、仏への帰依を示します。

 

 

宗教的祈りというのはある意味「神仏との対話」であり、神仏と一体となる、という感覚が重要ですよね。

 

 

キリスト教でも、カトリックは合掌するんだとか。

 

 

そしてキリスト教の場合は、相手への服従を示すんだとか。

 

(ここは仏教とはだいぶ違いますね。今度知り合いに聞いてみます。(^^))

 

 

いずれにせよ診察の際の合掌のポーズは祈りではない、しかし、治療ですから、術者にも患者にも、祈りにも似た、

 

敬虔な気持ちはあっていい、あった方がいい、と思いますけどね。

 

 

 

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頭から汗が出る人

2016.06.24

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蒸し暑い日々が続いています。

 

 

皆さん、汗がベタベタして、イヤでしょ!?(笑)

 

 

東洋医学では、汗の出方と性質と、出た後の変化を問題にします。

 

 

患者さんから聞いていると、全身、色々な部位から汗をかく人がおります。

 

 

患者さんの中で、

 

「頭だけから妙に汗が出るー( ゚Д゚)」

 

と仰る人がいます。

 

 

さてこれは、東洋医学的に考えると、どういう現象か。

 

 

まずは弁証論治の父、張仲景(150?-219)先生『傷寒論』に聞いてみましょう。

 

 

1.辨痓濕暍脉證第四.に、

 

「濕家之爲病.一身盡疼.發熱.身色如似熏黄.濕家.其人但頭汗出.背強.欲得被覆向火.若下之早則噦.

 

胸滿.小便不利.舌上如胎者.以丹田有熱.胸中有寒.渇欲得水.而不能飮.口燥煩也.

 

濕家下之.額上汗出.微喘.小便利者死.若下利不止者.亦死.」

 

と、出てきます。

 

 

まあ要するに、「湿邪」を体にため込んでいる人は、頭に汗かくよ、って話です。

 

(笑・・・端折り過ぎか。)

 

 

こういう人は、胃腸を弱らせると、体の状態が余計に悪化し、頭の汗が止まりません。

 

 

 

続く。

 

 

 

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 6

2015.01.06

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これまでのお話


精神の中枢は「脳」か「心の臓」か
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 5     参照

 

では続きいきます!

 


ここまでのお話で、日本における「心の臓」「脳」の認識、中国における「心の臓」「脳」の認識について、近代の歴史における有名な先生の見解を見ながら話してきました。

 

東洋医学では古来から、精神を主るのは「心の臓」という考え方が、”つい最近”と言ってもいい、19世紀までは一般的でした。

 

それが近代になって、西洋医学と接触し、盛んに交流する中で、人間の精神を医学的に考えた場合の「脳」の重要性が、東洋医学の医者の間でもクローズアップされてきた、という歴史があります。

 

・・・で、結局どうなったかと言えば、日本でも中国でも、「心の臓」については古来からの東洋医学的な「心の臓」であり、

「脳」
「脳」、という感じで、両者の東洋医学的な意味付けの、現時点における明確な分類については諸説あり、

という感じで、なんかモヤモヤ~っとしてて、ハッキリしないわけです。

 


そこで、中華三大宗教の一つである「道教」の人体観を参考にすると、どうも脳には特別な意義が付与されており、これを参考に、脳に対する東洋医学的な見解を考えて、

 

認識を深めていくことが、少しでも我々の鍼灸臨床の足しになるのでは、と思う訳であります。

 


 


東洋医学の認識的には「脳」「奇恒之腑」の一つであり、同じく奇恒之腑である「髄」が集まったものであるから、「髄海」と呼ばれる、

 

というお話は、これまでした通りです。

 


で、その「髄」というものは「腎の臓」が蔵する”精”が原料になるので、「腎の臓」「髄」「脳(髄海)」は関わりが深い、という話もしました。

 

そして、道教の世界ではどうかと言うと、脳のことは「泥丸(でいがん、ニーワン)」と言います。

(泥の玉ってか。。。)

 

なんか、たいして大事じゃなさそうな命名なんですが、これが実は非常に大事なんだそうです。

 


◆泥丸とは

 


『道教辞典』によれば、泥丸とは、

 


1.三丹田説における上丹田のこと。

(三丹田説については前回書きました。)

 

2.ニーワンという語源は”ニルヴァーナ(涅槃)”ではないか、という説がある。

(これはフランスの東洋学者アンリ・マスペロ(1883-1945)の興味深い説だが、異論も多い。)

 

3.色が黄色であり、五行でいうと”土”に分類されることから、”泥丸”と言われる、という説もあり。

(解剖して血が抜けた状態の脳を見ると、確かにちょっと黄色い。)


4.そこから、泥丸の別名は”黄庭(こうてい)”。


5.道教の修行の究極(宇宙との一体化、自己の超越)に向かう前提となる重要な部位で、体内の全ての神が集う場所


なんだそうです。

1.~4.まではまあ分かるけど、5.に関しては道教徒じゃないとよく分かりませんな。。。(苦笑))

続く

 

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 5

2015.01.04

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これまでのお話

精神の中枢は「脳」か「心の臓」か
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3  
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4     参照

 

では続きいきます!

 

前回の最後に、道教の「三丹田説」という言葉を出しました。

 


三丹田については、以前
「道教」って何ですか?(その9)に紹介しました。

 


これでいうと、ここまで語ってきた

「脳」
の存在する頭部に上丹田が置かれ、そこに”神”が蔵される、

とし、

「心の臓」
の存在する胸部には中丹田があり、そこには”気”が蔵される、

としています。

(東洋医学の考え方と違うんだけど、一定の参考にする価値はあると思います。)

 

 


ここまでの話の流れからして、何となく「脳=頭部」「心の臓=胸部」の重要性は分かりますね。

 


・・・今日は、”では、下腹部はどうなん?”というお話です。

 

道教では、下腹部には”精・気・神(三宝)”のうちの”精”が蔵され、そこは下丹田と言われています。

 

ここのことは、東洋医学でも”臍下丹田(せいかたんでん)”といって、非常に重要視しています。

 


下腹部にあり、”精”と関係の深い臓腑、ということになると、何と言っても「腎の臓」です。


「腎」って何ですか?(その11) 参照

 


腎は精を蔵し、生殖や成長に関わる重要な臓腑だ、というお話は、上記のシリーズにてしました。

 

我々東洋医学のバイブルの一つである『難経(なんぎょう)』という本に、面白い記載があります。

「腎の臓は二つある。

左を腎といい、右を命門(めいもん)という。

命門は神精の舎(やど)るところをいう。

男子はここに精を蔵し、女子はここが女子胞(子宮)と繋がっている。」

と。

(『難経』36難、39難より抜粋意訳 by竹下)

 


ここでいう”命門に舎る神精”というのは、単純な男女の精液のことではなく、腎の臓と心の臓の生理的な協調関係から生まれた、

大切なエキスである”神精”を蓄えている、という意味であり、これに関する『ハイブリッド難経』の割石先生の説によれば、

36難には”神精”と書き、39難で”精神”と書いたことで、上下の循環(心と腎の交流)を強調したことと、

”神”を蔵するのが心の臓、

”精”を蔵するのが腎の臓、

そして、心と腎の交流から生まれ、さらに脾胃の後天之気を受けた”精神”を蔵するのが命門(右の腎)、

ということが、難経の著者は言いたいのではないか、なんていう面白い解釈もあります。

(ここはちょっと一般の方には難しいかもですが。。。)

 


いずれにせよ道教では、上下(心と腎)の気の交流から、人の生殖や成長に重要な意味を持つ”精”というものが下腹部(臍下丹田)に蔵されているので、

ここを下丹田と呼んで、上丹田、中丹田と並ぶ、重要な意味を持たせた、という訳です。

 

それを「三丹田説」と言う、と。

 

続く

 

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精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 4

2014.12.28

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これまでのお話・・・

 


精神の中枢は「脳」か「心の臓」か

精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 2 
精神の中枢は「脳」か「心の臓」か 3
      参照

 

では続きいきます。

 

ここまでで、「脳」「心の臓」、どっちが精神、意識の中枢になるか、というお話を、日本と中国の、色々な学者さんや、医者の解釈を紹介しながら見てきました。

 

では、もともと、古代中国医学においては、これらがどういった位置づけだったのか、という話を、古典を参考に、再びちょっと考えてみようと思います。

 

まず、東洋医学における「心の臓」がいかなるものなのかについては、一般の方向けに、随分前にこのブログに書き連ねました。

 

「心」って何ですか?(その7)
「心包」って何ですか?(その6)   参照

 

上記を読んでいただければ分かるように、古代中国の医者にとっては、精神、意識というのは霊妙不可思議なものであり、人知の及ばない側面(※)があると考えていました。

【(※)”人知の及ばない側面”というのは、当時の最先端科学といってもいい、”気と陰陽”という認識論を持ってしても、理解できない概念である、ということです。】


そして、そういったものを「神(しん)」と名づけ、その”神”を、調節しているの中心機構が「心の臓」なのだ、という理解なのです。


では、「脳」の方はどうでしょうか。

脳については、このシリーズの最初に書いたように、『黄帝内経 素問 五蔵別論(11)』に、脳が”奇恒之腑(きこうのふ)”として紹介されていますし、


また、『黄帝内経 霊枢 海論(33)』には、脳のことが”髄海(ずいかい)”として紹介されています。

これをもう少し詳しく解説すると、「脳」というのは奇恒之腑でありますが、奇恒之腑というのは脳の他に、

「骨(こつ)」「髄(ずい)」「脈(みゃく)」「胆(たん)」「女子胞(じょしほう)」

の5つがあります。

(ちなみに奇恒の府の中の”胆の腑”は、五臓六腑の中のひとつでもあり、胆の腑については以前解説しました。


「胆」って何ですか?(その12) 参照

 


この、奇恒の府の中の「髄(※)」が集まって、塊状になったものが「脳」である、という考え方から、「脳」のことを「髄海」と呼ぶのです。


【(※)・・・東洋医学の言う「髄」というのは、骨の中に入っている、骨格と脳髄を養う重要なエキスのようなもので、腎の臓と関わりが深い】

 


そして、

”人はまず脳から生じる”

といって、東洋医学では、発生学的に、人間の体はまず最初に「脳」から生じる、出来ていく、と、考えられていたようです。

『黄帝内経素問』奇病論(47)全元起注「・・人先生於脳.・・」、『霊枢 経脈篇(10)』「黄帝曰.人始生.先成精.精成而腦髓生.」

 


そう考えると、拡大解釈すれば、体の中で、脳という部位には、母胎からの根源的な気が最も充満している、とも拡大解釈できます。

 


この考え方は僕的には結構重要に思えまして、のちに道教徒が、

「脳から気を漏らしてはいけない、真気が脳に充満していれば邪に侵されない」

とか、

「頭上から真気が立ち昇り、大宇宙の気と交感する」

とかいう考え方や、”三丹田説”というものにも、繋がってくるように思うのです。


「道教」って何ですか?(その16) 参照

 

続く

 

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タバコと東洋医学(その4)

2012.08.25

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これまでのお話・・・

タバコと東洋医学
タバコと東洋医学(その2)
タバコと東洋医学(その3)

 


では、続きいきます!!

 

前回、タバコの持つ「いい側面」として、あの独特の香り以外にも、深呼吸、ため息によるリラックス効果を挙げました。

「・・・てか、別にそれなら普通に深呼吸すりゃいいじゃん。。。」

と思う人が大勢を占めるでしょうが(苦笑)、そこはさておき、そういう効果、側面もあるよ、というお話でした。(爆)


喫煙することにより、自分の好きな香りでもって理気化湿醒脾しつつ、普段よりも深く吸い込み、普段よりも多く吐く、つまり胸膈や横隔膜を大きく動かす、

 

このことに意味があるのだと思います。


現代は「ストレス社会」と言われます。


患者さんを見ていると、ほぼ全員、なんと呼吸の浅いことか。


緊張すると、上半身全体が堅くなり、呼吸が浅くなります。

全身が緊張しますが、呼吸に関係する、上半身の筋肉が、特に柔軟性を失うわけです。

呼吸が浅くなって、胸式呼吸になると、精神的にもどんどん冷静さを失って、安定的な冷静な思考がしにくくなりますし、

身体的にも、上下の気血のバランスが崩れ、頭や首肩の異常、腰から下の異常の原因になります。

また、たくさん吐き、たくさん吸うことは、横隔膜という筋肉をストレッチする効果があります。

あそこがストレッチされると、胸部も上腹部も、非常に血行がよくなることは、よく知られています。

たいがいの喫煙者は、仕事等々で、神経を使って、緊張し、頭に気血が上ったのを、タバコで「無理やり」深呼吸と、

リラックス効果によって緩め、「無理やり」引き下げるのです。

不健康な方法だけど、仕方ないからそうしてる、という感じではないでしょうか。

以前、「三焦」「道教」、「気功」について書いた時、「丹田(たんでん)」という言葉が出てきました。

「丹田」を含む記事 参照

ここは、東洋医学が非常に重視する場所です。

深呼吸すると、丹田、特に下丹田に気を集めやすくなります。

ここに気が集まると、精神は安定し、上下左右前後の気の偏在のバランスのとれた、心身ともに「いい状態」になります。

ここに気を集めるように意識した呼吸を「丹田呼吸」なんて呼んで、東洋医学、特に気功の分野では、非常に勧めております。

僕自身も臨床で、呼吸の浅さが顕著な患者さんには、よく勧めております。

あと、「ため息」についてですが、このため息のことを東洋医学では「太息(たいそく)」といいます。

これは次回。


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「三焦」って何ですか?(その5)

2011.07.15

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これまでのお話・・・

「心包」って何ですか?(その6)
「三焦」って何ですか?
「三焦」って何ですか?(その2)
「三焦」って何ですか?(その3)
「三焦」って何ですか?(その4)

 

 

ジャンジャカいきます!!

 

☆「三焦」は生命力が躍動するスペース

 


我々東洋医学の学ぶものが、避けては通れない聖典に『難経(なんぎょう)』という書物があります。

 

この大古典は、『黄帝内経(こうていだいけい)』よりは後に書かれたものですが、”論文集”といった色合いの強い『黄帝内経』に比べて、

比較的論旨が一貫しており、同一人物、あるいは同一の学派によって書かれたものであろう、とされています。

 


まあ、そういう考証めいた話はともかく、『難経』は東洋医学、特に”鍼灸”をやるものにとっては、『黄帝内経』と並ぶ書物、聖典の一つ、と言ってよいと思います。

 

僕もよく先輩から、

「この医学を本格的にやるなら「ソ・レ・ナン※」を徹底的にやれ!誰が何と言おうが、この医学はその基本からは出ないように出来てる!」

と言われてきました。

(※ソ・レ・ナン・・・黄帝内経素問(もん)、黄帝内経霊枢(いすう)、難経(なんぎょう)のこと。3つとも東洋医学における聖典みたいなものです。)

 


・・・まあともかく、この「ソ・レ・ナン」の中にも、「三焦」に関する記載があります。

 


『難経』では、おへその下に、生命力の根本(原気)が宿る、と書いてあり、ここから全身、すなわち「三焦」を駆け巡るのだ、な~んて言っております。

 

(有名な八難、六十六難あたりですね。)

 

 


だから、我々も患者さんのお腹をみる時、おへその下の弾力の程度を重要視しますし、武道や気功なんかでも、おへその下に重心を置くとか、

”気を集める”ことを非常に重要視します。

 

ここには、おへその下(丹田:たんでん)という「部分」を充実させることによって、結果的に「全体」を充実させようという、

「部分」=「全体」であり、「全体」=「部分」

 

という、東洋哲学的な考え方が潜んでおります。

 

・・・この考え方は、実は仏教などでもおなじみの考え方です。

 

「部分」と「全体」が同一である、という関係性は、一瞬の中にも永遠を含むという「一即一切、一切即一」という世界観へも展開していく、といわれます。

 

・・・なんか、ムズイネ~♪


(笑・・・こういう話、好きな人は好きなのは重々承知ですが、あまり深入りしましぇん。あしからず。)

 

ともかく、臓腑では脾胃や腎、人体を流動する構成要素では「気」や「水」の動きに大きく関わりながら、人間の根源的な生命力とも深く関わるという、

 

壮大であいまいな謎の存在、「三焦」・・・。

 


その1でも述べましたが、これが、独特の哲学性に裏打ちされた、「東洋医学の完成度の高さ」を支えているのです。

 

 


続く

 

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「偏差」の恐ろしさ

2011.03.09

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東洋医学の内容というのは、鍼灸、漢方だけでなく、気功、養生などなど、実は非常に多岐にわたるワケですが、その中の「気功」の言葉で

 

「偏差(へんさ)」という言葉があります。

・・・これ、一体なんでしょうか?聞き慣れませんよね?

以前、このブログにおいて、「メンケン」という言葉を紹介しました。

「メンケン」って何ですか? 参照

鍼灸におけるこの「メンケン」という言葉と、気功における「偏差」という言葉が、たまに混同されがちなんですが、これは違います。

「偏差」というのは、間違った方法で気功やヨガの呼吸法や瞑想法などをやった場合に現れる、”明らかな悪化”を指して言うようです。

日本では、気功やヨガ教室を開くのに、特に国家資格も必要なく、中にはブームに乗せただけの生半可な知識、経験で教室を開いている指導者も少なくないと聞きます。


運悪く、こうした指導者についてしまい、間違ったやり方をすると、「偏差」というものに見舞われることがありえるでしょう。

具体的によく出る症状としては、

1.めまい、頭痛、頭が重い。

2.胸苦しさ、胸痛、両脇痛。

3.腹部膨満、腹筋のだるさ。

4.動悸。

5.腰、背中が凝っていて痛む。

6.体の冷え。

7.丹田(下腹部)の過熱、身体の過熱、口が渇く。

8.身体が揺れ動く。

9.疲労感。

10.不眠。

・・・などなど、実に多岐に渡るようです。

 


また、上記に挙げたようなものは気功教室などで、簡単な呼吸法などを誤ったやり方でやった場合に起こりやすい症状ですが、もっと本格的な、

 

修行や武術のレベルになってくると、上記のような症状では済まず、狂乱状態や精神錯乱など、極めて重篤な症状となる可能性もあるようです。

 

 

専門的には「四大偏差」といって、

 

1.内気不止(ないきやまらず):体内を流動する気が停滞し、改善しない状態

2.外動不已(がいどうやまず):体が揺れ動いて止まらない

3.走火(そうか):意念。呼吸法が強すぎて陽亢症状が出る

4.入魔(にゅうま):稀であるが、気功中に幻覚が見えて、酷いと精神錯乱や狂躁状態。

 

この4つには十二分に注意しなければならない、とされています。

 


この「偏差」の軽いもので、僕が個人的に問題だと思うのが、”道具”に頼っている場合です。

 

 

例えばブレスレットや指輪、ネックレスなどで、やれ「気の巡りをよくする」とか、「チャクラを開発」だのとうたった商品が後を絶たず、

患者さんがそれを信じて、常に身につけることによって軽い「偏差」的な異常が生じている場合があります。

 


この場合、鍼をすることによって症状が改善しても、そのアクセサリーを付けたら再び症状が戻ってしまうことがあります。

 

 

これはなにも、気の巡りをよくするという意味ではなく、ファッションで身に付けている物でもあり得ます。

 


気を付けなければなりません。

 

・・・まだ書きたいことはあるんですが、長ったらしくなっちゃったんで、今日はこの辺で。(苦笑)

 

【参考文献】

 

馬済人 著 『中国気功学』 東洋学術出版社

 

 

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「膀胱」って何ですか?(その5)

2011.02.27

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これまでのお話・・・


「腎」って何ですか?(その11)

「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?
「膀胱」って何ですか?(その2)
「膀胱」って何ですか?(その3)
「膀胱」って何ですか?(その4)

 

さーここらで、「膀胱の腑」シリーズをいったん終わりにしましょう!!

 

☆「下焦」という世界



「腎」って何ですか?(その3)で述べたように、東洋医学ではおへそから下の、下腹部のことを「下焦(げしょう)」と呼び、とっても大事な臓腑がしまわれている場所だ、と考えています。

すなわち「腎の臓」、「肝の臓」、「小腸の腑」、「大腸の腑」、「膀胱の腑」、「女子胞(じょしほう:子宮のこと)」が存在し、上焦、中焦と比較すると、

 

最も多くの臓腑が存在します。


それも、消化や排泄、泌尿生殖器といった、生命を維持する上で欠かせない、重要な臓腑ばかりです。

気功などでも、おへその下には臍下丹田(さいかたんでん)という、気を集める特別な場所があるとし、古来から非常に重要視しています。


このように人体の中で非常に大事なポイントに、さりげなく(でもないか。)存在する「膀胱の腑」・・・。

その膀胱の腑と最も関係の深い経絡に、「足太陽膀胱経(あしたいようぼうこうけい)」という経絡があります。

(経絡の話も、そのうち書きます。)

その経絡上に、「崑崙(こんろん)」という経穴(ツボ)があります。


今日はオマケで、その話をちょこっと書いて終わりたいと思います。

☆神秘の霊峰「崑崙山」と「崑崙」という経穴

ちょっと番外編になりますが、この「崑崙」・・・。

 

外くるぶしの後ろにあるツボでございます。

 

 

崑崙

 

 

↑↑若干ムクミが気になりますが。。。

 

 


もともと、「崑崙山」という山の名前から取ったモノだと言われております。

(・・・まあ、カタチ的に外くるぶしが崑崙山で、そのふもとってとこでしょう。)


この崑崙山という山は、中国の太古の伝説にもよく登場する山でして、伝説では神様や仙人が住む、霊峰なんだそうです。

実際に現在も、チベット高原の北には同名の山脈が存在します。

(そこは普通の山脈のようですが。(笑))

古代中国で神秘思想が流行した時期、もともと山というのは神聖なものとして扱われていましたが、中でもこの崑崙山は特別扱いだったようです。

「コンロン」とは「渾淪」とも書き、こう書くと非常に深い意味を持ちます。


『列子』天瑞第一にこうあります。

「太初は、気の始めなり。太始は、形の始めなり。太素は、質の始めなり。気形質具わって未だ相離れず、故に渾淪(こんろん)という。」

穴沢辰雄『列子』明徳出版社 P32 参照)

 

 

・・・ここでは、「渾淪」とは宇宙開闢以前の混沌(カオス)のことです。

 

また道教などでは「崑崙」という言葉はそのまま「脳」を示す、とあり、これまた深い意味があります。

 


近代日本の著名な鍼灸家も、このツボは非常に強力なツボだと認識しているようです。

柳谷素霊先生の見解に、藤本蓮風先生も同意しています。藤本蓮風『経穴解説 増補改訂新装版』メディカルユーコンP226参照)

僕自身の臨床経験でも、診断点、治療点として、非常に使えるツボじゃないかな、と認識しています。

・・・まあ、あんまり書いてると止まらなくなりますが、個人的には「足太陽膀胱経」の中でも、非常に臨床における利用価値の高い、興味深い経穴だと思っております。(笑)

 

そして、そう思うに至るまでに、実践はもちろん、あらゆる着想のきっかけがあった、ということです。

 

まあ、これを一つのオマケとしまして、「膀胱の腑」シリーズ、いったん終了でございます!!

 

 

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