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2010.03.05
もう終わっちゃったけど、3月3日は「ひな祭り」でしたね。
・・・ところでこれ、一体何なんですかね?
ひな祭りになると、お家にはひな飾りをします。
(お内裏さまとお雛さまね)
僕の田舎では、あのひな飾りの大きさが、そのままその家の裕福度を示していたような気がします。
(笑・・・貧乏人の卑屈な思い込みかもしんないけどね。。。)
友達の家は立派な段飾りをしているのに比べ、我が家のひな飾りのあまりの小ささ、みすぼらしさに、子供ながらにヘコんでいたことを思い出します。(苦笑)
これが始まった起源は、はっきりとはしていないようですが、もともと、上巳(じょうし)といって、七草、端午、七夕、重陽の五節句の一つとして、
古くから季節の節目と考えられ、特別視されていたようです。
これが平安時代ぐらいから、雅な「人形遊び」から徐々に発展していったのが、現在の「ひな祭り」のようです。
ここで面白いのが、お内裏さまとお雛さまの「左右」についてです。
明治以前の日本では、「左(向かって右)」に立つ人が偉いとされ、日本でも明治天皇は皇后と並ぶ時「左」に立ったと言われます。
大正以後、西洋化に伴い、天皇も西洋式に「右(向かって左)」に立つようになりました。
現在の天皇も、よく見るといつも皇后さまから見て「右」にいますね。
京都などでは、旧来式を重んじ、左(向かって右)にお内裏様を置く家もあるようですが、一般的には向かって左にお内裏様を置くことが多いようです。
しかしこれ、結論的には、「どっちでもよい」ということらしいです。(笑)
「左右」というのは、相対概念ですよね。
右がなければ左もない、という風にね。
また、あるものから見て「左」にあるものでも、それよりさらに「左」から見たら「右」にあるもの、となります。
東洋哲学では、「左」を陽、「右」を陰と分けます。
日本では、ある宗教の説ですが、「左」は「火だり」、「右」は「水ぎ」が元々の語源とし、認識している考え方なんかもあります。
火と水は「カミ」と読むぐらいで、まさに自然界の「陰陽そのもの」ですよね。
こういう話しをし出すと止まんなくなるのでやめますが(笑)、まあ要はですね、この「左右」のバランスがうまく取れてることが重要なんであって、
どっちが偉いとか、重要だとか、そういう議論はナンセンスなんです。
人間の体しかり、人間関係しかり・・・です!
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2014.12.14
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これまでのお話・・・
「左肝右肺」に関して
「左肝右肺」に関して 2
「左肝右肺」に関して 3
「左肝右肺」に関して 4 参照
では続きいきます。
◆そもそも「左右」とは何か
東洋医学(というか東洋哲学)は、何でも陰陽に分けます。
上下や、前後や、左右も。
上下の場合、上が陽、下が陰です。
(動的な天(上)と、相対的に静的な地(下)、と考えたら分かりやすいですな。)
前後の場合、後ろが陽、前が陰です。
(これは人体で考えれば、相対的に堅くて強い背中が陽、脆弱で柔らかい腹部が陰です。)
・・・では、左右はどうか。
これは、「左が陽、右が陰」なんです。
なぜなら、まさに前々回述べた、後天八卦図のように、南面(南を向く)した場合に、左手側(東)から太陽が上り、右手側(西)に太陽が沈むからですな。
日出ずる方角は東(左手側)です。
日出ずる左側は相対的に陽が盛ん、日沈む右側は相対的に陰が盛ん。
また、日本語でも語源的に「火だり」「水ぎ」なんていう噂も。。。
これは、以前ひな祭りという記事や、日本人の自然信仰という記事に少し書きました。
またかつて、スタッフブログにも書かれていますね。 初詣 参照
ご参照いただければ、と思います。
◆「左肝右肺」の考え方が活きる時
つまり「左肝右肺の論」というのは、東洋医学の診断学上、陽である左側に肝の臓が、そして、陰である右側に肺の臓が、診断ポイントとして配置されている論なわけです。
ではここで、「肝の臓」と「肺の臓」を比較して、陰陽で分けると、どっちがどうなんでしょう。
「肝」って何ですか?(その13)
「肺」って何ですか?(その12) 参照
これはまあ、肝と肺の「何をもって」陰陽で斬るかによって違ってくるのですが、あまり細かく言うとどんどんややこしくなるので、基本的には五行で考えたら、
木に属す肝が相対的に陽、
金に属す肺が相対的に陰、
と言えるんですね。
(春秋戦国時代の「陰陽主運説」という考え方によれば、五行は土を真ん中に、木火が陽、金水が陰です。根本幸夫『陰陽五行説』参照)
だから、
木の”曲直”の性質を持つ肝の臓は、肺と比較すると機能的には相対的に陽であり、
金の”従革”の性質をもつ肺の臓は、肝と比較すると機能的には相対的に陰である、
と、一つには考えることが出来る。
(ただし、いつでも必ずそうではないことを付言しておきます。)
だから前回お話した、肝の臓は右4葉、左3葉だから、形態的に右に偏って存在しているから、肝の臓が病的な状態になった時、人体の右に影響が出やすい、
というのは、東洋医学における解剖学、つまり「形態」を考えた場合にそのようになりやすいのであって、「機能」を考えた場合には、左右が逆になることがある、
という風に、「一応は」理解してよいと思います。
ただ、それだけでは、まだ不十分です。
続く
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2010.03.04
いや~、せっかく暖かくなってきたと思ったら、先週末ぐらいからまた寒くなっちゃいましたネ・・。
ところで昔から、この時期のことを「三寒四温」と呼んでいます。
これは、朝鮮半島や中国北東部でも同じような現象があるらしく、3日寒い日が続き、その後4日は暖かい日が続く、という、7日間周期の独特な現象なんだそうです。
これが大体お彼岸(春分の日)ぐらいまで続くので、「暑さ寒さも彼岸まで」なんて言葉もあります。
・・・ところで我々東洋医学を実践する者にとっては、この時期はやっかいです。
なぜなら、人間の体には、暖かい日には皮膚がゆるんで、汗や水蒸気を発散して体にこもった余分な熱を発散し、寒い日には皮膚を緊張させて、
熱(陽気)を漏らさないようにするという、いわば
「自ら陰陽バランスを調節する」
霊妙で重要な働きがあるのですが、これがあまりにも頻繁に、交互に行われると、この働きがついていけず、病になることがあります。
しかも、春先という時期は気が上にのぼせ易い時期でもあります。
これについてもそのうち解説しようと思いますが、この時期によく問題になる「花粉症」なんていう病気は、その典型例です。
要は、寒いなら寒いまま、暑いなら暑いまま、であれば、体の調節機能も余裕で対応できるけれども、これがあまりにも「頻繁で極端」だと、
ついていけなくなる人が出てくる、ということです。
これの治療を考える上では、発散できずにこもってしまった「熱」にとらわれたり、発散しすぎて冷えてしまった「寒」にとらわれ過ぎると、
治療した翌日の気候いかんによっては、症状を悪化させることがあります。
そこで、こういう不安定な時期は、あまり極端な治療はあえてせずに、治療した翌日が暑くても寒くても、患者さんが上手に、スムーズに対応できるような治療を考えなくてはなりません。
(もちろん患者さん一人ひとりに合わせて個別にね。)
ここら辺が、この時期のあらゆる病変に対する治療の、難しくもあり、面白いところでもあります。
・・・ところで、全然話変わるけど、もう終わっちゃったけど、「ひな祭り」ってなんでしょうかね?
次回はそのお話。
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