東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(10代男児 多動症、広汎性発達障害に伴う諸症状)

2017.01.17

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

 

 

 

10代 男児 

 

【症状】多動、不眠(入眠障害)、夜間頻尿、独り言、イライラ、自傷行為、幻覚、妄想など

 

【既往歴】ケトン性低血糖、広汎性発達障害、多動症

 

 

 

小学6年生の息子が、こちらの院でお世話になっております。

 

息子の育児には、小さい頃から壁が沢山ありました。

私自身も進むべき方向が分からず、ずっと迷路の中にいたように思います。

小学校1年生のときに、「広汎性発達障害」との診断を受けてからは、病院の先生や心理士の方達に助けて頂きながら、

 

今までトレーニングやカウンセリングなどを受けてきました。

 

しかし、4年生の後半くらいからは、精神的成長の裏返しにより、自分への否定が強まり、徐々に常に脅迫観念に怯えるようになり、

 

内なる攻撃性の高まり、自傷行為、不眠、幻覚、妄想、と、状態が悪化していきました。

 

いわゆる二次障害に突入していました。

 

リタリン、エビリファイ、リスパダールなど、薬も処方されましたがあまり効果を感じることはありませんでした。

私は、それまでの母親としての自分の言動や行動において後悔、反省すべきことが沢山ありました。

 

そして私が全面的に向き合うことで状態は少しだけ落ち着きはしました。

しかし、きっかけさえあれば状態はすぐに悪くなりました。

鍼に通い始めたのは6年生になってすぐの頃からです。

 

最初は私自身が治療を受けていたのですが、そちらの先生から、発達障害の子供も多く来ているから一度連れてきてみたら、

 

と言っていただき、連れて行ったのが最初でした。

 

息子は感覚過敏な上、特に鍼に対しては絶対的な嫌悪があったので、3回目くらいまでは刺す鍼はしませんでした。

 

4回目くらいで鍼を刺せるようになったのですが、そこからは劇的な変化が起きていきました。

 

まず、一番最初に目が変わりました。目の奥が穏やかになったのです。

攻撃性がなくなり、表情は優しく、性格も素直になっていきました。

 

まるで取り憑いていた邪気が出ていったかのような変化でした。

そして、続く会話ができるようになったのです。

 

1~2週間に1度、4ヶ月ほどそちらの院に通いました。

ただ、場所が遠かったため、同じ流派の先生である、こちらの清明院に3ヶ月ほど前から通わせて頂いています。

 

こちらに移ってからも状態は日を追うごとに更によくなっています。

 

夜布団に入ってから2時間以上、15分に一度はトイレに起きてきていたのが、朝まで一度も起きてこなくなりましたし、

 

笑顔が増え、学校の勉強も一生懸命取り組むようになりました。

 

病気の特性上、漢字を覚えることが難しいのですが、自分から根気よく何度も何度も書いて覚え、テストで点を取れるようになってきました。

 

いま、参観日や保護者会で学校に行くたびに、担任の先生に呼び止められ、いったい何があったんですか?と問われます。

 

勉強だけでなく、周りの友達との付き合いや生活面、すべてが変わったと目を丸くして言われます。

 

ただ、一日中、歩き(またはスキップ)をし続けてしまうという多動症の症状はなかなかまだ治りませんが、これは特性として受け入れるしかないのかなとも思っています。


もうすぐ中学に入りますが、去年の今ごろは、不登校児を対象としたのびのびとした中学校への入学を考えておりました。

 

しかし、最近になり、本人の意思にて公立の普通学級に進むことに決めました。

 

現在の息子の状態を見ていて、私にも今は迷いや不安はありません。

 

私は鍼との出会いに心から感謝しております。

大げさなようですが、もうどこにも行くところがなかった私たちを救ってくれました。

 

この文章が、同じような境遇にあり、同じような悩みを抱えた親御さんの目にとまることを願います。

 

 

【清明院からのコメント】

 

 

この症例は、都内で開業している北辰会の先輩とのコラボ症例です。

先輩の治療院には遠くて通いにくいとのことで、ありがたいことに私に白羽の矢が立ちました。

 

初診時は、まだ新しい先生である私への警戒心も強く、なかなか心を開いてくれなかったのですが、何回目かに刺す鍼をするようになりました。

 

この症例は「多動症」「発達障害」と、たいそうな病名が付いていますが、西洋医学の処置ではなかなか効果が見られませんでした。

 

しかし、東洋医学では他の病気と同じで、考え方は変わりません。

望聞問切、四診を行って、丁寧に弁証論治するのみです。

 

初診時、「肝鬱≧腎虚」と証を立て、治療を開始すると、

 

「治療後眠い、珍しくよく寝ていた。」

 

という変化を得ました。

 

これはこの症例の場合、非常に重要な変化だと思います。

 

この変化と、体表情報の変化、好転を頼りに治療を進めた結果、1、2週に一回の治療をわずか8回で、上記のような結果が得られています。

 

この春から、普通学級に進むことになりました。

 

この子の人生が変わりましたね。

 

親御さんは、多動の症状に関しては半ば諦めているようですが、これについても、まだまだ改善の可能性はあるとみています。

 

西洋医学がお手上げだった病に、こういう力を発揮するのが、本来の鍼灸治療だと思います。

 

 

同じような病で苦しんでいるお子さんをお持ちの親御さん、まずは清明院の門を叩いてみては如何でしょうか。

 

 

 

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