東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

補瀉 17

2016.02.27

_20201109_200237

 

 

 

**********************************************************************************************
       にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑        ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 


クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

これまでのお話・・・

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ

補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ           参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

ここまでで、『黄帝内経』における補法と瀉法のお作法は大体まとめました。

 

 

続いて、我々鍼灸師にとっては『黄帝内経』と並ぶ聖典と言っていい、『難経』における補瀉を見てみたいと思います。

 

 

◆『難経』71難における補瀉

 

 

『難経』、『黄帝内経』と同じく、81篇からなる書物です。

 

 

『黄帝内経』よりも後の時代(漢の時代)に成立した書物だそうです。

 

 

この本が『黄帝内経』と違うのは、論旨が一貫しているところです。

 

 

言わば『黄帝内経』の方は複数の、違う考え方を持った先生方が、それぞれ書いたものを寄り集めた、論文集のようなものであるのに対して、

 

『難経』は一人の人物、あるいは一つの流派、学派が書いたかのように、理論に統一性があるところが特長です。

 

 

『難経』は81篇のそれぞれに、”1難、2難、・・・”という風に、数字に”難”が付いています。

 

(だから『難経』なのか?タイトリングに関しては諸説あるみたいです。ま、俺からすりゃあどーでもよろしー(*‘∀‘))

 

 

その難経の、69難から、最後の81難までが、鍼の技術、つまり”補瀉”に関することを記載した部分になります。

 

 

その71難に、

 

「鍼陽者.臥鍼而刺之.刺陰者.先以左手.攝按所鍼滎兪之處.氣散乃内鍼.是謂刺榮無傷衞.刺衞無傷榮也.」

 

と、出てきます。

 

 

訳しますと、

 

「衛気を狙って刺すには、鍼を寝せて浅く打ち、営気を狙って刺すには左手でしっかりと押さえて、衛気を散らした上で、深く打て。」

 

となります。

 

 

これまでにも述べてきた、「深浅の補瀉」にも通じる考え方ですが、ここでは、深く打ったから瀉法だとか、浅く打ったから補法だとか、

 

そういうことは述べられていません。

 

 

衛気を動かしたいなら、営気の動きを邪魔するべきでない、営気を動かしたいなら、衛気の動きを邪魔するべきでない、という考え方です。

 

 

気の流れは、浅い部分と深い部分で関連しあっている、ということを示唆しています。

 

 

海の潮流みたいな感じでしょうか。

 

 

因みにここでも、補瀉 8補瀉 13で述べたように「左手」が強調されています。

 

 

自分が今、何を狙っているのか、鍼を打つ前の段階では、「左の押手で」噛み分けろ、という話です。

 

 

因みに『黄帝内経素問』の中の、刺斉論(51)に、

 

「刺骨者無傷筋。刺筋者無傷肉。刺肉者無傷脈。刺脈者無傷皮。刺皮者無傷肉。刺肉者無傷筋。刺筋者無傷骨。」

 

とあり、訳しますと、

 

「皮毛、肌肉、筋、骨、脈、それぞれに刺す時は、そこ”だけ”を上手に狙って、他の部分を傷つけないようにしましょうね。」

 

とあります。

 

 

この両者を総合して考えると、結局、目的の部分の正気と邪気をキチッと噛み分けて、他の部分を傷つけないように、

 

スマートかつエレガントに補瀉するべきである、ということです。

 

 

ということは、補瀉する前の診立ての正確性と、実際に補瀉する際の技術力、両面が、常に問われるワケです。

 

 

東洋医学的な鍼灸治療というのは。

 

 

意外と重要な教えです。

 

 

 

続く

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 


   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 


清明院オフィシャルサイト

 

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

関連記事: 補瀉

ブログ記事関連タグ

この記事に関するコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です



:上の図のアルファベットと数字を、左のボックスに御記入ください。 (迷惑コメント対策ですので、お手数おかけしますがよろしくお願い致します。)

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿