東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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補瀉 16

2016.02.26

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これまでのお話・・・

 

補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法 

補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法

補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法

補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法

補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法

補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法

補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法

補瀉 8  『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法

補瀉 9  『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法

補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法

補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法

補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ               参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『黄帝内経』における瀉法まとめ

 

 

まず、瀉法をする際の「呼吸」の状態については、患者が息を吸っている時に鍼を刺し、吸っている時に鍼を捻って邪気を散らす。

 

 

気が満ちている時に散らした方が効率がいいワケですね。

 

 

ただし、離合真邪論には、邪気が勢いよくこっちに向かってきている時には、鍼をもっていったらイカン、という戒めも書いております。

 

(呼吸の補瀉→『素問』八正神明論(26)、離合真邪論(27))

 

 

鍼を抜いた痕に対する処置に関しては、邪気をよく漏らすようにするため、指で広げて、なおかつ鍼を動かして、その穴を広げる。

 

 

皮膚表面から離れた、空間部分にも邪気が散っていくことを想定、示唆していることが分かります。

 

(開闔の補瀉→『素問』刺志論(53)、鍼解篇(54)、調経論(62))

 

 

鍼をした際の、邪気と正気の噛み分けと、深浅に関しては、深く打ち、邪気の流れを迎える(迎え撃つ)。

 

(深浅の補瀉、迎随の補瀉→『霊枢』終始萹(9))

 

 

鍼を動かすスピードについては、素早く入れて邪気に当て、ゆっくり抜く。

 

(徐疾の補瀉→『霊枢』小鍼解篇(3)、五乱萹(34))

 

 

以上が、『黄帝内経』における「瀉法」の記載なのです。

 

(因みに、上記の諸篇では完全網羅までは出来てないんじゃないかと思います。専門家の先生方、もし抜けてる視点、篇名があったら、どうぞご教示ください。<m(__)m>)

 

 

ともかく、上記のような鍼の操作でもって、その経穴に停滞した邪気を積極的に攻撃して散らし、結果的に、気血の流れを正常化して、

 

五臓六腑のはたらきを賦活化し、その患者さんの個体が持つ”治る力”を最大化せしめるのが、黄帝内経における「瀉法」であります。

 

 

 

ここまでが、『黄帝内経』における補瀉法の、”要点抜出しザックリまとめ”なんです。

 

 

さあこれが、 ここから2500年の間で、中国、日本でどのように揉まれ、どのように発展し、今に至り、僕がそれをどう考えるのか、

 

現状における結論をまとめていきたいと思います。

 

(いつになったら終わるやら。。。(苦笑))

 

 

 

続く

 

 

 

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