東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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補瀉 13

2016.02.21

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これまでのお話し(長くなってきたので1話1話タイトルを付けます。)

 

 

補瀉 1 補瀉の定義と、『黄帝内経 素問 離合真邪論(27)』の補法 

補瀉 2 『黄帝内経 素問 調経論(62)』の補法

補瀉 3 『黄帝内経 霊枢 終始萹(9)』の補法

補瀉 4 『黄帝内経 霊枢 官能萹(7)』の補法

補瀉 5 『黄帝内経 霊枢 邪客萹(71)』の補法

補瀉 6 『黄帝内経 霊枢 小鍼解篇(3)』の補法

補瀉 7 『黄帝内経 霊枢 邪気蔵府病形篇(4)』の補法

補瀉 8  『黄帝内経 素問 刺志論(53)』の補法

補瀉 9  『黄帝内経 霊枢 終始萹(9)』の瀉法

補瀉 10 『黄帝内経 霊枢 小鍼解萹(3)』の瀉法

補瀉 11 『黄帝内経 素問 八正神明論(26)』の瀉法

補瀉 12 『黄帝内経 素問 調経論(62)』の瀉法           参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『黄帝内経素問』刺志論(53)における瀉法

 

 

ここは、我々にとって究極である虚実補瀉のことが書かれているのですが、その中に、

 

「入実者、左手開鍼空也。」

 

とあります。

 

 

 

訳しますと、

 

「瀉法する時は、左手で鍼の痕を開くといいよ。」

 

となります。

 

 

 

また、鍼を用いる際の法則性について述べられた篇である『黄帝内経素問』鍼解篇(54)にも、

 

「邪勝則虚之者、出鍼勿按。」

 

とあり、訳しますと、

 

「瀉法する時は、鍼を抜いた痕は閉じちゃだめよ。」

 

となります。

 

 

ここでも、これまでにも何度も出てきた、

 

「開闔の補瀉」

 

について 書かれていまして、やはり鍼痕を閉じるのは「左手」なんですね。

 

 

瀉法の目的は、邪気を散らすこと。

 

 

瀉法がうまくいけば、邪気はその患者さんの体の中で散っていきますが、鍼の痕(鍼の穴)を閉じない、ということは、皮膚表面から離れた、

 

空間部分にも邪気が散っていく、つまり凝集した邪気が散って、無形の気となり、空間部分に散っていく、ということも考えに入れているのです。

 

 

その、効率的に邪気が空間に散っていく過程を邪魔しないように、鍼の穴を指で閉じるな、というワケです。

 

 

 

続く

 

 

 

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