東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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『近代中国の伝統医学ーなぜ中国で伝統医学が生き残ったのかー』

2016.01.08

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久々に、本を紹介します!!

 

 

 

こないだ、北辰会の奥村学術部長からご紹介いただいた、とある本。

 

 

 

なかなか稀有な本ですので、皆様にご紹介します。

 

 

(と言っても、内容はかなり硬派なんで、専門家か、かなり読書に慣れた人じゃないときついかも、という本ですが。。。)

 

 

近代中国の伝統医学―なぜ中国で伝統医学が生き残ったのか
ラルフ・C. クロイツァー 
http://www.amazon.co.jp/dp/442241044X

 

 

 

この本は、我々が理論と用語の基本とする「現代中医学」が、現中国において成立するまでの過程で起こった様々な歴史的事実が、

 

 

 

イギリス人の中国研究家のクロイツァーによって、実に詳細に描かれています。

 

 

 

おそらく、ここまで細かく描写、研究した本はないんじゃないでしょうか。。。

 

 

 

これだけ細かいことを一つ一つ調べて書いたクロイツァー先生にも頭が下がりますけど、これを十数年かけて、三人がかりで翻訳なさった日本人の先生方にも、

 

 

 

全く頭が下がります。<m(__)m><m(__)m>

 

 

 

僕の超速読書でも、読むのに丸二日もかかりました。

 

 

 

著者はヘンに自分の意見を入れておらず、事実を淡々と羅列し、実に客観的で素晴らしいと思います。

 

 

 

アヘン戦争以降、西洋の列強の圧倒的な軍事力、物質的な豊かさを見せつけられ、すごい勢いで西洋文化、現代物理化学の波が押し寄せる中、

 

 

 

自国の伝統医学を守ろうとする医師達と、そんなもの不要だと唱える勢力と、どっちも大事だから融合させようとか、

 

 

 

棲み分けようとする勢力と、喧々囂々と議論し、ののしり合い、どうにかこうにか今の形にこぎつけている様子が分
かる本です。

 

 

 

自分たちが基本に置いている医学の底流には、こういった先輩たちのアツいやり取りがあったんだ、ということが分かる本です。

 

 

 

東洋医学をあっさりと捨て去った日本(明治政府)と対比して考えてみるのも面白いです。

 

 

 

おそらく絶版本であり、アマゾンでも残り2冊です。

 

 

 

探せなくなる前に、入手しておくべきだと思います。

 

 

 

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