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こんな記事が目にとまった。


「褒めれば上達」科学が証明＝教育、リハビリに応用も―生理研


何か技術を学ぶ時、褒められた方が上達するということが、科学的な手法で証明された、という記事。


これは、納得できる部分もあるが、問題も含む記事だと思う。


実験では、

「どういう技術でもそうなのか」

「どういう褒め方なのか」

ということまでは、カバーできていない。


これをヘタに読んだら、人に何か覚えさせようと思ったら、やたらめったら褒めちぎっとけばいい、というような印象を持つ人もいるだろう。


現場は、そうではない。


現実は、そうではない。


科学的手法、データ通りに、全ての現実がなされるなら、誰も苦労しないのだ。


（一応断わっておくけど、データや科学が大事じゃないとか言ってる訳ではないよ。）


基本的に褒めた方がイイ人もいる、基本的に

「まだまだだね～。」

と言っておいた方がイイ人もいる。


ダメだしするにしても、それが的確でないと、言われた側はどんどん迷うばっかりで、上達のペースが停滞することもある。


褒めるにしたって、褒めてる部分が適正さを欠いていたら、”カン違い状態”が進んでいくと思う。


僕も近年、清明院でも、北辰会でも、鍼灸学校でも、人材育成をやらせていただく機会をいただいている。


現場で教育をやった結果思うのは、つまんないこと言うようだけど、

「ケースバイケースであり、その人に合わせた指導がどれだけ出来て、その人の心に残る言葉や体験をどれだけ残せるか。」

だろう。


それがうまくいくと、あとは勝手に、教わっている側が”ブレイクスルー”を体験し、自分でどんどん進んでいくことが出来るんだと思う。


昔の蓮風先生の言葉。

「真の教育とは、教えることではなく、興味を持たせて、自分から能動的にやらせることだ。」

まったくその通り、と思う。


またついでに、旧海軍、連合艦隊司令長官、山本五十六の言葉。

「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

まったくその通り、と思うとともに、耳が痛くもある。



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