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2010.05.27
・・・さて今日から「心(しん)」という臓について、考えていきましょう。
これを読んでいく時に注意してほしいのは、やっぱり西洋医学のいう「心臓=heart」と、東洋医学のいう「心の臓」というものとは、全く別のものであると考えたほうがいい、ということです。
東洋医学と西洋医学は、まったく違う角度、まったく違う哲学をもって、「人体」という小宇宙をみています。
だからここを初めから混同してしまうと、後々、ワケが分からなくなるのがオチなんです。
(僕自身がそうでした)
しかし、みている角度、哲学が違う、とは言っても、その対象は「人間」な訳ですから、その解釈が
”部分的には”
オーバーラップしてくることも当然あります。
これから述べる、「心の臓」の働きの中にも、そういう部分はあります。
でも、そこだけを強調して採り上げて、両医学の融合が出来るか、と考えると、それは限りなく不可能に近い、というか無理、少なくとも現段階では無理にそうしない方がいい、と僕は考えています。
まあ、コレ言いだすとまた前置きが長くなりそうなんで、さっさといきます・・・。苦笑
☆心は君主
東洋医学では、体を一つの国に例え、五藏六府をそれぞれ官職に例える考え方があるのですが、心というのは君主(国王、王様)と言われます。
(『黄帝内経素問』霊蘭秘典論(8)です)
国王がしっかりしていれば、国、国民は安定しますよね。
反対に、国王が不安定だと、国民も不安定になります。
このように、心がしっかりと機能していれば、体は安定し、滅びることはなく、心に異常があると、体は不安定で、滅びる方向に向かいます。
つまり病になる、ということです。
なぜ、心が君主、国王なのかというと、大まかに言うと、以下の二つの機能を「心の臓」が持っているためであります。
1.五臓六腑、全身に気血を巡らせるポンプ作用
(書籍によっては主血作用、と記載があります。谷口書店『基礎中医学』P71)
これは西洋医学の考え方ともオーバーラップしています。
しかし、東洋医学的な「心の臓」が巡らせるのはあくまでも「血液」ではなく「気血」なのであり、巡る対象は「五臓六腑のある、東洋医学の生命観に則った」全身なのです。
生まれた時から亡くなる時まで、ドックンドックンと、心は気血を全身に送り出し続けます。
「心の臓」のこの働きがなかったら、人間は生きていられません。
2.心は神(しん)を蔵するため
ここは、東洋医学独特です。
後ほど詳しく説明しますが、ここでいう「神(しん)」というのは、精神的な働きの中核をなすもの、と考えればいいと思います。
以前、「七情」についてで述べたように、人間は常に、実に色々な精神刺激にさらされていますが、それに対して、正常に反応できるのは、
この心が蔵する「神」という、「形のないもの」が正常に働いていれば、の話なんです。
この「神」に異常が起こると、ものごとの判断が正常に出来なくなったり、精神面、肉体面において、あらゆる異常が起こってきます。
つまり、心は
・全身に気血を休まず供給するポンプ(カラダの働きのかなめ)
・精神的な働きの中枢(ココロの働きのかなめ)
という2点から、「生命」というものを主宰する、”君主”である、と、東洋医学では位置付けられています。
この認識が、東洋医学の言う、「心の臓」というものを理解する出発点になります。
(次回に続く)
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