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「温経湯」というお薬

2019.07.04

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「温経湯(うんけいとう)」という漢方薬がある。

 

 

アトピーなんかで、意外と、処方されている人が多かったりする。

 

 

・・・さてこれ、どんな薬か。

 

 

出典はあの『金匱要略』の、婦人雑病脈証并治です。

 

『金匱要略(きんきようりゃく)』という書物     参照

 

 

『金匱要略』では、閉経後に下痢が続いて止まらず、下腹部が引きつって腹が張り、夜間に発熱し、手掌が火照り、口唇が乾燥するものに使う、とあります。

 

 

『中医臨床のための方剤学』によれば、効能は「温経散寒・養血袪瘀」とあります。

 

 

要は経絡経筋を温めて寒邪を散らし、血を養い、瘀血をどかす、と。

 

(この、血に対するアプローチとしての補血、養血、理血、活血などの違いについても、そのうち触れないといけませんね。)

 

 

主治は「衝任虚寒・瘀血阻滞」とあります。

 

 

奇経八脈の衝脈と任脈が冷えてしまって、瘀血を生じたものに良し、と。

 

「奇経八脈」を含む記事 参照

 

 

これは衝任脈の虚寒+血虚+瘀血の邪実、ということで、虚実挟雑証の処方であります。

 

 

配合生薬はたくさんあるのですが、主薬は暖肝、散寒呉茱萸(ごしゅゆ)と、温通桂枝(けいし)であります。

 

 

(主に下腹部を)温め、血の巡りをよくすることがこの方剤の眼目であり、現代では月経不順、月経痛、不正性器出血、不妊症などによく応用されるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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