東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「胆」って何ですか?(その5)

2013.02.06

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これまでのお話・・・

「肝」って何ですか?(その13)

「胆(たん)」って何ですか??(その1) 
「胆」って何ですか?(その2)        
「胆」って何ですか?(その3)

「胆」って何ですか?(その4)

 

 

では、続きいきます!!

 

◆「胆の腑」の特殊性(その1)

 



前回、「胆の腑」は他の五臓五腑と比較して、特殊な存在である、ということを書きました。

 


六腑の中では、「三焦の腑」というのが、際立って特殊な存在であることは、以前に書きました。

「三焦」って何ですか?(その12) 参照

 


今日は、”じゃあ「胆の腑」の場合は、どう特殊なのか”という話です。

 


五臓と六腑の特徴を大まかに分けると、

・五臓:中味のしっかりつまった内臓

・六腑:中に穴の空いた、管状の内臓

という「形態的な」特徴があります。

 


さらに、

・五臓:大切なものをしまってある内臓

・六腑:余分なものを通過させる内臓

という「機能的な」特徴があります。

 


そう考えれば、胃、小腸、大腸は管状であり、しかも”大便”という余分なものを通過させる器官とも言えますし、膀胱は、

形は袋状だから管状ではないけど、”尿”という余分なものを通過させる機関です。

 


あの特殊な三焦にしたって、”水を通過させる”という機能は持っています。

 



・・・じゃあ、「胆」は?

 



形は膀胱のような袋状だが、「胆汁」という謎の液体を、大事にしまっている。。。

 

(通過させるとも言えますが、胆汁の場合は貯めておくことに重きが置かれています。)

 

 

また、あとで触れようと思いますが、胆の腑は腑でありながら、「決断」という精神作用に関わります。

 

(精神作用を主宰するのは、東洋医学の場合は脳ではなく五臓でしたね。)

 

 


このように、臓のようでもありながら、腑のようでもある、実に他の人達(臓腑)と合わない、いわばヘンテコな「腑」なのです。

 



それを指して、古典では「胆の腑」のことを「奇恒(きこう)の腑」と呼んでいます。


(『黄帝内経素問』五蔵別論(11)です。)

 



また、この「奇恒の腑」には「胆の腑」以外にもいくつかあるのですが、その中でも「胆」は仲間ハズレなのです。。。

 




次回はそのお話。

 

 




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