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疲労と東洋医学 3

2014.04.25

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これまでのお話・・・

疲労とは何か
疲労とは何か 2


では続きいきます。

 

前回、中医学による疲労に対する考え方を簡単に示しました。


そして、この中医学の見解に、100%は納得しかねる、とも書きました。



この「疲労」については、以前蓮風先生もブログに19回に渡って記事を書いて下さっています。

鍼狂人の独り言 カテゴリ 疲労について 参照



かなり突っ込んだ内容まで書いて下さっていて、我々としてはありがたい限りなんですが、先生が書かれたポイントをまとめると、

◆現代人の言う疲労の本質は緊張と弛緩のバランスの崩れである

◆疲労そのものも問題だが、これが大病のバックボーンになることが大きな問題

◆臓腑では肝の臓が大きく関わる

◆養生法は散歩や武道がよい

ということだと思います。

(治療穴や治療方法まで書いてくれていますが、それは専門家向けになるので割愛します。)


蓮風先生ほどの先生が、こういう各論について、細かく突っ込んで意見を述べて下さることは、我々後輩としては非常にありがたい。



上記を読んでも分かるように、疲労は「気血の弱りや脾の臓の弱り」だけではなく、軽いものでは「肝の臓」の変調を中心にした、

「気の停滞」が大きく関わり、とくに現代人の訴える”疲労”に関しては、むしろこっちの方が多いのではないか、と、私も思います。

(ちなみに肝の臓に関しては
「肝」って何ですか?(その13)参照。)


そして、これには鍼灸治療も重要だけど、日頃の養生、予防も重要である、ということだと思います。


こうやって、臨床家というのは、たとえ中医学の教科書に書いてないことでも、実際の現実に即してものごとを考え、古典に根拠を見出し、

 

慎重に検討していくのですね。


基本として重視はしつつも、教科書の内容にこだわり過ぎてはいけない。


まさに 孟子の言葉 ですな。




続く

 




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