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「現代中医学」と「伝統中医学」

2014.10.08

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今日は学校で、「中医学」について講義してきました。


 

僕は毎年この、

『東洋医学臨床論 鍼灸編』

の講義の最初に、

”中医学とはいかなるものか”

というテーマの講義をしております。

 

(もともとは学生さんからのリクエストがあったんで、講義するようになったんですがね。)

 

 

現在、全世界における、東洋医学教育のベースになっているのは「中医学」といっていいでしょう。

 



ところが、なんだか日本の東洋医学教育では、「中医学」というものは、ある特定の流派や、ある個人の考え方、というような扱いをされています。

 



この認識は、全く違うと思います。

 



少々きつい言い方かもしれないが、「中医学」に対するミスリード、と感じてしまいます。

 



「中医学」というのは、中華人民共和国(現中国)が国を挙げて、それまでの自国の伝統医学をまとめあげた一医学としての論理体系なんであって、

 

そもそも、ある方法論だとか、学派だとか、そういう性質のものではないのです。

 



この「中医学」なるものがどういうものかについては、何度かこのブログにも書いています。


「中医学」を含む記事 参照

 



因みに、この中医学というものを理解するうえで、「伝統中医学」と、「現代中医学」という言い方に分けて考えた方が分かりやすい、という考え方があります。

「現代中医学」の誕生と変遷 山本勝司 日本中医学会 参照


 

上記の論考でいう「伝統中医学」というのは、この3000年以上に渡る中国における人体、疾病の認識の”全て”を指すものです。

 



で、それに対して「現代中医学」というのは、中華人民共和国(新中国)が、その「伝統中医学」を、現代風に、国家的にまとめ上げた医学体系である、という訳です。

 



こういうものであるからして、「現代中医学」というものは、ある流派とか、ある個人の考え方とか、そういう性質のものではないのです。

 



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