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2018年6月18日(月)、ついに厚労省のHPで、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が公表されました。
これは、WHO(世界保健機構)が約30年ぶりに改訂したものです。
厚労省のHPにも明記されていますが、当然、これを受けて今後、日本の医療現場でも対応が求められます。
今回の改定で一番画期的なのは、伝統医学の章が新たに追加されたことです。
(第26章 伝統医学の病態―モジュールⅠ 参照(英文))
ICDについては、これまでも何度かこのブログで触れてきました。
今日明日は東方医学会へ 参照
単純に、東洋医学、伝統医学が医学医療として世界に認められた証拠となるから喜ばしい、という意見や、このままこれが進んでいって、ゆくゆくは
「疾病分類→治療法(その有効率も含めて)」
と、西洋医学のようにガイドライン化されていくと、東洋医学的な治療の多様性、独自性が無くなっていくんじゃないかという懸念とか、
術者個人個人の技術力の問題はどうする!?という疑問とか。。。
・・・まあ、色々な見方はあるでしょうが、今回のICD改訂で、一応、世界の医療の基準を作成している機関(WHO)が、国際的な疾病分類に、
伝統医学の考え方を導入したということは、我々のように、医学、医療としての自覚をもって鍼灸(伝統医学)を行っている者にとっては、
素直に喜んでいいんじゃないかと思います。
(特に日本人はね。)
明治維新以来、過去の遺物扱いを受けてきた日本の鍼灸漢方が、150年経って、徐々に徐々に、もともとの、国民の正当な医学医療の一つとして復権しつつある流れの一つ、
と捉えて、まずはいいんじゃないでしょうか。
あとは、伝統医学の実践者サイドに、これをうまく利用しながら、自分たちのやっていることの有用性、有効性を国内、世界にアピールできる能力があるかどうか、
というところが問われてくるんだろう、と思います。
もしその能力がなければ、次の30年後、ICD-12では、伝統医学の章は普通に削除されるでしょう。(苦笑)
あるいは、中国の中医師、韓国の韓医師、日本の医師にはその能力があっても、日本の鍼灸師や薬剤師にはそれが無理、ということになれば、
日本では鍼灸師から鍼灸を取り上げて、薬剤師から漢方薬を取り上げて、医師の許可制にするとか!?
あるいは既存の資格の上に新たに資格を作るとか!?
まあ、東洋医学をやっている医師が増えるのは良いことですし、今後は、医学部でのカリキュラムにも、徐々に東洋医学のコマが入ってくることでしょう。
(なかなか難航しているようですが)
では薬剤師(薬学部)、鍼灸師(鍼灸学校)での教育はどうなるのか。
果たして、日本の東洋医学の担い手、東洋医学的な疾病分類の治療者たりえるのか。
現場をどう、法整備していくのか。
日本国内では、この辺が問題になってくるでしょうね。。。
中国、韓国からは、恐らくどんどん、この疾病分類に基づいた論文なり研究なりが、陸続と出てくるでしょう。
向こうは、国がきっちりと東洋医学、伝統医学をバックアップしていますしね。
漢方と鍼灸だって、使い手を分けてない。
マンパワーも予算も、圧倒的でしょう。
・・・で、日本はどうなるでしょうか。(゚∀゚)
日本の伝統医学、東洋医学の中枢部の人たちや、国家国民の医療を、制度も含めて差配する、エライお役人の人たちが、これを受けてどうするのか、
僕のような一般国民には知る由もないです。
何を目的、目標とし、どういったdoプロセスを描いているのか。。。
・・・ま、僕個人的には、普段通り臨床をやりながら、この疾病分類に基づいた(意識した)、伝統的鍼灸治療の症例でも、これまで通り、
粛々と出し続けようかな、と思っています。
ブログで言いたいこと言いながら。(笑)
少しでも多くの患者さんが、伝統医学で救われるようにと、願いながら、ね。
・・・今後、どうなろうが、僕のその活動の邪魔だけは、勘弁してほしいナー。。。って感じぐらいですな。(*‘∀‘)
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