東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「歯痛」と鍼灸(その4)

2012.10.12

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前回までのお話・・・

「歯痛」と鍼灸(その1)
「歯痛」と鍼灸(その2)
「歯痛」と鍼灸(その3)

 

では、続きいきます!!


 

前回、歯にも経絡が巡っているため、その経絡と関わりの深い臓腑が病むと、歯そのものの気の巡りが悪くなって、虫歯などの異常が起こりやすい、というお話をしました。



歯に巡る経絡は「胃の腑」「大腸の腑」に関わりの深い経絡なので、胃の腑の消化吸収機能や、大腸の腑の排せつ機能に異常のある方は、

歯に異常が起こりやすい面がある、と、東洋医学では考えます。


ただ、東洋医学の言う「胃」「大腸」は、西洋医学の言うそれとは意味や位置づけが違いますので、病院で、大腸にポリープがあるって言われたから歯が悪いんじゃないかとか、

胃潰瘍があるから歯が悪いんじゃないかとか、あるいはその逆の発想とか、そういう風に短絡的には考えませんので、あしからず。



・・・前置きが長くなったけど、今日はそもそも「歯」って、東洋医学ではどういう風に考えるの?というお話の続き。

 



◆「歯」は「骨」!?


かつて書きましたが、東洋医学の言葉で、「歯は骨餘(こつよ)」という言葉があります。

「腎」って何ですか?(その11) 参照


これは、「歯は骨の余りですよ~ん。」という意味です。

 

『黄帝内経霊枢 五味論(63)』「・・・齒者.骨之所終也.・・・」

 

 


まあ歯が生えてくる、そもそもの土台は顎の骨ですしネ。

 



「骨」あっての「歯」なのです。

 



だから、骨が弱くなると、土台がもろくなるから、結局は気の巡りが悪くなって、歯も弱くなりますよ~ん、というお話です。

 



この場合は、経絡の不通と違って、基本的には歯が全体的にもろくなります。

 


老人や、産後の女性の歯がもろくなったりするのは、このメカニズムであることが多いです。

 


ちなみに歯と骨は、構造も似ていて、硬くて白い表面の内部には、骨には「骨髄(こつずい)」、歯には「歯髄(しずい)」という、大切な組織が入っております。

 



西洋医学とは意味づけは違うけど、東洋医学でもこの「髄」というものを重要視します。

 



この、歯や骨の中にあり、歯や骨が丈夫さを保つ上でも重要な、この「髄」というものは、腎の臓が大きく関係する「精」というものが元になって、凝集し、エキス化したものと考えていいでしょう。

 



・・・なので、東洋医学では、骨がしっかりと丈夫であるには、「腎の臓」の機能が大事ですよ~ん、と考えるのです。

 



つまり、東洋医学では、虫歯を予防し、いい歯を長持ちさせるには、「腎の臓」「胃の腑」「大腸の腑」の機能をしっかりと守っていくことが重要だ、ということなんです。

 

 



続く

 




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