東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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浮かすだけでは不十分な場合がある

2013.03.22

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生きてりゃ「熱」が発生する。


この「熱」が、正常に体外に発散されれば、一定の状態が保たれるから、なんの問題も起こらない。


ところが、何らかの原因で、これが体内に籠ると、マズイことが起こる。


過労も、飲食の不摂生も、精神的ストレスも、皮膚表面の冷えも、けっきょくこの「熱」を籠らせる結果となる。


それも、弱い部分(というか気の流れの悪い部分)に籠る。


どの病気でもそうなんだけど、特に難病の場合の、”籠った熱”、これが非常に怖い。


普通の患者さんよりも、より深く、場合によっては生命力に大きく関わる部分、つまり、皮膚や筋や骨よりも、臓腑に籠ることが多いからだ。


で、治療して、うまくやると、この籠った熱が”浮く”


”動じる”といった方がいいかもしれない。)


正気がしっかりとしていれば、ここで、発散、排泄する方向に、熱が散っていく方向に動く。


しかし、浮いただけで、発散、排泄もされず、散りもせず、そのまま、また深くに籠ることがある。


これを繰り返す場合がある。


これが大変。


こういう患者さんに、”胃腸のキツイ弱り”が重なっていたりすると、マズイ。


このカタチを作ってはいけない。


難病治療には、普段の養生、つまり、患者さんの病識、理解がと―――っても、大事。



先手先手を打っておかないと、ブレーキが壊れたダンプカーのように、凄い力で谷底に行ってしまう場合がある。



僕ふぜいのレベルでこういうものを相手にするには、患者さんの協力は必要不可欠。


チョットしたやつならともかく、難しいものになると、とても、

「俺が鍼で何とかしてやるから、任せとけ!」

は言えない。(苦笑)



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