東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「訪問鍼灸マッサージ」の現実

2013.12.24

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清明院では、”往診事業部”を設け、健康保険を使った、”訪問鍼灸マッサージ”を行っております。

 


お蔭様で、多くの患者さんに喜んでいただいていると思います。

 


僕は、約10年前から、この「鍼灸マッサージの訪問施術」という事業に関わり、現場でこの「訪問鍼灸マッサージ」の現実を見てきました。



なぜ、色々と問題のある、この「鍼灸マッサージの保険治療」というものに、僕が手を出したかというと、整形外科、内科、整骨院等での勤務経験から、

実際に経済的に非常に厳しい状況の、慢性疾患の患者さんが、世の中にはめちゃめちゃ多く、そういう患者さんの受け皿として、保険治療というものの必要性、

 

というか「よさ」があるな、と感じたからです。

 


・・・で、そこに鍼灸マッサージ師がコミットできる手段があるなら利用するべき、と言う単純明快な発想からです。

 


僕はいつも単純明快。(笑)

 



ただし、これをやる意義があるのは、

”本当に困っている人”

”本当に必要な人”

に対してなら、です。(苦笑)

 




 



・・・しかしこれ、実際にやってみると、実に多くの問題を抱えているなあ、と思います。

 


特に近年。

 


「健康保険」や、「国民皆保険制度」そのものの問題は新聞やテレビ等、様々なメディアで、専門家によって指摘されておりますので、あえてここでは述べませんが、

 

我々の業界における「訪問鍼灸マッサージ」にまつわる問題にはどんな問題があるかというと、


1.在宅の患者さんに関わる、他業者(医師、看護師、ヘルパー、理学療法士などなど)との横の連携がほとんど取れていない。


2.保険で訪問施術を行うために必要な”同意書”を書かない、書きたがらない医師が増えてきている。


3.鍼灸学校を卒業してすぐに、自宅を出張専門の治療所として、区役所に開業届けを出し、非常に未熟な学術で、訪問施術を行う業者が増えており、
患者さんからのクレームが非常に多い。


4.鍼灸施術においては、同一部位への施術で、病院の治療との併用が不能

・・・などなど、です。(苦笑)

 


1.に関しては、清明院も含めて反省しなければなりませんが、鍼灸マッサージ師は”介護保険制度”に組み込まれておらず、在宅介護が必要な患者さんに対し、

 

ケアマネージャーがケアプランを立てていく時に、鍼灸マッサージ師の名前は出てきません。

 


よって、我々は他の患者さんの紹介や、チラシやダイレクトメール等、独自のルートで在宅の患者さんと知り合うしかなく、なかなか他業種との連携が実現しにくい環境にあります。

 


待ってても向こうからは関わってきて来てくれませんので、こっちからいくしかありませんが、なかなかそういうタイミングもないのが現状ではないかと思います。


 


・・・長くなったので、続きは次回。

 



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関連記事: 鍼灸と保険・業界のお話

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この記事に関するコメント

“「訪問鍼灸マッサージ」の現実” への4件のフィードバック

  1. ぷらら より:

    お久しぶりっす!
    高齢者、将来今より増えるっしょ?
    政府が負担する保険料も増えるっしょ?不要な検査代、薬代の要らない鍼灸マッサージ、必要とされるカモ?患者さん、100人が200人とかに増えてもオッケーなように、技術とか、システムとか準備しとけば良いんぢゃね?(悪いけど、ぷらら、前向きな事しかゆわないょ?)

  2. ぐっち より:

    鍼灸と保険の話題について…ちらほら耳にしますが、ズバッと斬り込んだ意見を聞く事は無いので是非知りたいです。続きを楽しみにしています。

  3. いんちょう より:

    ぐっちさん
    お久しぶりです。
    コメント、ありがとうございます☆
    まあ、やってる人も少ないし、知ってる患者さんも少ないし、あまり評判もよくない、というのが現状なようなので、書こうと思いました。(苦笑)
    お楽しみに。(笑)

  4. いんちょう より:

    ぷららさん
    お久しぶりです。
    コメント、ありがとうございます☆
    > 不要な検査代、薬代の要らない鍼灸マッサージ、必要とされるカモ?患者さん、100人が200人とかに増えてもオッケーなように、技術とか、システムとか準備しとけば良いんぢゃね?(悪いけど、ぷらら、前向きな事しかゆわないょ?)
    仰るとおりです。しかし、鍼灸マッサージ業界全体がそういう空気にならないと、「制度として」ポシャる可能性があります。。。
    そのことについても触れながら、希望のある結びにしようと思っていますのでご安心を。(笑)

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