東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「紅汗」について考えてみましょう。6

2017.12.13

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前回のお話

 

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5    参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨陽明病脉證并治第八.」の条文

 

 

前回と同じく、陽明病のところに、

 

「脉浮發熱.口乾鼻燥.能食者.則.」

 

と、出てきます。

 

 

 

簡単に訳しますと、

 

「脈が浮いて発熱して、口鼻が乾燥し、よく食べるものは、鼻血が出るよ。」

 

という条文です。

 

 

 

ここだけ見たらなんのこっちゃ分かりませんが、この一文は、陽明病の「四逆湯」という薬の解説の後に出てきます。

 

 

四逆湯と言えば、甘草と乾姜と附子が入った、陽気をガッツリフォローする方剤として超有名選手です。

 

 

熱が籠るのが中心であるはずの陽明病に、なぜ温める薬??と思ってしまいますが、ここでは「表熱裏寒」という、表面には熱、深い部分には冷え、

 

という複雑なパターンを解説しています。

 

 

この場合、いつか水本先生も講義で仰っていたように思いますが、「脈浮にして遅」がポイントだと思います。

 

 

陽明病のこの部分には思わせぶりに「脈遅」という条文がたくさん出てきます。

 

 

数脈だからって、熱と思うな、遅脈だからって、冷えと思うな、というメッセージなんでしょうか。

 

 

ここでは、浅い部分に熱が籠っているから鼻血が出ることを論じていますが、深い部分には冷えがあることに注意しなければならないパターンについて書かれているものと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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