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前回のお話
「易」を勉強する意味
では続きいきます!
今日は、「易」が提示する、3つの真理について。
一つ目は「変易(へんえき)」。
これは、全てのものは変化していく、という考え方です。
ギリシャ哲学のヘラクレイトス(万物は流転する)も、仏教の釈迦(諸行無常)も、似たようなことを言っておりますが、
易の場合は少し違います。
どう違うかというと、まず2つ目の「不易(ふえき)」。
変化流転していくのだが、その中に不変のものがある、と説いたわけです。
(まあこれは、ヘラクレイトスも不変のものとして”ロゴス”を挙げていますが。)
そして「易」の言う、その不変のものこそが、3つ目の「簡易(かんえき)」、つまり単純なもの(法則性)であるということです。
この単純にして深遠な法則性が、「陰陽」である、という訳です。
ここで言う単純というのは浅薄という意味ではなくて、あらゆる複雑怪奇な事象を、単純明快な論理に純化したという意味での「単純」です。
これによって、あらゆる事象が、今後どうなるか、という未来予測が出来るようになります。
因果律(原因と結果)ですね。
だから、医学に応用が出来る、という訳です。
ここが「医易同源」と言われる所以ではないでしょうか。
それも、東洋医学的な「気」への働きかけということの背景が、いかに壮大なものであるか、ということに気づきます。
また当然ながら、「占い(占術)」にも応用可能になるわけですな。
陰陽については『黄帝内経』の中にあらゆる形で説かれていますが、その変化のメカニズム、原理については『易経』なんです。
であるからして、真の東洋医学の医者であろうと思うならば、「易学」をやらないわけにはいかない、となるのです。
中国漢代、張仲景『傷寒論』原序
「陰陽に会通すれば、玄冥幽微にして変化極り難し」
「張仲景(ちょうちゅうけい)」という人物 参照
中国明代、張景岳『類経附翼 医易義』
「陰陽は『内経』に備わるといえとも、変化は『周易』に大なるはなし」
「張景岳(ちょうけいがく)」という人物 参照
【参考文献】
『周易と中医学』楊力 医道の日本社
『易と人生哲学』安岡正篤 致知出版社
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