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患者さんが迷っている時がある。


まあ蓮風先生が仰るように、患者さんというのは、大なり小なり、迷い人ですね。


思考ではなく、迷いに迷っている場合が多い。


例えれば、ホワイトボードに迷いの内容を文字で書き、それを消さずに、再び重ねて文字を書き、終いには、最初に何を書いたか、

最後に何を書き込んだかすら分からなくなって、相談内容自体が支離滅裂であったり、結果的に慇懃無礼であったりすることも、

少なくない。


〇


この時、こっちは何を考えるか。


どうするか。


何しろ、ブレないことだと思う。


昔はそういう場面で狼狽して、怒ったりもした。


でもそうすると、結果は、非常に後味の悪い結末。


〇


何しろ、ブレないこと。


論理的に考えて、建設的な提案や助言はするものの、最終判断は患者さん自身。


こっちの立場を明確にし、最大限のことをお伝えするしかない。


歯痒いようだが、それが臨床。


迷いを否定するのではなく、迷いを乗り越えるきっかけ、気付きが与えられれば。


鍼や、言葉を通じて。



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