東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「エビデンス」!?

2010.05.14

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皆様、今流行りの(笑)「エビデンスベイスドメディスン」という言葉、御存知でしょうか?

 


知らない方は
こちらをどうぞ(wiki)

 

また以前、スタッフがまとめてくれました。

 

スタッフブログ『清明なる日々』 カテゴリ「EBM」 参照

 


この考え方については、なるほど確かにね、と思わされる部分が多く、僕自身、積極的に取り入れるべき考え方だな、と思う面もあります。

 


・・・今日、往診中にとあるドクターとかち合いました。

 


僕も長いこと往診というものをやっているので、ドクターとかち合うことなんて大して珍しくはないのですが、今日かち合ったドクターとは少ししゃべりました。

 


普通は、往診でドクターとかち合うと、お互いに”譲り合って”

「あ、先生先にどうぞ。」

すると、

「いえいえ、そちらこそどうぞ。」

 


・・・みたいな感じで、お互い西洋と東洋で畑違いなんだから、変に口出したりしないで、見て勉強しよっと。

 


みたいな感じにになることが多いのですが、今日の患者さんはちょっとケースが違いまして、面白かったので書こうかな、と思います。

 


今日の患者さん(70代男性)はお伺いした時、発熱していました。(39.5度)

 


もともと脳梗塞でほぼ寝たきり状態の患者さんです。

 


ご家族に話を聞くと、今朝の段階では何ともなかったらしいのですが、昼にちょっと食欲がないかな、と思ったら、そのあと少し寒気を訴えたので、

 

熱を計ってみるとすでに高熱が出ていた、とのことでした。

 


そしていつも往診で来ている主治医の先生から、薬をもらって、すでに飲んだけど、下がらない、そこで今度はリハビリ訓練で往診スタッフを派遣している病院の先生が、

 

心配して診に来た、という状況でした。

 


僕としてはこの時点で、東洋医学的には様々な病が想定できます。

 


それぞれに治療法もあります。

 


さーて脈でも診てみるか、と思っていると、そのドクターが、

「高熱が出ている時に鍼をするんですか??」

と、不審な顔で聞いてきました。

 

 

僕が、

「ええ、東洋医学ではそういう時の対処法もはるか昔からあります。」

と答え、さらに患者さん自身に対して、

「お父さん、東洋医学で、熱が下がる、早く楽になる、と言われている鍼のやり方があるんだけど、やってみたいですか?」

と聞くと、

「うん。」

とのこと。(笑)

 

 

そして、いつも通り治療いたしました。

 


置鍼中、そのドクターが、何とも言えない表情で、

「まあ鍼もいいんでしょうけど、エビデンスがちょっとねー・・・。」

と、話しかけてきました。

 

 

僕は内心は、

「3千年以上も連綿と続いている方法論に対して、今さらエビデンスもへったくれもないんじゃないかなー・・・。」

と思いつつも、

「確かにねー。エビデンスが明らかになると、もっといいんでしょうけどねー・・・。」

な~んて言いながら、治療を終えました。

(実はまだまだ書きたいことはあるんだけど、誤解を招くのが嫌なんで、こんぐらいにしときます。)

 


あのねー、一つ言うと、鍼が本当に効くのかとか効かないのかとか、そういう議論、僕ら現場の臨床家から言わせれば、ちょっともう”どうでもいいよ”と感じる部分がねー、正直あります。

 


・・・だって効くんだもん。(笑)

 


効くからこそ、数千年もの間、「患者さん」の支持を得てきたし、それに人生を捧げる医者もたくさんいたワケでしょ?

 


効くと分かってるものを何で今さら「現代科学的に」あるいは「現代統計学的に」検証しないと信用できないんでしょ?

 


そうやって検証したら、鍼というものが今よりよく効くようになるんでしょうか??

 


・・・この辺は、言えば言うほど誤解を招く可能性があるんで、ま、いーや、明日も効く鍼を打ちます!!(笑)

 



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