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これまでのお話・・・
「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1)
「胆」って何ですか?(その2)
「胆」って何ですか?(その3)
「胆」って何ですか?(その4)
では、続きいきます!!
◆「胆の腑」の特殊性(その1)
前回、「胆の腑」は他の五臓五腑と比較して、特殊な存在である、ということを書きました。
六腑の中では、「三焦の腑」というのが、際立って特殊な存在であることは、以前に書きました。
「三焦」って何ですか?(その12) 参照
今日は、”じゃあ「胆の腑」の場合は、どう特殊なのか”という話です。
五臓と六腑の特徴を大まかに分けると、
・五臓:中味のしっかりつまった内臓
・六腑:中に穴の空いた、管状の内臓
という「形態的な」特徴があります。
さらに、
・五臓:大切なものをしまってある内臓
・六腑:余分なものを通過させる内臓
という「機能的な」特徴があります。
そう考えれば、胃、小腸、大腸は管状であり、しかも”大便”という余分なものを通過させる器官とも言えますし、膀胱は、
形は袋状だから管状ではないけど、”尿”という余分なものを通過させる機関です。
あの特殊な三焦にしたって、”水を通過させる”という機能は持っています。
・・・じゃあ、「胆」は?
形は膀胱のような袋状だが、「胆汁」という謎の液体を、大事にしまっている。。。
(通過させるとも言えますが、胆汁の場合は貯めておくことに重きが置かれています。)
また、あとで触れようと思いますが、胆の腑は腑でありながら、「決断」という精神作用に関わります。
(精神作用を主宰するのは、東洋医学の場合は脳ではなく五臓でしたね。)
このように、臓のようでもありながら、腑のようでもある、実に他の人達(臓腑)と合わない、いわばヘンテコな「腑」なのです。
それを指して、古典では「胆の腑」のことを「奇恒(きこう)の腑」と呼んでいます。
(『黄帝内経素問』五蔵別論(11)です。)
また、この「奇恒の腑」には「胆の腑」以外にもいくつかあるのですが、その中でも「胆」は仲間ハズレなのです。。。
次回はそのお話。
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