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今日、オウム事件の最後の容疑者である、高橋克也が逮捕されました。


患者さんたちとも、今日はその話題が多かった･･･。（苦笑）


去年の年末の平田信、こないだの菊池直子に続いて、17年も経って、ここへきて一気に、バラバラとみんな逮捕されましたね。


これには、やれ教祖の死刑を遅らせているだの、やれ警察側が原発などの問題を目立たなくさせるためだの、

色々な憶測があるようですが、真相は分かりませんし、何かそういう裏があったとしても、表には出ないでしょう。


・・・で、これから裁判になるワケですが、この事件に関しては、彼らの周りがすでに調べ尽くされているんでしょうから、

今さら驚くような新事実が出てくるとは考えにくいでしょう。


すでに出ている事実関係の確認がなされ、死刑か無期か、3名ともに重罪が決定し、結局主犯である麻原の本当の言葉や供述、

まして謝罪など、何もないまま、容疑者は全員裁かれたものの、真相の真相としては不明、として終わり、歴史に残るのでしょう。


そもそもこの事件の本質というのは、なんだったんでしょうか。


まあ、麻原という男がやろうとしていたのは、資本主義も社会主義も、すべて武力で破壊して、まったく新しく、自分を中心とした、

宗教的な国家を建設しようとした、ということなのでしょう。


そして、それが本当に世界人類のみんなのためだ、と信じきっていたのでしょう。


彼の荒唐無稽な幻想によって作り上げた、小さな小さな、箱庭の中で。


思いこみ、勘違いしていたのですね。


彼は幸せだったんでしょうか。


そうとも思えませんが。


・・・で、いざ幻想を実行に移してみたら、当然ながらそれが無理だった、全国民にとって余計なお世話どころか、大迷惑だった、

というオチの、出来事だったんじゃないかと思います。


僕としては、本質的には、資本主義社会というもの自体の中に、そういう、とんでもない妄想や幻想が生まれる素地があるように思います。


すでにして、セットインされちゃってるんじゃないかと。


だって、モノやお金がいくら手元にあったって、それと「幸せ」とか「安心」とか「生き死に」とかはまったく別問題ですからねえ。


表があれば裏がある、と。


で、この表裏は、正比例も反比例もしません。


各人の考え方次第ですから、一般化不能です。


そこで迷ったり悩んだ時、明確な答えをくれる考え方や人があったら、それに依存したくなる人が出てくるのは当然でしょう。


で、依存した先がたまたまああいう人間だったら、ああいう結果にもなりえる、ということです。


じゃあ資本主義ってのがまったくダメなのかというと、それは行き過ぎでしょう。


やっぱりここでも、個々人のリテラシーが大事なんだと思います。

「リテラシー」という言葉　参照


捕まって死刑になったオウムの幹部信者を評して、

「小さい頃から勉強しかしてこなかった人達だから、真面目で世間知らずで、愛情不足で、ウブでピュアで、最後はあんな奴（麻原）に騙されて、かわいそう。」

という見方をするか、

「いやいや、あんぐらい自分で気付けよ。気付かなかったんだから自業自得でしょ。当然死刑。」

という見方をするか。


・・・ほとんどは後者でしょうね。


それが「現実」です。


「思いこみ」や「カン違い」というのも、人の幸せの一つなんかな、とは思うけど、「現実」をきちんと踏まえた上で、ですね。



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