東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「熱中症」について(その6)

2011.07.06

前回までのお話・・・


35℃超え!!

「熱中症」について 
「熱中症」について(その2)

「熱中症」について(その3)
「熱中症」について(その4)
「熱中症」について(その5)

 



サーサー、どんどんいきましょう!!


本日も、「熱中症」に関する不安なニュースがやっておりましたね・・・。


なんでも、6月中に病院に運ばれた人の数が去年の3倍なんだとか・・・。



そしてすでに全国で20人以上の人が亡くなっているんだとか・・・。



にもかかわらず、震災以降、今全国で共通の話題は「節電」です。


関東、東北は特にです。



・・・ということは、エアコンを使うことを過度に控えた結果、今年は例年よりもうまく体温調節、水分調節できずに、熱中症で運ばれる人、命を落とす人が増えるのかもしれませんね。


清明院の患者さんでも、吐き気がするとか、足がつったとか、軽~い熱中症と言っていいような症状を起こした患者さんが何人かいらっしゃいました。



そういう患者さんの生活や、その時の状況を聞いてみると、やっぱり体調管理のやり方が何かしら間違っています。



大量発汗していながら、真水のみを一生懸命飲んでいる。



それで、一過性の電解質異常、塩分不足から、足や、その他の場所の筋肉がつってしまった。


暑くて大汗かきながら、ガブガブ水を飲んで、そうめんとか冷たいうどんとか、入りやすい麺類ばっか食いながら睡眠を削って、


クーラーガンガンのオフィス、自宅で仕事仕事・・・。


やがて下痢が出始め、のぼせ感と気持ち悪さとメマイが出てきたとか・・・、パターンは違えども、みんなある種の熱中症です。



病の本体は体に籠らせた「余分な熱」と「気・津液不足」です。


このバランスを考えて治療し、養生指導を行って、患者さんがそれをちゃんと守ってくれれば、バッチリなんですが・・・。(苦笑)

 

 



ともかく、前回の続きですが、熱中症にならないために、クーラーの効いたところでじっとしてたら健康的かというと、さにあらずです。



東洋医学の聖典である『黄帝内経(こうていだいけい)』の中では盛んに、自然にあらがうな、ということを述べています。



あらがうのではなく、合わせる、そういう過ごし方を説いています。



夏は花がキレイに満開になるように、気分を開放して、外に向かって発散させてOK!寝る時間も、他の季節に比べて相対的に少なくてもOKだぜ!


と述べています。ここは、夏は大いに遊べや、騒げや、ともとれます。また、


頭イイ人はちゃんと養生するから未然に病を防げるけどさー、愚か者はかえってこれに背くんだよねー。だから病気になってから慌てる破目になんのよ。


ノドが乾いてから井戸を掘るの?戦争が起こってから武器を作るの?そんなんじゃ、遅くねぇ??


と、不養生の人や、間違った養生をする人を痛烈に皮肉っています。


『素問:四気調神大論(2)』から抜粋意訳 by竹下)


このように、季節の特性に合わせながら、過度にならないように気を付ける、これが「普通」なのです。


現代人の生活、とりわけ都会人が、いかにこの「基本」から離れ過ぎているか、まずそれを頭で理解するだけで、全然違うのです。

 



「熱中症」について、ここまででひとまず終わり。


 


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