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2011.07.21
初診時、問診をしていくと、何か強烈な精神的ストレスがあってから、今回の症状を発症したとか、もともと慢性的にあった症状が急激に悪化したとか、
患者さんがおっしゃる事がよくある。
こういう時、東洋医学では、「肝の臓」の異常を中心として起こっている病である、という風に推論することが圧倒的に多い。
「肝」って何ですか?(その10) 参照
・・・でもこれ、なんか、短絡的な感じがする。
(と、以前は思っていた。今にして思えば、自分の考えが浅かっただけだったが。)
ここで、「強烈な精神的ストレス」と一口に言っても、色々ある。
怒った、喜んで気が緩んだ、思い悩んだ、憂い悲しんだ、驚いた、恐れおののいた、など。
まず、東洋医学の古典(『黄帝内経』の『素問 陰陽応象大論(5)、五運行大論(67)』『霊枢 百病始生萹(66)』など)では、これらの感情それぞれの過剰によって、
影響を受ける臓腑が違う、ということが明確に述べられている。
怒りは肝、喜びは心、思いは脾、悲憂は肺、驚恐は腎、
という風に。
「七情」まとめ 参照
・・・ではなぜ、「精神的ストレスで発症、悪化した病」を、どれもこれも即「肝の臓の異常が中心」と考えることがあるのか、という問題。
感情別に、悪影響を受ける五臓が分かれているというのに。
これは結局、各感情の過不足によって、結果的、最終的に起こる現象が「気の動き方」の異常だからだ。
「気の動き方(方向性やスピード)」を指して東洋医学では「気機(きき)」という。
つまり、感情の過不足が起こると、五臓それぞれに悪影響を与えて、最終的には「気機」に異常が起こってくる、ということだ。
具体的に言うと、
怒れば気は上がり、喜べば気は緩み、思えば気は結ぼれ、悲しみ憂えば気は消え、驚き恐れれば気は下がる、
といった具合。
(『黄帝内経』「素問 挙痛論(39)、刺禁論(52)、繆刺論(63)」「霊枢 邪気蔵府病形(4)、百病始生(66)」など参照)
つまり、本来全身を滞りなくスムーズに周流するべき「気」が、上がったり下がったり、部分的に消えたり停滞したり、緩慢になったりと、
異常を起こし、結果的に気の流れがスムーズでなくなる、ということを述べている。
その時、気の流れをスムーズに是正するべく頑張る中心が、「肝の臓」なのであり、その肝の臓の働きが追い付かなくなってるから、
症状がとれない、という風に考えるのである。
だから、その細かい説明を端折って、
「精神的ストレスで悪化、発症する病=肝の臓の病変」
という風に考えることがあるワケだ。
・・・しかし、まだ問題は残る。
次回に続く。
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