東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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村言葉

2011.06.02

「村言葉(むらことば)」という言い方があります。


(辞書ひいても出てこないよ。)


要はそのコミュニティーの人たちにしか分からない言葉のことです。


また、ニュアンス的には、そのコミュニティーのちっぽけさに対する皮肉も込めたような言い方であります。


・・・この「村言葉」が、実は我々鍼灸界には非常に多いように思います。


つまり、「その流派の人にしか分からない言語表現の仕方」の横行です。


あいつは流派がどこだからどうだとか、そういうことにばっかりこだわる人間は僕はあんまり好きじゃないんだけど、自分がよりよい治療を追求していく過程で、


こういう「村言葉」の存在が邪魔になることがあります。


例えばある流派の人たちが、ある患者さんやある病気について一生懸命、真剣に討議しているのを横で聞いていると、


「ん?今のは何のことを言ってるんだろう・・・。」


と思うことがあります。


で、その意味を伺ってみると、


「あー、なるほど、あれのことネ。そうかそうか。」


・・・ってな感じで、同じ日本語で、同じ鍼灸のことなのに、いちいち翻訳しなきゃいかん煩わしさを感じることがあります。(苦笑)


ということでかつて、いわゆる業界用語を統一しようぜ、という声かけが、学会なんかで盛んに言われていた時代もあります。


しかし現在、その動きはほとんどないに等しいです。





コレ、なんででしょうねえ・・・。








ともかく、自分が、自分の治療が、小さいコミュニティーの中で「のみ」通用する用語、考え方の中「のみ」で、満足してしまってはいないか、


もっともっといい考え方があるのではないか、常に反省し、もっと貪欲になる必要があるように思います。


自分のため、ひいては患者さんのためにです。


・・・まあもっとも、これは前提として、しっかりとした「基本軸」があっての話です。


「基本」もない中で、色んな考え方ややり方を「やみくもに」「不細工に」繋ぎ合わせた、いわゆる「器用貧乏」になってはならないことは、言うまでもないですがネ・・・。


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