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これまでのお話・・・
「肺」って何ですか?(その1)
「肺」って何ですか?(その2)
「肺」って何ですか?(その3)
「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)
☆「肺」と「お水」
一般によく言われることに、
「人間の体の約60%は水分!!」
という言葉がありますよね?
今年の夏も、熱中症で多くの方が亡くなりました。
だからこの言葉を、つい最近聞いた人も多いのではないかと思います。
暑くて汗をかき過ぎて、しまいには脱水症状を起こすと、場合によっては生命が危ない。
だから人間の健康は、一つには、この水分の出納(出入り)がうまくいっているかどうかにかかっている、と。
(・・・ただ、だから誰も彼もガンガン飲め、というのは、いかにも短絡的で僕は嫌いなんですがネ。)
僕もこのブログで、以前から再三、東洋医学における「水分」と「健康」の関わりの重要性を説いてきました。
患者さんの質問
たくさん飲んだ方が健康に!?
どうしてムクむの?
どうしてムクむの?(その2)
「湿熱」について
「脾」って何ですか?(その5) などなど参照
これらを読んでいただくと、
量的に余分なお水、あるいは質的に偏ったお水、あるいはその両方
↓
胃腸に入る
↓
受け止めきれない(うまく捌ききれない)
↓
体内に余分なお水の停滞発生
↓
胃腸および全身の働きが弱り、諸症状発生
・・・という、簡単なメカニズムがご理解いただけるんじゃないかと思います。
このメカニズムから言えば、お水と直接関わるのは、五臓六腑で言うと「脾胃」や「小腸」「大腸」であり、他の臓腑はあまり関係ないようにも思えます。
しかし、そんなことはないのです。
「余分なお水」と「脾胃、腸以外の臓腑」は大いに関わります。
・・・「めちゃめちゃ」関わります。(笑)
ではどう関わるのか、という問題です。
人間に備わった、主な「余分な水分排出機構」というのは即ち、「発汗」、「排尿」、「排便」ですよね?
このうち、特に中心になるのが「排尿」と「発汗」ですよね?
例えば、「肺」って何ですか?(その6)で述べたように、「肺の臓」には、気を降ろす働きがあります。
気を降ろし、全身に気をくまなく巡らせる、というのは、肺の重要な働きでしたよね?
「気を降ろす」ということは、最終的には「下焦に降ろす」と考えていただいて差し支えない。
ということは、
「下焦に存在する”腎の臓”や”膀胱の腑”に降ろす」
と考えてよい。
「腎と膀胱」の重要な働きの一つは、
「尿を作って(溜めて)体外に排出すること」
です。
カテゴリ 「腎・膀胱」 参照
この働きに大きく関わる(助ける)のが、実は、”気を降ろす”働きを持った「肺の臓」なんですよ。
・・・そして、「発汗」ですが、発汗するところはどこかと言えば当然「皮膚」でございます。
「肺」って何ですか?(その7)で述べたように、その皮膚(皮毛)をつかさどるのは「肺」でございましたよね?
さらには、「余分な水分排出機構」の中では脇役である、「排便」に関しても、実は「肺」は大きく関わります。
長くなってきたので、その話は次回・・・。(笑)
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こんばんは、以前メールを送った柳沢ともうします。時間がある時に先生のブログを読んでおります。
二年前に脳梗塞で倒れ左半身麻痺になりましたが、今も針治療を続け本当に良くなりましたが、どうしても左側の頭や首から下に夏になると大量の汗をかきます。
元々汗かきではいましたが、何故左側ばかり汗がひどいのか?疑問でなりません。やはり麻痺が多少残ったせいなのでしょうか?御回答の程宜しくお願いします。
やなぎさわさん
コメント(というかご質問)、ありがとうございます
>左側の頭や首から下に夏になると大量の汗をかきます。
>元々汗かきではいましたが、何故左側ばかり汗がひどいのか?疑問でなりません。
上記のご質問ですが、正直言って、実際にお体を診てみないと確かなことは何も言えません。
「汗をかく」というメカニズム一つとっても、東洋医学では単純には考えません。あらゆる仕組みが複雑に関わり合って起こっている現象、と考えています。
ただ、麻痺が残っている側は慢性的な血行不良がどうしてもあるでしょうから、「出てきた汗を止める力」が弱いのかもしれません。
まあ詳しくは、一度診せに来られるか、今かかっている先生に詳しく聞いてみられるのをお勧めします。
今の時点であまり断定的なことを言うのは、かえって無責任だと考えます。
あしからず、ご理解下さい。