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これまでのお話・・・
「肺」って何ですか?(その1)
「肺」って何ですか?(その2)
どんどんいきましょう。
☆肺のカタチ
東洋医学の言う「肺の臓」の形は、実はとても興味深いものです。
↑↑中国清代、王宏翰『医学原始』(1692)より
これまた、一見、
「は?何すかコレ?」
ですよね。(笑)
でも、東洋医学がこの形で「肺」を表記したのには、当然大きな意味があります。
この形は、実は他の臓腑で言うと「肝」にそっくりです。
「肝」の時は、「肝」が「血(けつ)」を蓄える働きが、植物の葉っぱが養分を蓄える働きに似ていることから、葉っぱの形をしていると考えた、と説明しました。
では、「肺」は何を蓄えるんでしょう。
答えは「気」です。
「肺」は、そのすぐ下の、中焦に存在する「脾胃」が飲食物から取り出した「気血のもと」が、脾の働きによって上焦に持ち上げられたものと、
「肺」自身が天空から吸い込んできた「清らかな気」とをドッキングさせて、全身に行きわたらせる、という重要な働きを持っています。
カテゴリ「脾胃について」参照
このような働きを指して、
「肺は気をつかさどる」
なんて言われたりします。コレについては、重要なので後ほどもう少し詳しく述べようと思います。
そして、前回書いたように、「肺」は全身の清と濁の「気」を、絶えず交換しています。
これは植物の葉っぱの光合成やガス交換によく似ていますね?
古代の中国人は、実際に解剖してみた場合の、”写実的な”内臓の様子をそのまま書き残すのではなく、その臓腑が持つ「機能」に着眼、重視して、臓腑の形態を描き示しました。
個人的には、あるものをそのまま書くよりも、その方が賢い(というかシャレてる)気がします。
(まあそこは、好みの問題だけどネ。)
さて、この写真の上の部分に、「氣管」がくっついているのが分かるかと思いますが、そこに、
「肺管九節(はいかんきゅうせつ)」
と書いてあることに気付くと思います。
また、
「六葉 両耳」
コレにも目がいきますよね?これらにも当然、深い意味があります。
「九節」に関しては、氣管の節目の間の数であり、「六葉両耳」というのは、「肺」を構成する葉っぱの数が全部で「八枚」ある、ということを教えています。
以前、「東洋医学」と「数学」に書いたように、この医学に数字が出てきた時には、ほぼ間違いなく、特別な意味があります。
ですからこの「九」と「八」にも、当然意味が隠されている訳です。
さて、その説明は長くなりそうなので次回、お楽しみに♪
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