東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの言葉(生きる力)

2009.12.15

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先日、とある患者さんのお母様から、何気ない会話の中で嬉しいことを言われました。

母「先生の治療を受けるようになって、娘が見違えるように元気になりました!」

竹「あー、それは良かったですねー。」

母「こないだ娘がね、

「お母さん、なんか最近生きる気がしてきた!」

って私に言うんですよ~。ありがとうございます~。」

竹「・・・(一瞬沈黙)ああ~、それはいいことですね~!(笑)」

この会話の赤字部分に、僕はけっこう本気で感動しました。

 

 

面白いもので、対象者(この場合、患者さんご本人)から言われるよりも、第3者から言われる方が、人間の感情を揺さぶる効果は高いですね。

 


これがなぜ効果的なのか、という問題は今度語ることにして、たとえ癌とかアトピーとか、それ以外のいわゆる「難病」じゃなくても、病院で病名もつかず、

 

「ストレスでしょう」

 

とだけ言われ、様々な辛い症状を治らないまま抱えておられる患者さんにとっては、毎日がまさに生き地獄だったりします。

 


仕事もつまんない、友達もいない、恋人もいない、家族ともうまくいかない、体のあちこちに色々な症状がある・・・

「いったい私はなんで生きているんだろう・・・。」

とか、

「これから何を目標にして生きていったらいいんだろう・・・。」

とか、色々と悩み、しまいには、

「どうしたらここから逃げれるんだー!」

とか、

「何かにすがりたい―!」

とか、クヨクヨ、ウジウジと弱腰に考えてしまって、余計に悪循環に陥ってしまい、暗い日々を送っておられる患者さんを、多く見かけます。

 


そういう患者さんの多くを笑顔に変えることが、「鍼」には出来ると思います。

 


当然ですが、鍼にすがりゃあオールオーケーという意味ではないですよ。

 

 

誤解なきように!

 


自助努力が大切なのは言うまでもないです。

 

 

鍼は魔法ではなく、患者さん自身の「治る力」を手助けする大変優れたツールだ、ということです。

 


なぜそういうことが出来るかと言うと、東洋医学っていうのは、人間の「精神面も含めた」「全体的な」アンバランスを診る、正す、という観点を絶対にはずさないからなんだと思います。

 


ということは、人間の「心」と「体」も、分けて考えないんです。

 


西洋医学では心は心療内科、体は内科や外科、ですよね?

 


東洋医学では心と体を分解して考える、という考え方自体がそもそもありません。

 


専門的に言うと分ける考え方もありますが、それは便宜上分けてるだけで、結局は一つのもの、という考え方が貫かれています。

 


それを「心身一如(しんしんいちにょ)」と言います。

 

「心身一如」自体はもともと禅の言葉)

 



体の治療即心の治療、心の治療即体の治療、という考えのもとに成り立った医学であるため、この医学に基づいて「治療」を施すと、体の症状が良くなるにつれて心も穏やかになってくる、

 

前向きになってくる、という現象がしばしば起こります。

 


心の問題以外にも、肩こりの治療をしてたら胃痛が治った、とか、頭痛の治療してたら生理痛も治った、とか、東洋医学には副産物がたくさん付いてきます(笑)

 

 

副作用どころか副効果、です。

 


それで、上記のような言葉につながる訳です。

「人生を変える一本の鍼」

・・・これって、素晴らしいことだと思いません??

 


いや~しかし、冒頭の赤字部分の言葉、あとからじわじわ来ます(笑)

 


東洋医学は、鍼はほんとにスゴイです。今日も明日も明後日も、鍼が出来る、させていただける、ということを、誇りに思います。

 



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