東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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大建中湯について

2019.03.03

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ここまで、四君子湯を処方されていた患者さんがたまたま見えたことをきっかけに、脾胃が病んだ時の処方についてツラツラと書いてみた。

 

四君子湯と六君子湯

平胃散について   

 

 

もちろん、湯液の専門家の先生から見たら笑っちゃうような、超大づかみの内容であり、間違いや曲解もあるかもしれないが、そもそもこのブログを専門家向けに書いたことは、この10年間、ほぼない。

 

 

あくまでも、この医学を全く知らない人、あるいは懐疑的な人(つまりほとんどの日本人(苦笑))を中心に、専門的な内容といっても、せいぜい初学者やディレッタントに向けて、

 

この医学の特長、特性を少しでも知ってもらおうと、書いている。

 

 

一応自分なりに調べた上で書いているつもりですが、もし間違い等があったら、すぐに修正しますので、ぜひご教示いただきたい。

 

 

・・・まあともかく、昨日、「安中散」と方意が似ている方剤として、「大建中湯」に触れた。

 

 

この方剤、意外と現代の消化器外科のドクターが処方することが多いようだ。

 

 

なぜなら、大腸癌術後の腸閉塞(イレウス)に有効であるという論文が出ているからだそうだ。

 

 

論文等については、大建中湯ツムラさんの説明書に簡潔に紹介されている。

 

 

このように、東洋医学的な整体観、人体観、疾病観に則った、弁証論治の結果としてではなく、西洋医学的な病名に基づいて、論文で有効性が一定認められているから、

 

という理由で、漢方薬が乱用されているケースが少なくないようだ。

 

 

実際にこれを処方している医師に、『金匱要略』や、その後の名医が残した「大建中湯」に関する諸文献を読んだ上で使用している先生は少ないのではないだろうか。。。

 

 

全く東洋医学の教育を受けたことがない医師が、腹診も脈診も舌診もせず、東洋医学的な人体観(臓腑経絡学説や病因論等々)や、弁証問診もしない中で、

 

西洋医学的病名のみを頼りに同一の漢方薬を長期に乱用する。。。

 

 

・・・これはー、どうだろうか。

 

 

やはり、この考え方は、生薬資源の無駄遣いに、繋がらないだろうか。

 

 

私の知己の、漢方家は、みな口を揃えてそう言っている。。。

 

 

脾胃の病といっても、ここまで紹介したパターンもそうだし、まだまだ他にも、たくさんある。

 

 

それを的確に分析し、良化や悪化の流れを考えて、その時点で最もフィットする方剤や、鍼灸で言えば配穴や手技を選び、経過に応じて加減していくことが出来るのが、東洋医学の叡智だと思うんですが。。。

 

 

 

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