東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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治療後に発熱!これ如何に。

2017.07.30

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鍼治療後に急に発熱した!

 

 

この事実を、どうとらえるか。

 

 

どう、患者さんに説明するか。

 

 

今日はそのお話しをしましょう。

 

 

患者さんから、

 

「こないだ治療した後に高熱が出て寝込んだ!!鍼で何か体が悪化したんじゃないですか??」

 

とか、

 

「鍼して、ばい菌が入ったんじゃないですか??」

 

とか、

 

「感染症を見逃してたんじゃないですか??」

 

とか言われたら、どうするか。(苦笑)

 

 

患者さんは素人さんですから、そういう不安を持ったとしても、まったく不思議はないです。

 

 

発熱する前の鍼治療の後、

 

「もしかするとこの後、発熱するかもしれないよ。」

 

と、伝えていなかった、こちらの手落ちとも言えるでしょう。

 

 

でも、鍼してばい菌が入ったとか、鍼して抵抗力、免疫力が下がってしまって感染症になったとか、その不安をぶつけられた場合に関しては、

 

冷静に、適正に対処、フォローするべきだと思います。

 

 

患者さんが術者に訴えているのは、不安であって、悪意や敵意ではないのです。

 

(そもそも悪意や敵意がある人が治療に来ません。万が一そういう輩が来たら、それは普通にお引き取り願うか、上手にスルーしましょう。(*‘∀‘))

 

 

まず、

 

「体温計上の発熱温度」

 

というものについては、もちろん参考にはしますが、それでもって東洋医学的に診断を考えたりすることはないです。

 

 

それはそれとして、発熱しながら、その患者さんが悪寒を感じているのか、悪風を感じているのか、悪熱を感じているのか、大小便はどうで、

 

食欲はどうで、発汗はどうで、体痛はどうで・・・、という詳細な情報が重要になります。

 

 

ですので、

 

「治療後に発熱した!!」

 

ときたら、上記のような全身状態その他の方は、治療後どのように変化したかを確認し、それを的確に、可能な範囲で分析し、その上で発言する必要があります。

 

 

治療後に発熱した=いい反応

 

治療後に発熱した=悪い反応

 

どちらも上記のように即断したら間違いです。

 

 

まず、発熱する前に自分がやった治療処置に関して、

 

「東洋医学的にどう診たてて、どのような処置をしたのか。」

 

を、キチッと理解できていること。

 

 

治療直後の変化の評価に対して、自信が持てていること。

 

(これが大前提です。これが出来ない人はそもそも外感病の治療とか、まだやっちゃダメです。)

 

 

また、治療直後に、患者さん自身が何か変わったことをしていないかを確認する、これも重要です。

 

(治療とは関係なく、治療後に新たに外邪を受けている場合もあるからです。)

 

 

また、高熱が出たため、慌てて近所の病院に行った、などという場合、どのような診断をされ、どのような処方が為されたかも必ず確認しましょう。

 

 

こういうことを総合的に判断し、この術後の発熱が心配することのないものなのか、自分の手に余るものなのか、ここを判断しないといけません。

 

 

特に小児の場合は、変化が速いので注意が必要です。

 

 

小児の外感病を治療するときには、一見軽症に見えても、必ずその日の診療時間終了時点、翌朝時点まで、経時的な変化を追いましょう。

 

 

毎回、東洋医学的にきちんと診たてて、適正な治療をしていれば、治療後の発熱は、悪化の可能性は低いことがほとんどだと思います。

 

 

東洋医学的には、体温計上の発熱は、邪気と正気の争いの結果、と考えることが多く、治療によって、外邪と激しく闘争できるだけ、正気が盛り返してきた結果、

 

起こった現象である、と考えることがほとんどです。

 

 

ただ、高熱が出れば、体感としてめちゃくちゃしんどいし、40度超えてきたら意識が朦朧としてきますので、その時点ですぐに診れないのであれば、

 

西洋薬で下げれるなら下げてしまった方が患者さんとしては楽な場合もあります。

 

 

また、検査で明らかに種類が同定できるような細菌感染等であれば、抗生剤等の処置の方が早い場合もあるかもしれません。

 

 

ここら辺は、現実問題を踏まえて、柔軟に対応するべきだと思います。

 

 

 

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