東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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東洋医学あれこれ

「縦横無尽」と「基本」

2010.11.28

普段臨床をせっせとやっていて、ふと思うことがあります。「基本ほど重要なものはないナー。」たまに患者さんとも、そういう話になることがありますが、コレはどんな職業でも共通して言えるようです。僕らの場合も、勉強や経験が進んでくると、どんどん色々な知識や技術が手に入ります。そしてそれらを、現時点の自分のレベルを最大限に発揮するべく、どうにか縦横無尽に駆使して、治療にあたる訳です。そんな時、これまでこうだと思っていたことが、こうとも言えるし、こうとも言えるなあ、そういう状況になる時がたまにあります。そういう状態になると、少し迷うことがあります。「では、どれが本当なんだろうか・・・。」色々考えて治療した、そしたら結果がよかった、という「だけ」では当然満足できませんので、こうでこうで、こうだからこの結果が得られた、という風に、常に毎回認識したいと思っています。それを考える時に最も役に立つのは、やっぱり「 ....

治療の後に下痢が出た!

2010.10.07

今日、患者さんから興味深いことを言われました。今、つづっている「大腸って何ですか?」にも通じるものがありますので、書いておこうと思います。その患者さん曰く、やや不安げに、「先生、こないだの治療の後、下痢が2,3回続きました。」と。僕は答えました。「それはよかったですね。」と。患者さんは、「エ?大丈夫なんですか?」僕は、「下痢が出た後、こないだの症状はどうなりましたか?」すると患者さんは、「あ、そう言えばなくなってる・・・。」というやり取りでした。これは、もちろんこういった変化が、良性の変化なのか、悪性の変化なのか、という判断に自信があるからこそ、言える言葉なんですが。何でもかんでも治療の後に下ればいい、というもんではもちろんなくて、重要なのはそれがいい変化である、という判断が正確につくかどうか、なんです。ここはくれぐれもお間違いなきよう。・・・東洋医学的な治療では、何しろその患者さんの「治 ....

「夢」の不思議

2010.09.17

最近、また「夢」というものについて、考えています。これは以前にも、ちょこっとだけ、書いたことがあります。「夢」はなぜ見る?「肝」って何ですか?(その4) 参照「夢」に対する解釈で、一般にもよく知られ、有名なのは、フロイトとユングですわな。・・・まあ、フロイトさんの方は、「夢は願望の充足である」と強調し、一時はそのフロイトさんの弟子でもあったユングさんは、「夢は過去の願望ばかりではなく、現在の期待の実現でもある」と強調しました。それ以外にも色んな学者さんが色んな立派な研究成果や見解を持っているようですが、そのように、なかなか見解の統一がうまくはかれないということは、逆に言うと結局は夢というものが「不可知」なるもの、ということの証左じゃないかな、とも思います。日本にも、「初夢」とか「正夢」なんて言葉があります。「夢」に対しては、昔からみんな興味津々な訳です。(そりゃあそうです。だって超身近な不 ....

素人と専門家の違い

2010.06.24

毎日毎日患者さんを診ていますと、たまに面白いことをおっしゃる患者さんがいます。初診の時、「私は肝腎陰虚証(かんじんいんきょしょう)なので、お願いします!」・・・とか、「病院で、昔”貧血”と言われたことがあって、東洋医学的には”血虚”だと思ったので、三陰交にお灸をしてますので、据えて下さい。」・・・とか、「私は独学で中医学を学んでいまして、自分で漢方を服用して大体の症状は治せるのですが、先生の場合だとどういう診立てになるのか興味があってまいりました。」・・・とかです。orz大概そういう方に、「ほー、それで結局、現在はどうなっていますか?」と聞くと、なんだかんだいって結局は治ってない、ということが多いように思います。・・・これ、何でですかねえ?おかしいですねえ??いっぱい「独学」したのにねえ???あのー・・・ですねえ、コレねえ、正直ですね、そしたら、鍼を売ってあげますから、ご自分で「独学で調べ ....

「寒痢」と「熱痢」

2010.06.13

今日は久々のオフでございます。先輩から頼まれていた古文献の閲覧、コピーをしに国立公文書館に行こうかな、と思っていましたが、電話したら、あそこって土日休みなんですってね!知らんかった・・・。じゃあ僕が行けるなんて至難の業じゃないですか!ホントもう、役所とか、そういうとこって、何でいつもそうなの?コンビニを見習いなさい!と言いたくなります。(笑)・・・まあそれはともかく、今朝起きて、何気なく冷蔵庫のミネラルウォーターを飲んだら、直後に珍しく強烈な腹痛に襲われました。「まさか、賞味期限切れか!?」と思い確認しましたが、そんなことはない、「・・・てことは、なるほど、冷えですか!」ということで早朝から下痢という、貴重な休日の幕開けです。(笑)この下痢というもの、ほとんどの方は経験したことがあると思います。ただ、下痢はなにも悪いことばかりではありません。体(消化器)が極端に冷やされた時、極端に消化に負 ....

「東洋医学」と「数学」

2010.04.25

清明院の患者さんは、何故か高学歴の患者さんが多いのですが、その中に、応用数理学をやっておられる方がおります。 (まあ、その方がやっておられる学問の世界なんていうのは、僕のようなズブの素人が見たら、まるで宇宙の言語のようでありますが・・。) その患者さんと話していると、東洋医学に関する、非常に示唆に富んだ見解を得ることがあります。 (やっぱり患者さんは“先生”だね。) この東洋医学というのは、何かと「数字」が出てきます。 「気一元の思想」の1、 「陰陽」の2、 「天地人三才思想」の3、 「東南西北」や「四神」や「四診」の4、 「五行」「五運」の5、 「六気」「六淫」の6、 「七死脈」「七竅」の7、 「奇経八脈」や「八風」や「八法」の8、 「九竅」「九宮」の9、 「十干」の10、 ・・・などなど、挙げていけばキリがないほど、「数字」とその組み合わせのパターンで ....

「敏感」と「鈍感」(その2)

2010.04.24

昨日は失礼しました<m(__)m>続きを書きます。「敏感」と「鈍感」(その1)患「じゃあ、「気」が動きにくい人の場合は、鍼が効きにくい、って考えていいんですか?」竹「確かにそうとも考えられます。ただ、そういう人であろうとどういう人であろうと、医者としては治さなくてはいけませんよね?だから鍼の中にも色んな種類、やり方があるし、鍼以外にも漢方や気功など、様々な方法が考案されています。それをどう使い分けて、いかに早く、確実に治すかが、医者のウデなんです。気の動きの悪い人は確かに治しにくい面はあるけど、それはこちらの創意工夫で乗り越える訳です。」患「なるほど~。」・・・という会話でした。(まあ、かなりきれいな言葉に置き換えてますがね(笑))これは実はよく言われることで、清明院のように、「気」というものに対してアプローチする治療方法、というのは、刺激量としては非常にソフトな場合が多いです ....

「敏感」と「鈍感」(その1)

2010.04.23

今日、患者さんとの会話の中で、面白いやり取りがありました。患「先生のやり方って、痛いところとか辛いところに鍼しないじゃないですか?」竹「うん、多くの場合はね。」患「でも症状が取れる、楽になるってことは、先生がブログに書いているように東洋医学で言う「気」が正しく動き出した結果な訳ですよね?」竹「そうそう。」患「でも、患者さんによっては、その「気」が動きやすい人とか、動きにくい人とか、いる訳ですよね?」竹「うん、病気によっても、その人の体質によっても、そういう傾向はあると思うよ。」患「じゃあ、「気」が動きにくい人の場合は、鍼が効きにくい、って考えていいんですか?」竹「確かにそうとも考えられます。ただ、東洋医学では人間は本来・・・」・・・残念!ここまで書いたところで急患の患者さんが入ってしまいました!清明院は当たり前ですが「急患>ブログ」とさせていただきます<m(__)m>続きはまた ....

「メンケン(瞑眩)」って何ですか?

2009.12.30

東洋医学には、「瞑眩(メンケン)」という言葉があります。(なぜか、「メイゲン」とは読みません。)これは何かというと、①服薬後に一時的に表れる種々の予期しない反応。例えば悪心、瞑眩、胸悶など(『尚書(書経)』説命萹上「もし薬瞑眩せざれば、その疾癒えず」)②頭がふらつき、目がくらみ、目を開けていられない症状のことだそうです。(燎原『漢方用語大辞典』P1173)また、(一社)北辰会代表である藤本新風先生がかつて、藤本彰宣(あきのり)名義で、『鍼灸OSAKA』誌114号に、瞑眩に関して論考を書いたこともあります。(鍼灸家、必ず読むべし!!)「瞑眩」という熟語自体に、いわゆる「めまい」のような意味もある訳ですね。清明院でも、患者さんから、「鍼の直後は少しだるくなって眠くなるんだけど、翌朝えらく体がスッキリしてます。」とか、痛みのある患者さんなんかで、「鍼した後、帰る時に一度痛みが強くなったんだけど、 ....

「夢」はなぜ見る?

2009.12.23

先日、患者さんからこんな質問をいただきました。患「初診の時、カルテの中に夢について書く欄がありましたけど、あれってどういう意味があるんですか??」竹「あれはねー、眠りが浅いか深いかを調べるために聞くんですよ~。要は、夢が多い人は眠りが浅いんですよ。」患「なるほどー。じゃあ”夢が色つきかどうか”っていうのはどういう意味ですか?」竹「はいはい、あれはねー、夢が多い人は眠りが浅い分、疲れが体にたまっている人が多いんだけど、疲れが相当ひどくなってくると、”夢に色がつかなくなる”と、東洋医学では考えるんですよ~。」患「へえ~。おもしろいですね~。じゃあ夢の種類はどう考えるんですか??恐い夢とかワケ分からない夢とか・・・」竹「(長くなりそうだからそれはまた今度!と言おうかな~、と思いつつも・・)あー実はそこはね~、まだ研究段階なんだけど、その患者さんの深層心理が一面、反映される部分である、という認識か ....

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