東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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五神④

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

暑さ寒さも彼岸までということで、あっという間に、お彼岸になりました。

 

 

 

緊急事態宣言下ということもあり、なかなかお墓参りもいけない状況ですが、自宅で手を合わせるだけでも、ご先祖様は喜んでくれるはずです。

 

 

 

それでは前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

『内経』では、宇宙と万物の間を構成しているものは、「気」であると考えられており、人間の形質も「気」で構成されていると考えられています。

 

 

 

しかし、気は本来無形であるので、気が変化して精を生じて初めて有形としてみることができる様になります。

 

 

 

それでは、神はどのように産生されているのでしょうか。

 

 

 

神は形(形体)より生まれるという言葉があります。

 

 

 

神の産生は精を基本として、神の活動も精を物質の基礎としています。

 

 

 

また、清時代の周学海の説で、「精に四つあり。精・血・津・液なり」とあります。

 

 

 

この四者は相互に転化し、神の基礎物質となりますが、その中で血と神の関係は密接と考えられています。

 

 

 

『素問・営衛生会篇』では「血は神気なり」と記載されています。

 

 

 

その為、食事を摂り充足され、気化作用が正常であれば、気を精へ転化させ、血を化生し神を栄養することで、人間の神気が充実して、健やかに生活できるようになります。

 

 

 

気が血を従えて、全身を巡ることで、各臓腑、各器官が正常に働くことができ、それが神が正常に機能することに繋がります。

 

 

 

逆に、気血の停滞、生成不足などが発生すると、神もまた衰える事になります。

 

 

 

また、精気が枯渇すれば、形(形体)は腐敗し、神は消滅すると考えられています。

 
 
 
 

参考文献 

『現代語訳 黄帝内経素問』 編著:南京中医薬大学 監訳:石田秀実、白杉悦雄 訳:白杉悦雄、松木きか、島田隆司、勝田正泰、藤山和子、前田繁樹 (東洋学術出版)

『意釈黄帝内経運気』 共著:小曾戸丈夫 浜田善利 (築地書館)

『素問 ハンドブック』 著:池田政一

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医心理学』 主編:王米渠、王克勤、朱文鋒、張六通 監修:磯島正、高口眞一郎 翻訳:小野正弘、松永樹浩 (たにぐち書店)

 
 
 
 
 
 
 
 

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溢血③

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

今週は、関東地方は気温が高い様ですね。

 

 

 

冬物をいつしまうか非常に難しい時期になってきましたね。

 

 

 

暑さ寒さも彼岸までというので、寒さもそろそろ落ち着いてほしいですね。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

続いて、血に関連する臓腑に関して、特に関わりの深い臓について、簡単ではありますが書いていこうと思います。

 

 

 

まずは、脾から。

 

 

 

脾は気血生化の源と考えられており、飲食物から得られる水穀精微の気を原料に、脾の運化作用によって営気と津液より血の前駆物質を生成し、脾の昇清作用により、心へ運びます。

 

 

 

また、脾には、血が脈の外に漏れない様にする、統血作用というものがあります。

 

 

 

正常な状態では、血は脈の中を流れ、外に漏れ出ることはありません。

 

 

 

これは脾気が血脈に作用し、血が外に漏れ出ない様にしているためだと考えられています。

 

 

 

飲食不節や、思慮過度などが原因で、脾の運化作用が低下し、気血の生成も減少し、脾気が弱ることにより統血作用が弱まり、血は脈道を離れて漏出してしまいます。

 

 

 

その為、皮下出血や、血便、血尿、女性の不正出血などの、出血が発生すると考えられています。

 

 

 

所謂、脾不統血という状態です。

 

 

 

脾が何かしらの原因により弱まれば、統血作用も弱まる可能性があるので、何が原因で出血をしているのかということをしっかりと弁別する必要があります。

 

 

 

続く

 

 

 

参考文献

『中医学ってなんだろう』著:小金井信弘 (東洋学術出版)

『基礎中医学』 編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸 臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

 

 

 

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