東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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花粉症⑧

 

 

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

 

花粉症に大きく影響している肝の臓の病証についてです。

 

 

 

 

 

①肝の病証

 

 

 

 

 

・肝鬱気滞

精神ストレスなど情志の乱れにより、主に肝の疏泄機能が失調し、気鬱、気滞が起こることにより発症します。

 

 

 

 

 

肝鬱気滞、肝気鬱結から始まることが多いです。

 

 

 

 

 

症状としては、易怒、不眠、多夢、耳鳴り、胸肋部灼痛、目の充血、口苦、口渇などの実熱症状が起こります。

 

 

 

 

 

 

・肝火上炎

肝鬱気滞が長期化するなどして、気が有余りになり肝気鬱が火に変化→肝火が経絡に沿って気と火が上逆することにより起こります。

 

 

 

 

 

肝気鬱結は化火しやすい特徴があります。

 

 

 

 

 

この場合の症状としては、頭痛、目の充血、急燥(イライラ)、易怒など、頭顔面部に熱象が起こりやすくなります。

 

 

 

 

 

肝火上炎は酒、タバコ、辛い食べ物の過食や湿熱邪が内鬱→化火した場合にも起こります。

 

 

 

 

参考文献

『アレルギーは鍼で治す!』 著者:藤本 蓮風 発行者:森 俊豪 (森ノ宮医療学園出版部)

『基礎中医学』 編著者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著 柯 雪 帆

 

 

 

次回の記事に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

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健忘(けんぼう)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「健忘(けんぼう)」の続きで、「心脾両虚の健忘」についてお話していきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
心は神を蔵し、脾は思を主ります。
 
 
 
思慮過度、疲労などは心脾を損傷して、脾が虚すと飲食物から水穀の精微を化生できず、血も産生できない状態となります。
 
 
 
そうすると、心血が不足してしまい、心血が虚すと脾を充養できない状態となります。
 
 
 
また、心火不足によって、脾を温める作用が低下すると、脾の運化作用が衰えてしまいます。
 
 
 
以上のようなことから心脾両虚が生じて、心脾の気血が不足し、神明を守れず、健忘を発症します。
 
 
 
宋時代の医師、厳用和がまとめた個人臨床経験集の『厳氏済生方』に、「けだし脾は意と思を主り、心また思を主り、思慮過度なれば、意舎は清ならず、神宮は職さず、これをして健忘せしむ」と記載されている通りです。
 
 
 
特徴は、動悸、驚きやすい、多夢、浅眠などの心の気血不足を示唆する症状に加えて、
 
 
 
食欲不振、腹満感、泥状〜水様便、倦怠無力感などの脾気虚症状がみられることです。
 
 
 
舌質淡、舌苔白、脈細弱などの気血両虚を示す所見を呈する場合もあります。
 
 
 
治法は、補益心脾を用います。
 
 
 
心の臓の病が絡むことで、問診中「おや?心腎不交か?それとも心脾両虚か?」といくつか弁証が浮上してきますが、
 
 
 
心腎不交の健忘であれば、目眩、耳鳴、腰膝酸軟、遺精、滑泄などの腎虚の症候、舌質紅、舌質少、脈細数などの陰虚内熱の症候がみられるため、随伴症状をチェックして、鑑別していきます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 

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